ジョージア近隣国のアルメニア、アゼルバイジャンは自動車道のみならず、鉄道でも繋がっています。列車は定期運行されており、旅の気分を味わいたい、急がない旅行客には向いている交通手段だと思います。
小説「深夜特急」では、残念ながらコーカサス3国は通っていないものの、そんな紀行小説を思い出すような一世代前の車両に少々胸踊ります。ジョージアの首都トビリシからアルメニアの首都エレバンまでの列車の旅、チケットの入手の仕方、エレバンまでの旅について、チケットの購入から、乗車後の入国審査、そのた寝台車の乗り心地等についてまとめました。
旅に出たくなる小説「深夜特急」
トビリシの繁華街、ルスタベリ通りから中央駅までは、バス31番、33番、37番、46番で向かうことができます(現在トビリシ市内の黄色いバスは消えつつありますが、2019年7月現在、バス31、33、46番は黄色い車体で、小ぶりのバスです。そのため、大きな荷物がある場合はバス37番に乗車するのがよいでしょう)。
チケットが手渡されるたら、日時を必ず確認!チケットには、列車の番号、座席番号、日時、名前等がジョージア語、英語、ロシア語で表記されています。
購入時に、旅券が必要になるため、お忘れなく!
大きな電光掲示板には、現在運行中の列車のスケジュールが表示されています。これをみると、エレバンに向かう電車は黒海沿岸のバトゥミから出発していることがわかります。
トビリシ発エレバンは、ピークシーズンは毎日運行しており、トビリシを22時16分を発ち、エレバンに朝7時半に到着。ローシーズンの場合は、2日に1回の運行で、20時20分トビリシ発、翌日6時55分エレバン着です。
車窓からは、トビリシの町並みが見えます。車窓を楽しもうとしていた所、アルメニア人兄弟が話しかけて来ました・・・というよりは、ひたすらマシンガントークで、圧倒されてしまいましたが、バトゥミでの家族旅行の帰りのようで、アルメニアの歴史等話してくれました。
ちなみに寝台車両は下車前に元通りにしなければならず、シーツ等は下車前車両の担当者に渡し、布団と枕は所定の位置に戻します。
今回一緒に旅をした夫は、チェスが大好き。チェスが国民的スポーツであるアルメニアであるため、旦那は車内で他の乗客と一戦交えていました。
そして、更に一時間ほど行くと、入国審査官が車両内に簡易な入国審査(本人の確認と旅券の確認)を行います。この時、入国審査官は小型の機械を持ち込み旅券の読み込みを行い、実質一分ほどで入国審査は完了し、旅券に入国のスタンプが押されました。
ちなみに、著者はアゼルバイジャンの査証が旅券に貼付されています。これがあると、入国しづらいということを聞きましたが、そんなこともなく、すんなり入国できました。
日本は2019年7月時点、アルメニア入国の際、査証は必要ありませんので、入国はこれほどスムーズでしたが、夫はフィリピン人で、入国と同時に発行が可能な査証を求められます。そのため車外、入国管理のオフィスに行き、他の国籍者(中国人、レバノン人)と共に入国の手続きをしました。
何ら問題なく査証を得られ、入国できたのですが、入国審査官に「賄賂は受け取りません」と賄賂に関する説明というか、方針について聞かされたそうです。賄賂を渡して入国しようとした人がいるのですね・・・それが、午前1時半過ぎごろのこと。それから床について、朝6時過ぎまで就寝。
もっと眠っていたいものの、周辺ががやがやとするので、起こされてしまいました。車窓からアララト山を臨むことができます。アララト山を目視できたら、エレバン中央駅は近いため、寝台車をたたむみはじめます。
ようやくの中央駅、何事もなく無事に到着できました。車内で出会った人々に別れを告げ、いよいよエレバンに到着です。
駅からのアクセスは「便利で安い、アルメニア、エレバンの地下鉄、利用法」を参照あれ。
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小説「深夜特急」では、残念ながらコーカサス3国は通っていないものの、そんな紀行小説を思い出すような一世代前の車両に少々胸踊ります。ジョージアの首都トビリシからアルメニアの首都エレバンまでの列車の旅、チケットの入手の仕方、エレバンまでの旅について、チケットの購入から、乗車後の入国審査、そのた寝台車の乗り心地等についてまとめました。
少々レトロですが、現在もコーカサスで活躍中の車両はこんな感じです。 汽笛も時代を感じます。 |
旅に出たくなる小説「深夜特急」
列車チケットの購入
ルスタベリ通りからトビリシ中央駅まで
列車チケットは、トビリシ中央駅建物4階(建物最上階)で購入できます。トビリシの繁華街、ルスタベリ通りから中央駅までは、バス31番、33番、37番、46番で向かうことができます(現在トビリシ市内の黄色いバスは消えつつありますが、2019年7月現在、バス31、33、46番は黄色い車体で、小ぶりのバスです。そのため、大きな荷物がある場合はバス37番に乗車するのがよいでしょう)。
建物4階で列車チケットを購入
バスで「Station Square」で下車すると、大きな白い建物が見えるので、建物に向かって左手側のエスカレーターに乗りましょう。建物の一階部分は、貴金属を販売する人たち、電化製品を販売する店が右手側に見えます。建物2階は、電化製品を販売する店、3階は衣類を販売する店、そして4階にチケットカウンターがあります。トビリシ中央駅建物 Tbilisi Central Station 建物一階は、貴金属、家電等が販売されており、2階は衣服等が販売されています。 |
エスカレーターでチケットの販売場所まで登っていきます |
4階に到着したら、エスカレターを背にして、右手前にある番号札を印刷する機械を押し、番号札を入手し、自分の番号を待ちます。電光掲示板で、常に自分の番号をチェック!電光掲示板には、自分の番号と、受付窓口が表示されます。著者は、6時ごろ駅に行き、チケットの販売のため1時間ほど待ちました。
待合場所の様子。右上に見えるスクリーンに番号と、受付窓口番号が表示される。 |
窓口にて(等級とスケジュールの決定と運賃の支払い)
窓口で、行き先と日にちを伝えます。すると、係の人が現在空席のある等級と座席番号等を教えてくれます。等級は、1等車、2等車、3等車です。1等車では、1つのコンパートメントに2人のみ、2等車では1つのコンパートメントに4人、3等車著者の場合はオープンコンパートメント(仕切りなし)というもの。1等車と2等車は空席がないため、3等車のみが選択肢。寝台車両であるため、この時点で寝台の上か下かを決めます。お値段は下の方が少々高くなります。値段
1等車、2等車、3等車はピークシーズン(6月中旬から10月中旬)とローシーズン(10月下旬から6月上旬まで)で値段が異なるとのことですが、 1等車は115 ラリ、2等車は85 ラリ、3等車は66ラリ程。著者が購入した時は、3等車の上は約39ラリ、下は約42ラリ程でした。チケットが手渡されるたら、日時を必ず確認!チケットには、列車の番号、座席番号、日時、名前等がジョージア語、英語、ロシア語で表記されています。
購入時に、旅券が必要になるため、お忘れなく!
列車の運行スケジュールが表示される電光掲示板 |
列車のスケジュール
大きな電光掲示板には、現在運行中の列車のスケジュールが表示されています。これをみると、エレバンに向かう電車は黒海沿岸のバトゥミから出発していることがわかります。トビリシ発エレバンは、ピークシーズンは毎日運行しており、トビリシを22時16分を発ち、エレバンに朝7時半に到着。ローシーズンの場合は、2日に1回の運行で、20時20分トビリシ発、翌日6時55分エレバン着です。
いざ乗車!
電車に乗り込む時
車両は3番ホームから出たのですが、特にアナウンスはありませんので、わからない場合はすぐに駅員に尋ねましょう。チケット販売階、建物3階(実際は4階部分)にあるプラットフォームに続く通路 ここから、出て階段を下ります。 |
トビリシ発、エレバン行きは3番線に21時50分入線、到着22時16分に出発します。チケットに書かれている車両番号を探し、その前に立っている係員の人にパスポートと乗車券を表示して乗り込みます。
乗車後の様子
座席を探して落ち着く
乗り込んですぐ、座席をさがしたのですが、なかなか見つからずにおりました。というのは、予約した座席は座席が寝台になるというもので、一見して寝台には見えないためでした。ばたばたとしているうちに電車は定時で出発。トビリシーエレバン間の寝台車両、一見するとただの座席にしかみえませんが、テーブルを下げて、ベッドになります。それらのインストラクションは書かれていないため、出来上がりを想像しながら適当に机を動かすと ベッドになりました。 |
寝床の準備
寝台車両ですが、寝床は自ら用意します。各車両を担当する係員からシーツ、枕カバー、タオルのセットを受取り、すでに車両においてある敷布団、枕などに取り付けます。ちなみに、布団と枕カバーはかなり年季が入っている様子ですが、薄暗い車両ではどれほど汚れているのかは不明。気にせず兎に角せっせと寝床を用意しました。トビリシーエレバン間の3等寝台車両の様子 |
車内エンタメ
車両備え付けのエンタメ、映画の上映などはもちろんなく、楽しめるものは自分で持ち込んだ本やゲーム、そして他の乗客とのコミュニケーションです。上述したような乗客もおり、思いの外車内は楽しく過ごせました。今回一緒に旅をした夫は、チェスが大好き。チェスが国民的スポーツであるアルメニアであるため、旦那は車内で他の乗客と一戦交えていました。
車内環境
エアコンはないため、暑がりの人は暑いと感じると思いますが、一度車両が動き出すと、少しだけ開けられた窓から空気が流れ込み、それなりに快適に過ごせます。ただ、とても涼しく感じることもあるので、ちょっと羽織るものを手の届く場所においておくのがよいでしょう。出国・入国審査
しばらくすると、車両内を巡回してパスポートを回収する人が現れます。回収されたパスポートにはジョージア出国のスタンプが押されて、戻されます。そして、更に一時間ほど行くと、入国審査官が車両内に簡易な入国審査(本人の確認と旅券の確認)を行います。この時、入国審査官は小型の機械を持ち込み旅券の読み込みを行い、実質一分ほどで入国審査は完了し、旅券に入国のスタンプが押されました。
ちなみに、著者はアゼルバイジャンの査証が旅券に貼付されています。これがあると、入国しづらいということを聞きましたが、そんなこともなく、すんなり入国できました。
日本は2019年7月時点、アルメニア入国の際、査証は必要ありませんので、入国はこれほどスムーズでしたが、夫はフィリピン人で、入国と同時に発行が可能な査証を求められます。そのため車外、入国管理のオフィスに行き、他の国籍者(中国人、レバノン人)と共に入国の手続きをしました。
何ら問題なく査証を得られ、入国できたのですが、入国審査官に「賄賂は受け取りません」と賄賂に関する説明というか、方針について聞かされたそうです。賄賂を渡して入国しようとした人がいるのですね・・・それが、午前1時半過ぎごろのこと。それから床について、朝6時過ぎまで就寝。
エレバン到着
エレバン到着時の様子 |
ようやくの中央駅、何事もなく無事に到着できました。車内で出会った人々に別れを告げ、いよいよエレバンに到着です。
駅からのアクセスは「便利で安い、アルメニア、エレバンの地下鉄、利用法」を参照あれ。
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