オランダってどんな国?世界的に知られるオランダ的なこと10選ーその1

 西欧の一ぷス、ドイツ、フランスなどと比較されると少々その存在がかすんでしまう一方で、その個性は世界的にも知られています。世界的に知られているであろう、オランダ的な事を10ピックアップしてみました。


オランダ生まれのミッフィー
日本で知られるミッフィーちゃんは、オランダ生まれです
スキポール空港のお土産屋さん


1.自転車大国 

オランダでは、1,300万台以上の自転車があり、国民一人が、自転車一台を所有している計算になります。国土に山脈や、渓谷などがなく、比較的平らなオランダでは、自転車は利便性がよい乗り物で、通勤、通学にも利用されています。往復約20キロの道を自転車で通勤していたという、強者もいますが、数キロの道のりであれば、自転車ほどよい乗り物はありません。

オランダの自転車道
オランダの自転車道、歩道と完全に分かれているため、安心して自転車に乗れます。


これを可能にしているのは、国全体に広がるインフラ、自転車道が整備されていることが理由です。自転車道があることで、歩行者とバイカーを分け、両者が安全かつ、快適に道を利用することができます。
また、いろんな形の自転車がありますが、大人が子どもの乗車するカートを引っ張るというタイプの自転車もあり、子どもの送り迎えなどに利用されています。老いも若きも自転車を利用していますが、自転車の利用者は、”一般人”に限ったことではなく、オランダの首相も自転車を利用して、通勤しております。

関連ブログ:自転車天国オランダ!なぜ人々は自転車を利用するのか?

2.世界一背が高い

オランダ人は、背が高いことで知られています。オランダ人女子は平均身長約171センチ、男子は約183センチ、過去の平均身長のデータをみるとオランダでは過去150年の間に20センチの身長の伸びがあったようです。世界的に、平均身長が10センチの伸びを記録するということはあるようですが、20㎝という世代間での大きな身長の伸びは驚異的です。
背が高い人が生活する国にいるがゆえに不便を感じます。まず、場所によっては、トイレの鏡の位置が高くて、私の額しか写らない。男子便所などは、入ったことはありませんが、小の方の便器の位置が高いので、私の旦那のような身長の男性は、子ども用を使用しないといけないこと。キッチンも日本と比べて高めです。
オランダ人がなぜ背が高いのか、オランダに生活して所説聞きます。「ベルクマンの法則」寒い地域に住む個体群ほど体が大きくなるーと説明されることがありますが、オランダ以上に寒い国はいくらでもあり、オランダならではの特有性を説明しきれていません。詳しくは、以下の関連ブログを読んでいただければと思いますが、調査によると、背の高い男性と平均的な身長の女性のカップルに生まれ高身長の子どもが生まれる確率が高く傾向にあるようです。

関連ブログ:なぜ、彼らの身長は高いのか?世界一平均身長が高い国、オランダ

3.コーヒーショップ

コーヒーショップなどというと、喫茶店を思い浮かべてしまいますが、オランダのコーヒーショップとは、寛容政策(Gedoogbeleid)により、一定の量の販売と所持が許可されているソフトドラッグである大麻を含む製品を個人使用のために販売する小売店をさします。もちろんコーヒーも飲めますが、コーヒーだけならば、通常は「カフェ」に行きます。
日本では、大麻取締法によって所持・譲受・譲渡した場合の罰則は、5年以下の懲役で、医療目的の使用も認められていませんが、オランダでは、1976年にはオランダアヘン法の改正により、ソフトドラッグとハードドラッグの区分が行われ、コーヒーショップによる大麻の売買は制限付きで非刑罰化されました。大麻は公衆衛生の問題であること、そして、コカインなどのハードドラックとの区別を明確にして、明確に区分することが法改正の目的であったといわれます。
コーヒーショップの仕組み、どんな人が来るのか等好奇心はありますが、お店の周辺に漂う独特のアンモニア臭が苦手なため一度も入店したことはありません。マリファナ(乾燥大麻)とハシシ(大麻樹脂) - グラム単位で売る店や小分けにして、一袋いくらかで販売する店、タバコと巻いて喫煙したり、また、食べ物に混ぜて販売しているところもあるようです。観光客もIDを見せることで、入店・購入が可能なようですが、服などに大麻の匂いが染み付いたまま帰国して、帰国後の空港で麻薬探知犬が匂いに反応して取締官に麻薬の使用や所持を疑われることもあるため、興味本位で近づかないほうが良いと思います。

4.売買春は合法ーRed light district(風俗街/飾り窓)がある

オランダで、売買春は2000年から合法となりました。オランダの主要都市の駅の周辺には、文字通り赤い色の飾り窓が見え、下着姿の女性がガラス越しに客寄せをしており、男性たちはその外側にいて市浅田眼をしている様子です。「アクアリウム(水槽)」とも言われていますが、日没後に飾り窓のある場所を歩くと、まさにそんな様子で、初めてみるとドキッとします。オランダでは、約2万5千人が売春を行っているというデータがあります。
合法化することで、健康診断なども雇用主により推奨され、感染症などの病気の発症や広がり麻薬の使用等を防ぐことができるほか、政府も税金を得ることができます。また、合法化により売春婦が法律で保護される対象となります。しかし、もちろんメリットだけではなく、実は実入りが少なく、安定的に収入を得られないこと、業者により搾取されたり、深刻な人権侵害のケースが多いことも事実です。オランダの飾り窓で働く売春婦は、東ヨーロッパから連れてこられた移民も含まれており、仕事のあっせん業者から「オランダでのウェイトレスの仕事を紹介する」等と言われ、来た人たちもいます。その後、飾り窓を管理する人に、パスポートなど奪取され、帰国できず、望まぬ仕事に従事させられている女性たちがいるという報告書もあり、合法化がすべてを解決するわけではないようです。


5.同性婚は合法

オランダは、同性婚を合法化して今年2021年4月1日で、20周年を迎え、合計約28,000組が結婚しました。オランダで、民事婚はすべての人に開かれています。
血縁ではない家族観関係が法的に認められることの意味は大きく、当事者の関係を公証し、何らかの法的な保護を行なっていく慣習や制度を持つことを意味します。
登録できることで、政府が認める公式な書類に両者の関係が記載され、権利および義務が生じ、たがいの血族から姻族として親族として扱われることを意味します。また、互いの生活財の共有権や遺産相続権などを法律が保障するほか、税法上、社会保障上の優遇措置などが受けられます。また、パートナーが病気や障害を負ったときも、家族であるため、互いの介護や看護に関与すること等が可能になります。

世界で初めて同性婚ができるようになった日のオランダ
(c) ハフポスト日本版

オランダでは、20年にわたる同性婚の歴史と背景があるため、同性カップルである場合でも、特に周囲は驚きませんし、ゲイの友人が役所に届け出等にパートナーと行った時も、特に何も言われるわけではなかったそうです。もちろん、こうした環境となるには長い年月がかかっています。
中央統計局によると、2万8千組のうち、約2万組のカップルが現在も一緒に暮らしています。8,000組のカップルがすべて離婚したわけではなく、4,500組の同性カップルが別れたものの、残り3,500組は、パートナーが亡くなったり、カップルが海外に移住しています。同性パートナー同士で、オランダに住んでいない場合、オランダで結婚することができるか否かという問いがありますが、残念ながらできないそうです。

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