フィリピンー名前・苗字・ニックネームあるある

フィリピンの大学で教えていた時、生徒の名前を覚えるため、毎回名簿を読み上げていたのですが・・・時々の読み間違いもあり、生徒に笑われることしばし(笑)観察すると、いろいろな名前・苗字の種類があり、また、ある種のパターンも見つけられ、かなり面白い。。。

フィリピンの名前・苗字・ニックネームのあるある
フィリピンの名前・苗字・ニックネームのあるある

フィリピン人の名前・苗字・ニックネームのあるある

やたら名前が長い

外国人やダブル(あるいはハーフ)と言われる両親が異なる国籍者の子どもは、外国名+日本名のような複合名を持つこともしばしです。歌手の「アンジェラ・アキ」さんなどはそうでしょう。フィリピンでは、日本のように名前が一つだけ・・・という人も結構いるのですが、時に自分の名前+母親の名前+祖母の名前+曾祖母の名前・・・などと名前が3つ、4つという人もいます。ホセ・マリア・アンヘロ(これは3つ)とか、友人には5つというつわものも。こういう時は、何と呼んだらよいのか、聞きます。

台風の名前

フィリピンは、年間約20もの台風が通過します。そんな中で、フィリピンに甚大なダメージを与えるものも少なくありません。台風の様子、被災地の避難所の様子などは、テレビで放送されますが、その時に時々映るのが、赤ちゃんを抱えたお母さん。「子どもの名前決めていなかったのだけど・・・ヨランダにしようと思うの」とインタビューにこたえていた姿が印象的でした。ヨランダとは、2014年フィリピン中部に上陸した国際名「ハイヤン」という超大型台風の名前です。フィリピンでは、アルファベット順に台風の名前を付けていきます。そして、「ヨランダ(2014)」「オンドイ(2009)」等甚大な被害をもたらした台風に使われた名前は、その後は二度と使われなくなります。

宗教的名前 

マリア、ポール、マルコ、エマニュエル、ダニエル、サラ、ジョアンナ、ジュディス、ラケル、ミリアム例を挙げたらきりがありませんがこれらはどれも聖書の登場人物の名前。私の生徒や友人にも多い名前です。
アセアンで唯一のキリスト教国ということで、それをストレートに表した「クリスチャン」という名前も。ちなみに、フィリピンで最も多い名前の一つが「Joshua(ジョシュア/ヨシュア)」で、旧約聖書の「民数記」や「ヨシュア記」に登場するユダヤ人の指導者の名前であり、ギリシャ語の「イエス」と同じ意味になります。

スペイン語を知らないと読めない場合が・・・

名前は、英語的発音をするものの、苗字がスペイン語的読み方ということしばし。そのため、Lが二つ「ll」、Jが付く場合など、発音は要注意です。例えば、「Arellano(アレリャノ)」、「Jesus(ヘスス)」など。前者はともかく、後者は英語読みすると(ジーザス)となるわけですが、苗字としてはヘスス。ヘススという名前の生徒がいましたが、何も考えずに「ジーザス」と呼んでしまい、生徒に爆笑されました

恥ずかしい苗字やニックネームが存在する

この苗字の人とは結婚したくない!苗字を変えたい!という人も中には存在します。例えば「dematatag(デマタタッグ)」とは、夫の母語、ビコール語で、割礼されていないという意味。なぜ、そういう苗字があるのかはわかりませんが、そんな苗字がごく少数ながら存在しているようです。生徒の中にこういう苗字の人がおらず、幸いでした。

地方語が多いために・・・奇妙なニックネームとなることも

フィリピンは、小言語を含めて100言語(8つの大きな言語グループに分けられますが、民族ごとに言語があります)あります。そのため、とある言語でOKな場合も、異なる言語で全く意味が異なることがしばしばです。例えば、先住民族の友人のニックネームは「ヨックヨック」と言いますが、夫の母語では「脇の下」💦という意味だったり、「アキ」は「子ども」という意味だったりします。「子ども」・・・はともかく、あだ名を他の地方言語に翻訳すると、「脇の下」というのはちょっと・・・ですね。

Jun-jun(ジュンジュン), Ling-ling(リンリン), Mon-mon(モンモン)などのパターンの名前

これも名前に関することですが、なぜかニックネームないし、名前が音の重複ということがあります。友達と、友人の親族のおじさんにジュンジュンさんという人がいたなぁ。
ちなみに、フィリピン語では、最初の二音節を繰り返すことで、その言葉を強めたり、弱めたりします。例えば、ang ganda (美しい)を繰り返し、ang ganda-ganda(とても美しい)となります。名前にそういう意味合いを持たせているわけではないと聞きますが、ちょっと、音的にも面白くもあり、かわいくもあります。

家族特有のニックネームがある

「ジェーアール」の場合だと、父親の名前+ジュニア(JR)とニックネームの成り立ちがわかりやすいのですが、本名がわかりづらいニックネームも結構あります。義理の妹が「ダーリン」というニックネームですが、本名はそのニックネームからかけ離れています。なぜ、ダーリンなのかというと、末っ子でみんなに愛されているからという理由でした。また、友人に複合名でいくつも名前がある友人「アナ・マリア・・・云々」は、アイイという愛称。名前の頭文字というわけでもないし・・・

日本人とのハーフの子は、日本名である場合が多い

大学で、一学期、最高で400名の生徒を受け持ちました。その中で、日本人とのハーフという子が何人かおりましたが、その子たちは、日本語名でした。「あいこ」「あすか」「けいこ」・・・などなど・・・なぜ、フィリピン的な名前にしなかったのか、複合名にしなかったのかは本人に聞いてもわかりませんが、何らかの理由で、日本の文化に合わせる形になったのでしょう。

日本にも、珍しい苗字や笑われれてしまうような名前もあります。それと同じように、フィリピンにもそのような名前があります。また、サントス、クルス、バウティスタ、レイエス、オカンポ、ガルシアなど、鈴木さん、佐藤さん、田中さんに匹敵するようなひと学年あるいはクラスに2人とかいるような苗字もあります。
外国人の友人に、その友人の名前の成り立ち、苗字について聞いてみるとよいかも・・・

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