[トビリシ観光]略奪愛の故に・・・アートパレス(Art Palace)でジョージアの舞台・映画芸術に触れる

アートパレスと呼ばれるジョージア国立演劇・音楽・映画・振り付け博物館(Georgian State Museum of Theatre, Music, Cinema and Choreography)は、その名の通り演劇・音楽・映画・振り付けに関する展示がある博物館です。

ジョージア国立演劇・音楽・映画・振り付け博物館(Georgian State Museum of Theater, Music, Cinema and Choreography)建物正面
ジョージア国立演劇・音楽・映画・振り付け博物館(Georgian State Museum of Theater, Music, Cinema and Choreography)建物正面
アートパレスはこの建物は、1895年にその時代に知られていた建築家、Paul Sternにより設計されドイツ貴族により建てられたゴシックとイスラム様式が融合した建物です。細い路地に入った場所で、一般的なジョージアの民家と隣り合うようにたっているため、建物の外観は歩行者の目を引きます。
ジョージア国立演劇・音楽・映画・振り付け博物館(Georgian State Museum of Theatre, Music, Cinema and Choreography)建物とその周辺
ジョージア国立演劇・音楽・映画・振り付け博物館(Georgian State Museum of Theatre, Music, Cinema and Choreography)建物とその周辺

パレス建設にまつわる話

1882年ドイツの貴族コンスタンティン・オルデンブルク(Duke Constantine Petrovich of Oldenburg)はアグラフィナ(Agraphina Japaridze)に一目惚れしました。ジョージア西部の都市クタイシでアグラフィナが「豹皮の騎士」の演劇を演じていた時のことでした。しかし、アグラフィナはその時すでにジョージアの貴族ダディアニと結婚していました。

コンスタンティンはそんな彼女の婚姻状況には構わず求愛(!)。最終的に彼女を射止めます。実際の所は、コンスタンティンがアグラフィナの夫よりも位が上であったため、アグラフィナの夫は逆らえなかったようです。アグラフィナは夫の元を離れ、トビリシに移住しました。その時、コンスタンティンがアグラフィナへ愛を表現するために建てたのがこのアートパレスです。オルデンブルク宮殿と呼ばれ、のちジョージアの国遺産として登録されます。

ドイツの皇族の王子コンスタンティン(Duke Constantine Petrovich of Oldenburg)の肖像
コンスタンティン(Duke Constantine Petrovich of Oldenburg)の肖像

のち、二人は6人の子どもをなしましたが、王子は1906年に病気で他界、アグラフィナ一人で子どもをそだてることになり、激動の時代を生きました。1921年ジョージアにソ連が侵攻。建物や家具は没収されてしまい、それらの家具はアグラフィナの元を離れ、様々な人に所有されることになりました。博物館は、それらの家具の買収を今も行っているとのことです。
グラフィナ(Agraphina Japaridze)の肖像
グラフィナ(Agraphina Japaridze)の肖像

多様な館内の展示物

建物は1927年から博物館として利用されており、米国政府の援助をうけ改装2014年にリニューアルされました。この博物館には、絵画、古い楽譜、本は17世紀から19世紀までの珍しい版、蓄音機用のレコード、ポスター、そして劇場や映画の衣装シナリオ、日記、詩、演劇、印刷された音楽、および楽譜からなる、豊富で多様な展示物があります。

タマル女王の衣服レプリカ
タマル女王の衣服レプリカ

 写本およびアーカイブ

19世紀から20世紀のジョージアの作家、著名人、芸術家の約4万点の写本で構成されています。作曲家Dimitri Arakishvili、Zakaria Paliashvili、Vano Sarajishvili、劇作家、現代ジョージ王立劇場の創設者Giorgi Eristavi、そして映画監督兼脚本家でMikheil Chiaureli、シェークスピアをジョージア語に翻訳した Ivane Machabeliの個人アーカイブがあります。
アーカイブは、レコード、シナリオ、日記、詩、演劇、印刷された音楽、および楽譜等です。

写本およびアーカイブ文書 楽譜の原本が展示
楽譜の原本が展示

アート

演劇俳優や監督の肖像画、舞台装飾や衣装のスケッチ、グラフィック作品、彫刻、そしてカラー写真が含まれています。
ニコ・ピロスマニの作品「喫煙している男の肖像」もアートパレスに展示されている



アートパレス(Art Palace)の展示室
アートパレス(Art Palace)の展示室

アートパレス(Art Palace)の展示室
アートパレス(Art Palace)の展示室

ジョージアの演劇・映画等に関心がないと展示物の一つ一つの価値がわからず、楽しめない!とも思われますが、実際は建物の外装および内装、展示物や博物館内で調度品等の一つ一つが興味深いと思います。また、博物館はそれほど大きくはないため、気張らずに短時間で回れる場所だと思います。少々一般的な博物館や美術館とは趣が異なる場所故、ジョージアの舞台芸術を楽しむ傍ら、ぜひ旅程に組み入れ、お立ち寄りください。

アートパレス(Art Palace)の展示室
アートパレス(Art Palace)の展示室

アートパレス(Art Palace)の展示室
アートパレス(Art Palace)の展示室

アートパレス/ジョージア国立演劇・音楽・映画・振り付け博物館(Georgian State Museum of Theatre, Music, Cinema and Choreography)案内

所在地:Ia Kargareteli Street, T'bilisi
ウェブサイト:http://www.artpalace.ge/eng/index.html
開館日:11:00ー18:00 火曜日〜日曜日

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