街中でも同性のカップルが仲睦まじく歩く姿を見かける他、オランダで出会った数人の友人は同性パートナーと生活、あるいは婚姻関係にあります。そんな彼(女)から、思いがけず悩みを聞きました。
法律の制定から現在に至るまで約21,000組の同性カップルが結婚しました。同性間結婚関係にあるパートナーは異性間結婚関係にあるパートナーと殆ど同等の権利と義務があります。違いは、子どもとの関係です。2014年女性の同性カップルの場合においてのみ法的手続きを経ず、体外受精等の手段で授かった子どもをそのカップルの子どもとして親権を持つことが出来ます。法制定以前は法的手続きを要しました。また同年に、すべての地方自治体の職員がが同性カップルへのサービスを拒否することを違法とする法律が可決されました。
現在彼らの社会へのインクルーシブネスのため、学校教育にLGBTの人たちへの理解を促進するカリキュラムを組み入れるべく活動している人たち、そして理解を示す議員もいます。オランダを含めたヨーロッパの16カ国が同性婚を認めています。
日本では、NHK教育テレビジョン(Eテレ)の福祉情報番組、ハートネットTVで昨年の10月に日本人男性、中村崇士さんがオランダ人のパートナーと結婚を前後しての周囲へのカミングアウト、家族との関係、などについて放映されました。ちなみにこの件、同姓婚が珍しくないオランダでもニュースになったのですが、理由は日本からはるばるメディアが取材に来たという珍しさからでした。
ロシアでは「反同性愛法」が可決され、それが外国人にまで適用されることになったといいます。プーチン政権が保守派の支持固めに同法律を利用しているという向きが強いのですが、同性愛者を逮捕し、最高14日間の拘留、ロシアからの退去できる条項を含んでいます。2013年10月にはロシアでオランダの外交官が襲撃うけ、その際犯人たちが鏡台に口紅でLGBTと文字を残した事件があったばかり、先の法律の成立と無関係ではないと思われます。
しかし、同性婚および法的に認められたパートナー関係は日本では認められていません。これは、G7中日本のみです。日本でLGBTは、国内約4万人を対象に実施したアンケート調査で、同性愛者の数を274万人と算出、20~59歳の人口比では4%という結果が発表されました(株式会社パジェンダ調べ)。
4%は少なくない数です。そのすべての人が結婚するわけではありませんが、これらの人々に対する、婚姻に関わる当たり前の法的根拠を持つ保証がないというのは、当人にとってはなんと不便かつ不安なことだろうかと思います。それ以前に、カミングアウトすることが困難だというLGBTに関するアンケートの調査結果もあります。日本社会が、生きづらさを解消することができるのか、わかりませんが、理解が深まっていくことが願われます。
オランダのレインボー・フラッグ |
オランダの同性カップルを取り巻く環境
オランダは世界で初めて同姓婚を認めた国です。1979年に事実婚を認め、2000年12月同性結婚法が成立し、2001年4月1日 同法律が施行され、民事婚が認められています。ただし、カップルの一方がオランダ国籍を有することが条件です。法律の制定から現在に至るまで約21,000組の同性カップルが結婚しました。同性間結婚関係にあるパートナーは異性間結婚関係にあるパートナーと殆ど同等の権利と義務があります。違いは、子どもとの関係です。2014年女性の同性カップルの場合においてのみ法的手続きを経ず、体外受精等の手段で授かった子どもをそのカップルの子どもとして親権を持つことが出来ます。法制定以前は法的手続きを要しました。また同年に、すべての地方自治体の職員がが同性カップルへのサービスを拒否することを違法とする法律が可決されました。
現在彼らの社会へのインクルーシブネスのため、学校教育にLGBTの人たちへの理解を促進するカリキュラムを組み入れるべく活動している人たち、そして理解を示す議員もいます。オランダを含めたヨーロッパの16カ国が同性婚を認めています。
オランダにおける日本人同性カップル
日本では、NHK教育テレビジョン(Eテレ)の福祉情報番組、ハートネットTVで昨年の10月に日本人男性、中村崇士さんがオランダ人のパートナーと結婚を前後しての周囲へのカミングアウト、家族との関係、などについて放映されました。ちなみにこの件、同姓婚が珍しくないオランダでもニュースになったのですが、理由は日本からはるばるメディアが取材に来たという珍しさからでした。
カップルの悩み
出会った彼らの悩みは、国によっては同性愛者が違法で逮捕される国もあるため、行きたいところにいつも二人で旅行できないということ。先日チュニジアを旅行しようと計画し、チケットの予約の段になり、同性カップルが違法であり、外国人観光客であっても逮捕されることもあることを知り、旅行を見合わせたというエピソードを話してくれました。また、必要以上に「ジロジロ」と見られることもあるようで、気にしないようにしているとのことですが、あまりよい気分ではないのは事実です。LGBTは犯罪?!
世界の72カ国の国と地域が同性愛を禁じる何らかの法律があり、処罰があります。そのうちの8つの国では、死刑判決がくだされることもあります。このように世界にはLGBTを処罰の対象として取り扱う国があり、それらは住民のみならず旅行者にも適用されるケースがあり、穏やかではありません。ロシアでは「反同性愛法」が可決され、それが外国人にまで適用されることになったといいます。プーチン政権が保守派の支持固めに同法律を利用しているという向きが強いのですが、同性愛者を逮捕し、最高14日間の拘留、ロシアからの退去できる条項を含んでいます。2013年10月にはロシアでオランダの外交官が襲撃うけ、その際犯人たちが鏡台に口紅でLGBTと文字を残した事件があったばかり、先の法律の成立と無関係ではないと思われます。
日本ではどうか?
未だに同性愛を処罰対象とし、死刑という国がある一方、諸外国では法的な整備が進みつつあります。日本では、2012年から東京レインボーパレードが毎年催されるようになった他、LGBTへの職場へのインクルーシブネスを進める企業の動きも出てきており、社会的な認知から、理解に向けての動きも徐々に出てきつつあるようです。近年、各地方自治体がパートナーシップを認める条例や制度を作っております。しかし、同性婚および法的に認められたパートナー関係は日本では認められていません。これは、G7中日本のみです。日本でLGBTは、国内約4万人を対象に実施したアンケート調査で、同性愛者の数を274万人と算出、20~59歳の人口比では4%という結果が発表されました(株式会社パジェンダ調べ)。
4%は少なくない数です。そのすべての人が結婚するわけではありませんが、これらの人々に対する、婚姻に関わる当たり前の法的根拠を持つ保証がないというのは、当人にとってはなんと不便かつ不安なことだろうかと思います。それ以前に、カミングアウトすることが困難だというLGBTに関するアンケートの調査結果もあります。日本社会が、生きづらさを解消することができるのか、わかりませんが、理解が深まっていくことが願われます。
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