オランダでの妊娠と出産、制度が日本とはかなり異なります。病院出産か自宅出産が選べる、無痛分娩のハードルの低さ、オプションとして水中出産も可能であること等々・・・病院ですべてやってくれる!パッケージとして決まっているものがある!という考えだったので、実際、いろいろと決めねばならないこともあることに少々、戸惑いました。その一つがマタニティ・ケアを行うKraamzorg(クラームゾルフ)、所謂、産褥ヘルパーの制度であり、ヘルパーさんの決定、そして、どうしたことをお願いするか・・・ということです。
オランダにはクラームゾルフ(Kraamzorg)という制度があります。 |
病院・助産院・クラームゾルフ
オランダでは、出産前と後で母体、そして新生児をケアする機関が異なります。出産する前、つまり妊娠期間は、病院あるいは助産院で妊娠の経過、赤ちゃんの発達に関する検査を行います。そして、出産では、病院で出産するか、自宅で出産するかによっても状況が異なります。病院出産の場合は、婦人科医あるいは助産婦、自宅出産の場合は、助産婦とマタニティケアを行うクラームゾルフの助けを経て、出産します。
病院出産の場合は、産後の経過がよい場合あるいは、帝王切開などを行わない自然分娩の場合は、2時間後あるいは3時間後に自宅に帰されます!産後はクラームゾルフが自宅にやってきて、母体と赤ちゃんの健康管理を一定期間行います。
病院出産の場合は、産後の経過がよい場合あるいは、帝王切開などを行わない自然分娩の場合は、2時間後あるいは3時間後に自宅に帰されます!産後はクラームゾルフが自宅にやってきて、母体と赤ちゃんの健康管理を一定期間行います。
このクラームゾルフは、派遣する機関に属するものの、個人事業主のようなものです。こうした事情から、妊婦は、数ある助産院やクラームゾルフから選び、登録、そしてクラームゾルフ個人と契約を結びます。
色んな妊娠・出産に関するオプションがあるオランダ 迷った・・といった割りには、結局のところ、体験してみないとわからないからねぇ・・・決める時にはさっさと決めた私。 |
Kraamzorg(クラームゾルフ)がやってくれること
母体と赤ちゃんの健康管理を行うとざっくりと書きましたが、検温、体重測定はもちろん、便や尿の出方等、日々の赤ちゃんや、母体の様子を確認し、ノートにもその記録を書き残しながら、赤ちゃんの授乳や入浴の方法をお父さん、お母さんに指導したり、簡単な家事(母親のベッドルーム、トイレ、シャワールームの等の掃除、昼食の支度)をしてくれたりします。家事の細かい部分については、契約時に希望を述べます。出産後クラームゾルフとの契約期間とその費用
クラームゾルフとの契約は、24時間~49時間です。この24時間~49時間の時間が8日間から10日間に間に割り当てられます。ちなみに、病院で出産した場合は、クラームゾルフは立ち合いませんが、この所定の時間から6時間差し引かれます。また、出産が日をまたいだり、あるいは帝王切開などで一日入院という場合、合計12時間ほどの契約時間が差し引かれます(泣)。え、何それ!というルールですが、そういうことになっています。
専門知識を有する(看護師の資格を有し、オランダでクラームゾルフとして働く資格を有する)人を雇うには、さぞかしお金がかかるのでは!・・・と思われますが、個人負担は、4.60ユーロ(約600円)/1時間です。つまり、110.4ユーロ~225.4ユーロ(14,300円~29,200円)という自己負担金を支払うことになります。その他の費用は政府の負担です。(高い税金はこういうところに使われているのですね😓)
専門知識を有する(看護師の資格を有し、オランダでクラームゾルフとして働く資格を有する)人を雇うには、さぞかしお金がかかるのでは!・・・と思われますが、個人負担は、4.60ユーロ(約600円)/1時間です。つまり、110.4ユーロ~225.4ユーロ(14,300円~29,200円)という自己負担金を支払うことになります。その他の費用は政府の負担です。(高い税金はこういうところに使われているのですね😓)
妊娠中のクラームゾルフによる家庭訪問
クラームゾルフには、出産後からお世話になりますが、その前の妊娠34週~36週(時期は、クラームゾルフと妊婦、その家族の都合次第)に”intake”と呼ばれる、家庭訪問が行われます。これが、妊婦とクラームゾルフとの初顔合わせとなります。
訪問時に、登録内容(すでにオンライン上で記入した基本データ)の確認、妊婦の健康状態、現在使用している薬、妊娠の経過、自宅出産か病院出産かの確認、必要な赤ちゃん用品の確認(実際に目で確認するわけではないものの、一応見せられるように準備をしておいた)、母乳か否か、出産日の連絡方法、その他何かリクエストがあれば・・・などが、1時間の時間で話された内容です。
訪問時に、登録内容(すでにオンライン上で記入した基本データ)の確認、妊婦の健康状態、現在使用している薬、妊娠の経過、自宅出産か病院出産かの確認、必要な赤ちゃん用品の確認(実際に目で確認するわけではないものの、一応見せられるように準備をしておいた)、母乳か否か、出産日の連絡方法、その他何かリクエストがあれば・・・などが、1時間の時間で話された内容です。
手渡されたオランダ版母子手帳?「POST-NATAL PERIOD」
クラームゾルフの方からは、事前にintakeで話される内容、そろえるべき赤ちゃんの用品のリスト、はたまたオランダ語、英語、フランス語で書かれた、マタニティ関連の用語の対訳表(2ページ)などが書かれたハンドアウトが事前に渡され、家庭訪問時に136ページもある日本版の母子手帳よりも分厚い「POST-NATAL PERIOD」という冊子が手渡されました。この冊子の半分は出産後一週間について知っておくべきことが書かれているほか、母子の健康状態が記録できるようになっています。なーんだ、オランダにもこういう母子手帳があるのね、と思うものの、これは出産後のことなので、日本の母子手帳のように、出産中からカバーされていません。イラスト等はなく、教科書のような作りが特徴的です。
色気も、かわいげもないけど、実用的なオランダの母子ケアのための手帳/POST-NATAL PERIOD(産後~10日前後) 新米ママに必要な情報が満載なのだけど、教科書のようだ! |
クラームゾルフの家庭訪問を受けて
私は、クラームゾルフの機関のウェブサイトに掲載されている中でも評価が高く、そして友人からの経験談を聞いて、フィリピン人女性のクラームゾルフにお願いすることにしました。もともと、高評価であったフィリピン人とするか、日本人にするか迷いましたが、わが旦那が、わが子の入浴の仕方など諸々を教わる時に、聞きやすいのは、恐らく同胞のフィリピン人だろうと思ったことも理由の一つです。家事については、特に希望することはないものの、必要になれば、掃除機かけてほしいなぁ・・・と思うぐらいでしょうか。
家庭訪問は、タガログ語と英語で(笑)事務的なことのほかに、フィリピンの出身地、家族構成、いつからオランダにいるのか等、個人的なことにも話が及びました。皆、一様に「クラームゾルフはいいよ」と言いますが、私は、どうしてもこれまでまったく接点がなかった他人が定期的に寝室などの個人の私的な空間に入ってくるというのは、なんとも、気分が落ち着かないものでしたが、家庭訪問の際に、クラームゾルフ個人の話を聞き、少し距離が縮まって、居心地の悪さは解消されました。
家庭訪問は、タガログ語と英語で(笑)事務的なことのほかに、フィリピンの出身地、家族構成、いつからオランダにいるのか等、個人的なことにも話が及びました。皆、一様に「クラームゾルフはいいよ」と言いますが、私は、どうしてもこれまでまったく接点がなかった他人が定期的に寝室などの個人の私的な空間に入ってくるというのは、なんとも、気分が落ち着かないものでしたが、家庭訪問の際に、クラームゾルフ個人の話を聞き、少し距離が縮まって、居心地の悪さは解消されました。
次にクラームゾルフに会うのは出産後。こんな時、出産予定日約10日前に旦那の国外出張が決定し・・・いったい、どうなることやら・・・しかし、クラムゾルフの家庭訪問で、出産がより一層現実味を増してきました。
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