ジョージアには、コーカサス山脈が望める絶好スポットがいくつかあります。その一つが、カズベキ。カズベキは、トビリシから北に約150キロ、2時間ほどの距離にあるムツヘタ=ムティアネティ地方の絶景と避暑を求める国内外の観光客が訪れる場所。そのカズベキとはどんな所で、一体何ができる場所なのか?をまとめました。
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ゲルゲティ三位一体教会(Gergeti Trinity Church)のある山頂からステパンツミンダを眺める |
カズベキ(kazbegi) とは
カズベキは、観光名所として必ず、ガイドブックに掲載され、またトビリシ市内の旅行代理店をみると、かならずここへ行くツアーが組まれている、ジョージア観光で絶対行くべき!と言われる観光地です。ジョージアを訪れた外国人が一押しするのもココです。現にジョージアを何度も訪れている夫が旅を共にしたロシア人にオススメされたのがカズベキでした。
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ステパンツミンダにつながる道 |
山岳地域で、同地域を貫くように流れ、国境を超えてロシアに流れるテレク川沿いに渓谷があり、それらに村々が点在しています。村の主産業は、夏場の観光業と牧羊等です。
カズベキで何が経験できるか?
絶景ー天国に一番近い教会と渓谷の村の風景
天国に一番近い教会とも言われているゲルゲティ三位一体教会(Gergeti Trinity Church)とその背景に見えるコーカサス山脈の絵は壮大。おそらく、カズベキのイメージはココに凝縮されると思います。
コーカサスを背景に教会がぽつんとある姿をみて、大自然の営みに比べて、人間とはいかに小さなものかという思いがよぎります。それらの風景は素朴かつ堅実で、美しく、観るものに強く印象づけます。
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ゲルゲティ三位一体教会(Gergeti Trinity Church)
教会につながる道は数年前までは未舗装でしたが、いまではすっかりコンクリート化されて、車で山頂まですいすいと行くことができます。 |
日帰り観光地
絶景ポイントはもちろんカズベキだけではなく、トゥシェティやメスティア等でもそうです。それらは、旅ブログ記事、
[ジョージア] 絶景!メスティア(Mestia)、ジョージアの桃源郷・世界遺産ウシュグリ村や防御の塔・スヴァンの塔、固有の文化が楽しめる、遠いけど是非行きたい観光スポット!や
ジョージアの秘境、トゥシェティ(Tusheti)ー山岳部の美しく短い夏を楽しむで書いた通りです。ただ、このカズベキとそれらの絶景観光スポットとの違いは、日帰りでのツアーが可能であること。
トビリシ市内にあるツアー会社に申し込みして、バンで観光ポイントとなる場所を回るというもの。良し悪しはあるものの「効率よく」様々な場所が見れます。日帰り観光の良しあしは、後程ご説明します。
避暑地
トビリシの夏、2019年の夏は少々涼しめですが、例年は毎日30度以上、そして夜は風もあまりなく、暑いのですが、流石に高地場所によっては少々涼めです。海抜2000メートルを超える場所もあり、7月、8月の夏でも平均気温は15度から20度ほど。
いろんなアクティビティが楽しめる
カズベキでは、トレッキング、乗馬、グダウリではパラグライダーが楽しめます。特にパラグライダーは、足の下に広がる渓谷と山脈の絶景、鳥のようにまさに滑空していく感覚が得られ爽快です。
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グダウリで楽しめるパラグライダー、渓谷からの眺めは爽快! |
ゲルゲティ三位一体教会(Gergeti Trinity Church)までの見どころ
旅行会社の企画では、ゲルゲティ三位一体教会(Gergeti Trinity Church)がカズベキのクライマックスですが、それだけではないのがカズベキ旅行。
アナヌリ(Ananuri)ー湖畔に立つ古城
トビリシから一時間圏内にある、史跡。ダム貯水湖(Zhinvali Reservoir)の湖畔に古城と教会が城壁内に並び立っています。古城は13世紀、教会は1689年に建立され、その後一度は火災で焼失しており、現在も再建および、周辺地域の観光化を含めた整備がされているところです(2019年7月現在)。
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アナヌリ(Ananuri)の古城 |
ジョージア・ロシア友好の碑
まず、絶景スポットーJvari Pass、ジョージア・ロシア友好の碑(Russia–Georgia Friendship Monument)は、渓谷を見下ろせる絶景スポットにあります。パラグライダーが飛んでいく姿を近くでみます。
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ジョージア・ロシア友好記念碑(Russia–Georgia Friendship Monument) |
ジョージア・ロシア友好記念碑またはゲオルギエフスク(Georgievsk)条約記念碑は、1983年に創立された条約締結から200周年記念のソビエトジョージアとソビエトロシアの間の友好関係を記念する記念碑です。
1783年カルトリ・カヘティ王国(ジョージア東部に栄えた国)は、ロシア帝国とゲオルギエフスク条約を署名し、公式的にロシアの保護国となり、イラン,トルコと対抗したという歴史があります。
記念碑には、大きなタイル壁画があり、ジョージアとロシアの歴史の情景が描かれています。場所はグダウリ(Gudauri)のスキーリゾートの町とJvari峠の間のジョージア軍用道路に位置し、渓谷を見下ろす大きな円形コンクリートの建物です。
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ジョージア・ロシア友好記念碑(Russia–Georgia Friendship Monument)のタイル画 |
ジョージア側の歴史を聞くと、両国のどこに友好関係があるのかわからず、困惑しますが、ソビエト時代の面影をこのような巨大なモニュメントから感じます。
ミネラル・ウォーター
ジョージアはミネラル・ウォーターの宝庫。その中でもボルジョミは有名ですが、それ以外にもローカルに知られる数々のミネラル・ウォーターがあります。その一つが、やはりジョージア軍用道の途上にあります。
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カズベキ、ミネラル・ウォーター、色からしてミネラルが豊富 |
黄土色の岩肌を流れるミネラルウォーターは酸性水で、消化管と関節の両方に非常に有益とのこと。そのため、その効能を知るローカルも水汲み場でこの水を汲んでいました。水汲み場からあふれでるひんやりと冷えた水、お味は・・・今まで飲んだことがないような強いミネラルのにおいと味で、ボトルに組んだ水を飲み終えることができませんでした。
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ミネラルウォーターを汲んで持ち帰る地元民 |
ブログ「
[ジョージア] 風光明媚なジョージアの地方、ミネラルウォーターの里ボルジョミ(Borjomi)を訪ねて」
ツアーの良し悪し
著者、今回初めてツアーで観光地を回りました。ツアーの良い所は、車と免許を有していない者が、移動手段の心配なく、名所を回れるところ、また参加者はロシア人が大半をしめていたものの、サウジアラビア、ポーランド、日本、(カタールに住む)フィリピン人等国籍が異なる参加者とも一緒に回れる所でしょうか。ワイワイと楽しかったです。
ただ、やはりグループで、効率よく各名所を回るため、一つ一つの滞在時間が短く、じっくりと観光したい人には、なんとも忙しない感じになるのはツアーの故。今回のカズベキ旅行、良かったのですが、やはり駆け足で回ったような感じもあり、是非次回はゆっくり、村に宿泊して行きたいと思った次第です。
カズベキへの行き方
ツアーに参加するのが早いのですが、自力でいくことも可能です。トビリシのディドゥべステーションからマルシュルートカという乗り合いのバンが出ています。夏は朝の8時から夕方の6時頃まで、冬場は午後1時ぐらいまで便があります。お値段は、20ラリから25ラリです。貸し切りの場合は100ラリ〜。
関連ブログ「
わずか30分、37円!?ジョージア、世界遺産の街ムツヘタへの行き方」にディドゥべターミナルまでの行き方が書いてありますので、ご参照ください。
いずれにしても、
ジョージア初心者にはわかりやすくジョージアのイメージが凝縮されている、日帰り観光も可能なカズベキには行くべき・・・でしょう。
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