エレバンって安全だけど、軽犯罪には注意!アルメニア旅行で気をつけるべきこと

日本から遠いアルメニア、アジア諸国と比較してその安全の度合いがどれほどなのか、わからないのが実態。また、当地の事情を少々知る人からすると、「ナゴルノカラバフ紛争※」というのがあり、紛争があってもしかしたらとっても危ない所なのかも・・・という、わからないが故の心配もあるかもしれません。

外務省の海外安全ホームページを参照すると、全体的なレベルは1「十分に注意してください」というもので、この地域の一般的なレベル。そして近隣アゼルバイジャンとの国境沿いのみレベルが2となっています。この理由は、上記の未解決の紛争があるため、国境周辺地域では現在も発砲事件等があることが報告されているためです。アルメニアの首都エレバンの治安について、また、何を注意したらよいのかまとめました。
エレバンのカスケード前, Yerevan Cascade
エレバンのカスケード前
ナゴルノカラバフ紛争とは?
アゼルバイジャンの西部にある地域「カラバフ」と呼ばれる地域中部の山岳地帯を巡ってのアルメニアとアゼルバイジャン、またそれらの国を支援する国々の紛争。ソ連崩壊後、アルメニアとアゼルバイジャン独立後、ナゴルノ=カラバフ自治州に住むアルメニア人がアルメニアへの帰属を求め、1992年1月にナゴルノ=カラバフ共和国として独立。それに反発するアゼルバイジャンとの間で武力衝突が発生しました。ロシアの調停により1994年に停戦協定が結ばれました。ナゴルノ=カラバフ共和国は国際社会の承認を得られないまま事実上独立を宣言します。


アルメニアの治安

治安、比較的安全で米国国務省 海外安全対策協議会のレポートにも犯罪率が低いと書かれています。軽犯罪として、スリ等がある他、車上荒らしがあるようですが、殺人事件発生率は、2.4人/100,000人、人口が約300万人のアルメニアでは72件ということになります。
他の死亡事故は、交通事故でこれは常日頃から注意が必要です。

低いとはいうものの、全体としては増加傾向にあるようで、前年比で9%(1,007 件)増加しており、全体の犯罪の95%が軽犯罪で、昨年2018年に与えた恩赦が今回の犯罪率の増加に繋がったと見ています。エレバン誕生2,800周年、共和国建国100周年記念で、2018年に581人が釈放されましたが、うち58人が104件の犯罪に関与されたことが報告されています。

肌感覚としてのエレバンの治安

実際、バスや電車のスケジュールの関係で早朝にエレバンの町を歩きました。街灯が少なく、薄暗い灯りのため、ちょっとやだなぁと思ったものの、ものすごくコワいという印象は受けませんでした。しかし軽犯罪が散見されるため注意を怠らないことが肝要です。

軽犯罪の例

外務省のウェブサイトを読むと、2019年4月、バス乗車中の日本人観光客のバックが鋭利な刃物で開けられるというスリ未遂事件が起こっています。これらの手口は、フィリピンでもよく聞かれた手口であったため、こういうことがアルメニアでも起こっているのかというぐらいに思っていた矢先、スリ(未遂)の犯行現場を偶然に目撃しました。

共和国広場の歴史博物館を訪問する際、怪しい動きをしている男性が居たので、目で負っていたら、外国人観光客の背後 から忍び寄り、バックからものをするところでした。

背の低い男性が貴重品をするべく、鞄をこっそり開け、背の高い男性がその 背の低い男性をカバーするように歩くというチームプレーでした。2人の男は一見赤の他人という様子ですが、一緒に行動している様が犯行の 様子からすぐにわかりました。確認できる限り、男性2人組で一人の男は背が低くおそらく160センチ前半ほどで、もう一人の男性が遠目で見て 180センチほどあるようでした。

それを見て、著者が走って(若干声もあげて)慌てて駆け寄る途中、外国人観光客も気がついて事なきを得ましたが、常習犯かもしれないと思い、地元警察に通報いたしました。 しかし、容疑者もすでに去っており、地元警察も「通報ありがとう」というぐらいの軽い返事で、残念ながらあまり深刻に取り合ってはくれませんでした。

著者自身は何の被害にもあっておりませんが、町中を歩く中で鞄のポケットのジッパーが少しだけ開けられていたり、混雑する道で背後 (とても近い距離)にベッタリとついて歩かれるということが度々あり、何度もわざと立ち止まり、後ろに人を歩かせないようにしており、 物騒であると感じていた矢先でした。

安全な町ですが、このような外国人観光客を狙った軽犯罪もあるようで、気をつけましょう。ちなみに、一緒に居た旦那曰く「君は鋭い目をもっている」とえらく感心されました。著者、別に万引きGメンならぬひったくりGメンとかではなく、旦那の国(フィリピン)に滞在中に鍛えられたもの。

スリ被害のための防止策はあるのか?

それらの犯罪に巻き込まれず、旅を楽しむため、気をつけたらよいであろう5点をあげてみました。
1.貴重品を目の届かない場所に置かない、しまわない
上記のスリ未遂では、腰鞄タイプのもの。歩いている時には、自分の目に届きません。また、女性用のハンドバックを後ろ向きにかけている人も居ましたが、これではすってくれと言っているようなものです。また、バックパックなども狙われます。そのため、ちょっと格好が悪いですが、街歩きのときは鞄を前にむけること。バックパックの場合は、貴重品を入れないことがベストですが、どうしてもという時は、鞄の最も取り出しづらい場所にしまっておくこと。

2.混雑する場所を避ける
不慣れな土地では、どこが混雑する場所であるかわかりませんが、ストリートパフォーマーがショーを行っている場所などは、人の流れが妨げられ、混み合う傾向があります。もちろん、そうしたショーも旅行の楽しみの一つなので、貴重品に気を配りながら楽しむのもイイのですが、そうでない場合は、早々に立ち去りましょう。

3.開閉が容易な鞄を持たない
スリは、ちょっとのスキをついて貴重品を窃取します。そのため、開けやすいジッパー式の鞄は狙われやすい傾向にあるので、どうしても心配な場合はスリ・盗難防止バックパックなどが販売されているので、試してみるのも良いかもしれません。

スリを防ぐ多機能リュック「Bobbyコンパクト」

4.貴重品をしまう所を他の人に見られないようにする
お金、高額なカメラなどを鞄にしまう場合は、あまり人が見えない場所で行うようにしましょう。お金は特に、両替した後の注意が必要です。両替する時には、予めいくらになるのかを計算し、其の額を受け取ったら、素早く数えてお財布ないし鞄にしまいます。とにかく、お金がみえるように数えないこと。

5.周囲を確認する
スリ防止の鞄など持っていれば、リスクを軽減することができるかもしれませんが、あとをツケてきている人はいないか、おかしな行動をしている人がいないかを確認することも大事です。

観光地でこういう犯罪があると、観光の雰囲気が台無しになって残念!ですが、軽犯罪は何処にもあるため、注意を怠らず、旅行を楽しみましょう。

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