フィリピン人と結婚(3) - 出席しなけりゃ結婚できない!ファミリープランニングセミナー2

結婚書類提出の上でファミリープランニングセミナーに参加する必要があります。家族計画、避妊具の使用等の説明、相手を知るためのワークショップから始まったファミリープランニングセミナーも、紛争解決ワークショップでようやくひと段落します。

フィリピンのファミリープランニングセミナー、イメージ
夫婦間のバトル勃発?
どう解決に導くか?


ファシリテーターが3つの台本を用意して来て、3組のカップルがそれを読み、一つひとつについて解決策を模索するというワークです。3つのお題は家族関係の問題、お金の問題、女性問題(男性問題)です。万国共通の問題?と思いきやとてもフィリピンらしい問題設定でもあります。

1.家族問題のシナリオ
嫁が義理のお母さんのことをどうしても好きになれませんでした。しかし、夫は家に招待し家に1週間以上宿泊するということになりました。夫婦間で揉めます。どうしたらよいか?

 2.金銭問題のシナリオ
夫婦でお金のやりくりに困り、誰かに借りなければなりません。夫は妻に、妻は夫にその役割を期待します。誰が誰にお金を借りに行き、どう解決したらよいか?

 3.女性問題のシナリオ
旦那の仕事の関係で、取引先の女性と頻繁に会うことになりました。妻は彼らの仲を疑います。夫は何もないと言い切りますが、妻は夫を疑い始め、夫婦間で揉めます。どう解決したらよいか?


会場からの回答


ファミリープランニングセミナー
ファミリープランニングセミナーのワークショップ、発表

僭越ながら、回答者の回答を述べながら、著者の心の中のツッコミもここに述べさせていただきます。

1.家族問題

夫婦で相談する。
けど、義理のお母さんが訪問することが前提となった回答。「ひとまず話し合う」というのが回答。

当たり前過ぎて、答えになっていないのですが、実際夫婦のどちらかが決めてしまったことをあとになって揉めるというケースもあるので、ひとまず揉めた場合はしっかり話し合うということは妥当な回答とも言えるかもしれまえん。


2.金銭問題
お金のある親戚の目星を付けて、その親戚が妻方だったら妻が借りに行き、夫の方であったら夫が借りに行く。あるいは、二人でお願いしに行くというのが回答。

お金を借りる前提になっています。根本的な問題が解決されていない気がします。なぜ、お金を借りないとやっていけないのか?

フィリピンでは職種によっては給与がものすごく低く、定職を持っていても生活がままならぬこともしばしあります。なので、「お金を借りる」ということは残念ながら生活の一部となっていることもありますが・・・それにしてもね・・・という参加者の回答

3.女性問題
仕事の配置替えをしてもらう。というのが回答。

「妻が嫉妬して仕方がないから僕を得意先の訪問から外してください」ってお願いするつもりなのでしょうか?ボスも「じゃあ、わかった!」って言って代えてくれるのでしょうか(笑)かなりなぞでした。

個人的見解として、全然解決になっていない気がしました。

著者が考える回答

回答になってない!というツッコミだけではフェアではないので、著者なりに回答を考えてみました。

1.家族問題について
嫁が一緒に住んでいない義母をそこまで嫌いというのであればそれは何かあるのでは・・・と思いことに当たるのが肝要かと思います。

もちろん親族について、特にフィリピンの社会で「お母さん」のことをとやかく云われる場合は耐え難いものを感じるのではないかと思いますが、嫁姑がうまくいっていないのであれば、旦那はうまく緩衝材になり、二人をつなげる方向で動かないといけない気がします。

宿泊に関しては、こじれた問題が解決するまで、二人を接触させないこと、旦那さんは難しいかもしれませんが、お母さんに宿泊は遠慮してもらうのがよいと思いました。そして奥さんにはなぜお義母さんが嫌いなのか理由を責めることなく聞くことが必要かと思います。

2.お金の問題について
何でお金を借りることが前提になっているのか?というツッコミが一番先にはいりました。この前提条件をとっぱらって、生活にひつようなお金がいま足りないということはこれからも足りなくなる可能性があるんじゃないでしょうか?その場合は思い切って、転職を勧める限りです。だって、親族に「借りて」も返せないでしょう?

*親族における「貸して」は「頂戴」と同義であることもただあります。

3. 女性の問題について
この話に出てくる女性と会い事業をすすめていくことが会社の利益がよくなる見込みがあるのであれば、職員をもうひとりつけられるようにしたらよいでしょう?いつも打ち合わせをしている訳ではないはずだから、とにかく二人きりで合わないセッティングにしたらいいんじゃないですかね?

そもそも浮気が気になるというのは夫婦間に何か問題が?やはり、夫婦でもう少し一緒にいる時間を増やしたらいいのではないかと思います。

関連ブログ「フィリピン人男性は浮気性?

実際の問題に対応できるのか?

このセミナー、実際の問題の役に立つのでしょうか?

このコンフリクトマネージメントのワークショップ役に立たなそうな気がします。問題設定はフィリピンに「あるある」なことでしたが、結局根本的な解決が話し合われてないため、問題は繰り返されるということは大いにあることです。

そもそも、会場の雰囲気はみんなラブラブで「僕らのもんだいじゃなーい」っていう感じでしたから。数年後あるいは数ヵ月後それらの問題に向き合うことになるのではないでしょうか。参加されたカップルの皆様方の健闘を祈ります。

問題は話し合うから問題になるのだ!


著者の既婚の友人が結婚してもめるのは古今東西「金・性・子育て」の問題とのこと。お金や性の問題などは、文化によってはあまりオープンに話せるトピックではない場合もあります。また、お金の話をする=お金に心配がある。という解釈にもなります。

そんなことを言い始めたら、事前になにも話し合えない!

著者の夫もそのような考えを持っているフシがあります。夫婦としての中間地点を見つけたいものです。子どもはまだおりませんが、子育てでも揉めそうです(笑)。国際結婚の場合は子どもが20歳になるまでに国籍を決めないといけないようです。

国によって、例えばA国という国では両親のどちらかがそのA国の国籍を持つ場合は自動的にそのA国籍が得られるようです。しかし、日本の場合は重国籍を認めない立場をとります。その場合はどちらの国籍にするのか、何の言葉をメインで話すのかなど方針を話し合わなければなりません。これらの問題、オープンに話し合い、クリエイティブに解決したいものです。

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