フィリピンで家、長期滞在場所を探す!ー何に気を付けたらいいのか?

フィリピンに長中期滞在する際に必ず必要なのが、居住地。お金に余裕があれば、とてもよい立地で、新しく、清潔、プール・ジムが完備され、警備員が24時間警備するようなコンドミニアムに生活することも可能ですが、予算が限られている場合は、よくよく注意深く探さねばなりません。

フィリピン各地で、いろいろな条件の物件で生活したり、よそのお宅をお邪魔しながら、異なるタイプの家で生活し、お家を拝見してきました。素敵だなぁと思うお宅もありましたが、たいていの場合は、間取りが狭すぎたり、窓がない部屋があったりと、生活したら大変そうだなぁと思う物件も多く、生活する彼らも満足ではない様子。どんな物件があり、探す際に気を付ける点はどこか?まとめました。

フィリピンのプール付きコンドミニアム
フィリピンのプール付きコンドミニアム
(c)Dot Property Pte. Ltd

立地

近所に何があるのか?学校、オフィス、商店街?よく利用するサービス(スーパー、市場、銀行等)からどれぐらい離れているのかも検討事項。
どうしても一軒家(タウンハウス)がいいという場合、交通の便がいい地域で、物件を見つけるのは難しいでしょう。一方で、高層階コンドミニアムなどは、比較的交通量が多い場所にあることが多いので、一軒家でなくてもよく、また交通の便のよい地域で生活したい場合は、コンドミニアムもオプションの一つでしょう。
しかし、町の中心地というのは、喧騒・排ガス等の理由から、住居に適しているとは言えないため、個人的には、主要道から少々離れた地域で、生活することが望ましいと思われます。Sub-Devisionと言われる区画での生活がおすすめです。Sub-Devisionは、所謂住宅街ですが、ゲートには警備員が常駐していることも多く、外国人にとっては安心なのではないでしょうか。また、それら住宅地は車の出入りを制限しているため、静かです。

治安・安全

これは、どこに生活したいかという個人の嗜好もそうですが、その地域で、洪水、河川の氾濫で床上浸水したことがあるか、そうしたことも確認するのが必要です。フィリピンは、残念ながら、水害が多いので、安全に過ごすことができる立地環境を探すことは大切です。2009年の台風オンドイの時は、マニラの多くの地域が浸水しました。台風被害は地方だけの話ではありません。
また、帰宅時、治安の悪い場所を通っていないか、夜暗すぎる道はないか、外国人は目立つため、こうした点も家屋を探す際には、確認すべきところです。

間取り

家族で生活する場合は、もちろん、寝室とリビングが分かれている構造がベスト。フィリピンの一室ごとの間取りは小さめで、部屋によっては、ベットスペースほどの広さしかない、という場合も。
首都圏マニラのタウンハウスなどでは、60~70㎡前後が一般的です。玄関スペースはなく、入ってすぐにダイニング、キッチンが丸見え、二階が寝室という具合になっています。スタジオタイプでは、入ってすぐがキッチンという、20㎡ほどの家屋が一般的です。

トイレは要チェック!

フィリピンでは、トイレと風呂場が一緒という物件が多いです。シャワールームのようなガラスの囲いはなく、よくてビニール製のシャワーカーテンのみです。そのため、トイレの床も常に濡れています。
トイレと風呂場が別という物件はがどうしてもいい!という場合は、探すのに時間がかかるかもしれません。

建物の作りを確認

全体がコンクリート、屋根も、コンクリートという場合、蒸し暑さは確実です。日中にコンクリートにたまった熱は、夜でも逃げないので、建物の中は夜も暑いことが多いです。また、建物の作りが悪いと(ちゃんと防水加工がされていない壁)、長い雨季にじわじわとコンクリートに雨水が染み出てきて、黒カビの温床になることも。
なので、建物がどのような構造で、どういう素材でできるいるのか、カビの跡があるか、確認が必要です。

空気の通りと日当たり

フィリピン、日当たりも、風通しも何も気にしない作りのものが結構多い印象をうけます。特に、安い物件だと、窓があっても真っ暗、日中でも電気が必要なこともあります。一方、日本では、日当たりのよい物件を探しますが、フィリピンでは日当たりがよすぎる案件は考え物です。フィリピンの日差しは強すぎるためです。
窓が多いと、防犯上心配になるかもしれませんが、その場合は、きちんと防犯対策がされているかも確認が必要です。フィリピンの家屋の窓は鉄格子で囲まれていることがほとんどです。

契約について

多くの場合は、一年毎契約です。学生寮などは、学期ごとの契約が可能です。大家さんとの直接契約の場合、最終月には、初めに預けたデポジットを使えるかなど、聞く方がよいでしょう。

どうやって探すのか?

コンドミニアムの場合は、管理事務所に行き、空き部屋の有無を聞きます。また、広告を見て、電話をかけて探したり、一軒家の場合は、外に張り紙がしてあることもあるので、人がいるようだったら、直接訪ねるか、連絡先に連絡してみるのがよいと思います。
広告に賃料が書いていないこともあります。稀にですが、外国人ということで、家賃を吊り上げられることもあるので、実際に現場に行く前、大家に会う前に「予算があるので、家賃を教えてください」と聞くことが大切です。

これまでに生活した場所・家賃・大家・総合した住み心地

フィリピン国内、これまでいろんな場所で中長期で生活しました。全てを掲載することは難しいのですが、一例として、5つの物件での生活体験を掲載してみました。

マニラの街並み
マニラの街並み


ケソン市(首都圏マニラ)、の高架鉄道駅から徒歩5分のコンドミニアム

20階建て、築おそらく15年ほどのコンドミニアム。スタジオタイプで家賃は、約11,000ペソ(22,000円)。警備員が24時間待機しているものの、人の出入りについては結構緩い様子でした。
私が借りたコンドミニアムの大家さんは、自分の子どもが大学に通う際に滞在するようにコンドミニアムを購入し、生活できるように整えた!ものの、お子さんたちはすでに大学を卒業し、働いていることから、貸し出しを始めたと言っていました。

プラス:高架鉄道駅に近いこと、主要駅から遠くないこと、当時夫が勤めていた場所から遠くないこと、近所に、市場とスーパーがある、基本的な家具(冷蔵庫、電気コンロ、ベッド、本棚、机、テーブル、ソファなどの)付であったこと。
マイナス:なぜか壁の色が真っ赤!(落ち着かない!)、高架鉄道沿いの案件であったため鉄道の音がうるさい、建物の外の車の排気ガスがものすごい、停電の際に10階まで階段で上がらないといけないこと・・・

手頃な価格帯で上記のような利便性はあるけど、騒音と排気ガスにまいりました。洗濯機はついていないため、同じビルの一階にある、洗濯屋さん※で洗ってもらっていました。
※フィリピンの一般的な洗濯屋さんは、日常着を洗って、乾燥機にかけて、たたんで返してくれます。臭いの強い洗剤を使っているので、洗濯に出した洋服はそれらの洗剤の強い香りがします。ただ、洋服の扱いは雑なので、大事な洋服は、洗濯屋さんに預けないほうがよいでしょう。

ケソン市(首都圏マニラ)、フィリピン大学近隣のコンドミニアム

お金を払ったら、実際は15,000ペソ(33,000円)ほどの場所ですが、友人が海外に行っている間のみ滞在を許されたため、共益費や電気・水道等の必要最低限を払うだけで、数か月滞在させてもらっていました。ベットルーム2部屋、リビングとキッチンは一緒。

プラス:新しい、24時間体制の警備員、プール付き、ランドリースペースと、コイン式の洗濯機があり、自分で洗濯可能!主要幹線道路から公共交通機関で5分、同じ建物に銀行がある
マイナス:周辺に飲食店がほとんどない

コンドミニアム自体が新しいということも大きな理由ですが、幹線道路に面していないため、騒音はなく、快適な住環境でした。

ケソン市(首都圏マニラ)、アテネオ大学近隣地区の学生寮

部屋の共有で3,000ペソ(6,600円)、一人部屋5,000ペソ(11,000円)。共有リビング、トイレ、キッチンあり。ほとんどの学生寮が1年あるいは、学期単位でしか、契約ができない中、一か月単位で生活が可能な学生寮を見つけられました。相部屋となった理由は、その時に空いていた部屋が相部屋使用で他がすべて埋まっていたからですが、その相部屋となった人によると、つくづく思いました。
メキシコからの美人のルームメートと数か月一緒に生活したことがありましたが、扇風機を独り占め(笑)・・・周辺を散らかしまくって、もう大変でした。

プラス:大学から徒歩圏、一か月からの契約が可能
マイナス:建物の中がいつも薄暗い

ちなみに、電化製品の持ち込み一点ごとに追加料金を払わないといけない学生寮が多いようです。私が生活した寮も同様に、当時で、パソコン一台につき、100ペソ追加料金を払うこととなっていました。

ビコール地方中心市であるナガ市に近接する町のアパート

スタジオタイプのアパートの家賃は2,500ペソ(5,500円)。主要道から外れ、田んぼに囲まれた地域にあった建物なので、この値段です。新築・・・のはずが、コンクリートの壁は打ちっぱなし・・・つまり、まだ完成していないけど、住める状況だからと、人を入れたのでした。

プラス:夜はとにかく静か、空気は新鮮
マイナス:停電が多い地域にあったので、よく停電していた、台風時に危うく床上浸水するところだった(一階部分に住んでいたが建物は洪水対策として数十センチ高くなっている)

洪水の中を自転車で走行
交通手段は自転車だったので、洪水の中を自転車で走行。

関連ブログ「洪水だ~(1) フィリピンの地方の町が洪水となったら・・・

フィリピン大学ロスバニョス校周辺のアパート

スタジオタイプのアパートで、家賃は5,000ペソ(11,000円)。築年数はそれほど古くはなく、こじんまりとして、居住者がそれほど多くはないものの、警備員が常駐するアパート。部屋は広めなのだけど、二段ベットとロッカールームのような衣類収納があるのみで、誰が住むことを想定しているのか?と少々疑問に思うことも。

プラス:マニラに向かうバスが通る幹線道路から徒歩圏、食堂、コンビニ、スーパーなども近所にある。
マイナス:日常的に使用する、家具がついていない。

まとめ

フィリピンには、住めば都・・・とはいえない物件が多いこと、お分かりいただけましたでしょうか(笑)ただ、注意深く探せば、値段、立地、治安・安全、間取り等がバランスする物件も見つかります。

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