マニラの観光どこに行く?マニラ・イントラムロス(Intramuros)半日ツアー(3):イントラムロス見どころ!

イントラムロスには、その成り立ちの故、歴史的建造物が多く、敷地内や周辺には観光客用にカレッサ(馬車)が走っていたりと、散策しながらスペイン時代の雰囲気を感じられます。また、敷地の一部には市民が生活しているため、どこか庶民的な雰囲気もします。イントラムロス内には数か所の博物館、教会がありテーマと、時間に合わせて観光コースを計画することが可能です。
キアポ教会とその周辺の喧騒
イントラムロスから近い、キアポ教会とその周辺の喧騒

半日コースとして以下のスケジュールをモデルプランとして提案しています。このブログでは、以下のスケジュールでサンチャゴ要塞を除いた、半日ツアーで回れるイントラムロスの見どころ、マニラ大聖堂、マニラ市街戦記念碑、聖オーガスティン教会について紹介します。

9:00サンチャゴ要塞
※バス・タクシーのドロップオフ・ポイントとなる
    ★観光ポイント
(1)イントラムロスの成り立ちを学ぶ(ミニ・シアターで10分程度のイントラムロス全体の紹介ビデオがある*英語のみ)
(2)リサール博物館でリサ―ルの歩みを通じて、植民政府末期から盛り上がった反スペイン植民運動について学ぶ
(3)第二次世界大戦中の跡を見つける
マニラ・イントラムロス(Intramuros)半日ツアー(2):フィリピンの近代史の詰まったサンチャゴ要塞へGO! を参照
11:00マニラ大聖堂へ移動(要塞から徒歩で約5分の距離)
聖堂内を見学※ 
★観光ポイント 
(1)建造物の特徴:聖堂内のステンドグラス、パイプオルガン、イコン
(2)内部に入った人々の様子
フィリピンの宗教・広範な文化としてのカトリックについてふれる
11:40  聖イザベル広場へ移動(聖堂から徒歩で約3分の距離)
★観光ポイント 
(1)マニラ市街戦の記念碑を見学
碑文に何が書かれているか、マニラ市街戦について日本の歴史ではどのように記載されているのか?
11:50聖オーガスティン教会へ移動(広場から徒歩で約6分の距離)
※バス・タクシーのピックアップ・ポイントとなる
12:00移動
※マニラ大聖堂、聖オーガスティン教会は、ミサ、結婚式などを行っている場合は教会内に観光客として入ることはできません。

サンチャゴ要塞周辺のイントラムロスの観光ポイントは?


イントラムロス地図
イントラムロス地図

マニラ大聖堂(Manila Cathedral*The Minor Basilica and Metropolitan Cathedral of the Immaculate Conception)

イントラムロスのイメージ写真でよく使われるのがこのマニラ大聖堂。ネオロマネスクの建造物はドームと入り口の半円が美しく、石造りが観る人に重厚な印象を与えます

1571年、植民地フィリピンのキリスト教化のため、メキシコから送られたフレイ・フアン・デ・ヴィヴェロ助祭により「マニラ教会(現マニラ大聖堂)」が作られたのがそのはじめです。1581年にニッパや木材、竹で新しい構造が建設され、1581年12月21日に正式に聖堂になりました。しかし建物は、1583年に火災であえなく焼失します。1592年には、聖堂を石で作りますが、1600年の大地震で崩壊、後、何度かの崩壊、焼失、戦争による破壊があり、倒壊と再建築が幾度となく繰り返されました。

マニラ大聖堂
マニラ大聖堂
ちなみに、大聖堂(Cathedral)と教会は異なります。大聖堂とは、司教座聖堂のことです。カトリックにある地理的な行政単位である教区を司牧する司教の椅子(司教座=カテドラ)が祭壇周辺に据えられているカトリックの宗教施設を聖堂と言います。

聖堂では毎日ミサが行われる他、不定期ですが結婚式も行われています。石造りの美しい聖堂の結婚式を夢見るカップルも少なくはありませんが、簡単に場所は借りられないようです。また、著名な人が亡くなった際、この場所に遺体が慰問者のために安置されたりします。

2009年コラソンアキノ元大統領が亡くなった際、遺体はマニラ大聖堂に安置され、全国各地からの多くの慰問客が訪れました。著者もその一人として、当時マニラ大聖堂を訪れました。ブログ「コラソンアキノ前大統領の亡くなられた日を偲んで
2015年には、フランシス教皇が訪れた際司教、神父、聖職者を対象にしたミサが行われたのもこの場所でした。

聖イザベル公園の記念碑

マニラ大聖堂から徒歩3分ほどの場所に小さい公園があります。その公園には第二次大戦末期のマニラ市街戦の慰霊碑があります。
聖イザベル公園のマニラ市街戦記念碑 Memorare- Manila 1945
聖イザベル公園のマニラ市街戦記念碑(Memorare- Manila 1945)
マニラ市街戦は、1945年2月3日から同年3月3日までフィリピンの首都のマニラで行われた日本軍と連合軍の戦闘のことをさします。太平洋戦争では最大規模となる市街戦となり、10万人の市民が巻き添えで死亡しました。

この記念碑は、遺体が戦いによって火に焼かれ、がれきの下敷きになり、遺体すら見つからず、墓すらない、戦争の犠牲者を偲び、平和への誓いを込めて、マニラ市街戦の生存者とその遺族の手で1995年に建てられました。



聖アウグスティン教会と博物館(San Agustin)

フィリピンのバロック様式教会群として世界遺産にも登録されている、フィリピン最古の石造建築の教会です。教会は1571年に建立されたものの、2度の火事で壊滅。現在の建物は1587年に再建されたものです。外見はマニラ大聖堂に比べて控えめな印象を受けますが、礼拝堂のステンドグラスの窓は美しく、天井と壁に壁画が残っており、数百年の歴史を感じます。
聖アウグスティン教会と博物館(San Agustin)
聖アウグスティン教会と博物館(San Agustin)


教会に隣接している博物館は、1973年に修道院を改造して設けられました。宗教的な美術品の宝庫、アジアでトップクラスの所蔵数を誇っています。聖者を描いた高さ2メートルほどの絵画が廊下に並び、聖職者の寝室として使われていた各部屋には、木彫りの像など様々な美術品が展示されています。

近年改装されました。教会美術、フィリピンのカトリックに触れたいという人にはおススメですが、博物館はそれなりに広く、貯蔵点数が多く、じっくり観たいという場合はそれなりに時間が必要です。

教会内部の見学について

教会の内部は、ミサや特別催しがない限りは見学可能ですが、静かにお祈りしている人もいるため、静かに入り、内部でのフラッシュ付きの写真撮影はしないこと、そして服装にも気をつけること。ノンスリーブ、ミニスカートや短パンなど身体の露出が多い服装は厳禁。教会を訪問することを忘れてそれらの服装を着て来てしまった場合は、スカーフなどで覆うのとOKな場合もあります。ビーチサンダルも避けること。教会に入るさいは帽子は脱ぐこと。もちろん、観光地なので見逃してくれる場合もありますが、警備員が居る場合は教会の入口で止められることもあります。



時間に余裕がある場合は、城壁の上に人が歩くことができるスペースがあるので、そこを少々歩いてみることをおススメします。当時の大砲なども置かれており、城壁の都市を感じることができるでしょう。

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