長寿の秘訣、マツォニ(ヨーグルト)はジョージア人の日常食

酪農の歴史が古いジョージアでは、かなりの昔からマツォニ(ヨーグルト)が食べられていたようで、中世のジョージアの医学書にも書かれていたとのこと。今では家庭の冷蔵庫の常備品となり、ジョージア人の家庭で日常的に食されています。その日常食としてのマツォニをジョージア人はどのように食べているのでしょうか。

マツォニとは

マツォニ(ヨーグルト)は生乳を乳酸発酵させた乳製品です。主な栄養素は、3大栄養素である「たんぱく質」「脂質」「炭水化物」と、「カルシウム」「ビタミンB2」です。ちなみに、生乳を殺菌すると牛乳を作られ、分離させて脂肪分を取り除くと、脱脂粉乳となり、分離させて脂肪分だけを利用すると、バター、クリームチーズや生クリームとなり、タンパク質を固めるとチーズとなります。

マツォニ(MATSONI)
マツォニ(MATSONI)

マツォニ/ヨーグルトのような乳酸発酵した乳製品の発祥地は、中東、アジア、ヨーロッパとも言われており、どこが発祥地であるか定かではありません。しかし、世界を見渡すと、酪農文化のある地域にはヨーグルトのような乳製品は、存在しています。そのため、ジョージアが発祥地というわけではありません。

ジョージアの日常食としてのマツォニ

街のスーパーマーケットでもマツォニがめいいっぱい並べられた棚を目にします。また、近くのコンビニエンスストアよりもずっと小さい規模の小売店でもマツォニは必ず販売されています。また、地方では、マツォニは手作りされています。

マツォニをどうやって楽しむか?

日本のヨーグルトとは異なり、無糖で販売されていますので、日本の無糖のヨーグルトを想像するのが良いと思います。なので、物足りないかも・・・と思うかもしれませんが、味のシンプルさ故に、様々な楽しみ方があります。

旧ソ連圏でよく食べられている、蕎麦の実をの上にこんもりとトッピングしたり、ソースに入れたり、あるいはスープになったりといろいろです。ここでは、マツォニを塩気のあるものと一緒にいただくことが多いように思います。
欧米や日本などでは、朝食やデザートという分類にはいりますが、ここでは、少々異なります。
蕎麦の実を炊いたものの上にこんもりとトッピング
蕎麦の実を炊いたものの上にこんもりとトッピング
まるで、ご飯の上にヨーグルトをかけたようなかっこうで、初めは、ヨーグルトと蕎麦の実を別々に食べていましたが、今ではよく混ぜて一緒に食べるようになりました。

ちなみに、スープという食べ方は日本人に馴染みがないものですが、夏は冷たいまま、爽やかな味を楽しめ、冬は温かくして、いろんなハーブを入れたスープは、以外に美味しく、しかも簡単に作れるため、おすすめです。

ジョージア人の長寿の秘訣?

マツォニは生乳を乳酸発酵させたものなので、乳酸菌が多く含まれており、腸環境を整え、健康に良いことで知られています。

ジョージアの山岳部の村では昔ながらの生活をしながら、100歳を越える長寿のお年寄りが多く生活する村もあると言います。ロシアのノーベル医学賞受賞者であるメチニコフ博士が「ロシア南西部のコーカサス地方に長寿の人が多いのは発酵乳の効果である」であると喧伝して以降、この長寿の秘訣はマツォニを食べる食習慣と説明されるようになりました。もちろん、科学的な根拠はありませんが、手作りのマツォニと、とれたての野菜や果物を食べて、自家製のワインを飲んでいることも理由の一つかもしれません。

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