ワイン用のぶどうの発祥の地はジョージアであるという説が有力で、8000年も昔からぶどうが生産されていた、世界最古のワイン生産地です。この地の文化を学ぶという意味を込め、この地に来てからワインを嗜むようになりました。ワイン初心者であるため、その良し悪しは悲しいほどわかりませんが、知人友人達から学びつつ、ワイン文化を満喫中です。ワイン文化を楽しむべく、11月にジョージアのカヘティ地方でワイン作りを体験してきました。
ジョージアでのワイン作りを体験してきました |
ぶどうの収穫
ワイン生産用のぶどうの多くは10月に収穫されます。11月はぶどうを収穫するには少々時期が遅いのですが、11月上旬、朝の気温が氷点下近く下がった日曜日、友人の好意でカヘティ地方にある友人宅の庭に植えたぶどうの収穫を経験させていただきました。(ちなみに、友人の販売用のワインのためのぶどう園の収穫はすでに終わっています。)11月にもなるとぶどうの甘みが増し、ぶどう棚に近づくとぶどうの甘い香りがします。棚からもいだぶどうを少々試食させていただきましたが、デザート用としてもかなり美味しくいただけるような甘さでした。ぶどうは無農薬、余分な水分を避けるため、洗わず使用されます。
ぶどうの棚にたわわに実るぶどう |
ぶどうの収穫 |
手にバケツを持ち、枝切狭で収穫していると、ぶどうの糖分でかなり手がベタベタになります。ぶどう棚少々高いため、はしごに登って収穫しました。甘い香りに誘われて、蜂もやってきて、収穫に夢中になりうっかり触ってしまい刺されるのではないかとビクビクしつつの作業、大した数を収穫していないにもかかわらず思いの他の疲労感でした。
収穫したぶどうを粉砕
収穫したぶどうは、枝ごと機械で粉砕されました。おおまかには潰れるものの、かなりの形が残っています。ぶどうの粉砕機、これだけでは大まかにしか、粉砕されません |
足で踏んでぶどうを潰すという作業を行いました。食べ物を足で踏みつけるなんて!と思いつつも、これがオイシイワインの工程の一つと思えば、楽しいものです。場所によっては素足で踏む所あるようですが、ぶどうを踏み用のブーツを履いて、作業を行いました。
ブーツを履いての作業の様子 |
作業後のぶどう |
糖度の計測
糖度計でぶどうの糖度を測る |
発酵
今回の収穫、ぶどうの粉砕だけでは、発酵の過程については知り得ないのですが、この後どうなるかということについて、教えていただきました。スティール製の容器に潰したぶどうを入れました |
酵母の働きによってブドウの糖分がアルコールと二酸化炭素に変わっていくアルコール発酵がおこります。容器が密封されていれば、二酸化炭素で容器が破裂してしまうのですが、今回はワイン製造用のスチール製の容器が使われました。
ワイン作り用のスティール製の容器 |
今回は、昔から伝統的手法として用いられてきた素焼きの瓶壺「クヴェブリ」は使用されませんでした。少々残念でしたが、友人宅で地中に埋められているクヴェブリ壺を見ることができました。この場所は今でも使用中です。
クヴェブリと呼ばれる大瓶で、伝統的なワイン作りに今でも使用されています。 地中に埋めることで、温度を一定に保つことができます。 |
地中に埋められているクヴェブリ |
一般的には、熟成の途中で、澱(おり)と呼ばれるタンニンやポリフェノール、たんぱく質などが熟成中に結合した沈殿物が出るため、上澄みだけを別の容器に移し替える「澱引き」が何度か行われるようですが、今回使用した容器ではそれらはどう行われるのか、わかりませんでした。熟成を終えたワインは、濾過処理により不純物を取り除かれ、びん詰めされ、完成です。
宴会
作業のあとは、少々遅めの昼食。同日に狩りに出かけた男性陣も加わり、手作りワインと友人のお母さんのジョージア料理、そして狩りで仕留めたうさぎがテーブルに並びました。テーブルを囲み、約2時間ほどの宴会となりました。ぶどうの収穫から潰す作業、ジョージア的宴会とジョージア的な一日を満喫することができました。ホストをしてくださった友人に大変感謝です。
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