フィリピン人と結婚(2) - 出席しなけりゃ結婚できない!ファミリープランニングセミナー1

前日書いた通り、フィリピンで結婚するのはとても面倒だ。たくさんの書類、書類、書類。手続き、手続き、手続き。そして、その手続きの一つが、ファミリープランニングセミナー(家族計画研修)への参加。

フィリピンでの結婚手続き(おさらい)


まずはフィリピンでの結婚手続きのおさらい。
ステップ1:婚姻要件具備(独身)証明書の入手
フィリピン人の彼女、あるいは彼の独身証明はもちろん、日本人もこれを入手。在フィリピン日本大使館で入手可能です。

ステップ2:婚姻許可証の入手(フィリピン人婚約者の住所地の市区町村役場)
住地の市役所へ行き、一式書類の提出をする。
※どちらかが日本人の場合は大使館に行って、書類を提出し(提出翌日の受け取り)それも含めて提出する。また、提出時にはファミリープランニングセミナーのスケジュールの調整済みであることが条件。ファミリープランニングセミナーへの参加(3時間程)
10〜14日間待つ。その間、この結婚異議を唱えるものがなければ、結婚許可書を入手。

ステップ3:挙式、婚姻証明書の入手(挙式挙行地の市町村役場または国家統計局)
 教会か、公共機関でのシビルウェディングかどちらでも構わないので、神父・牧師・判事・行政官等法律によって定められた人の前で書類にサイン

ステップ4:婚姻届の提出(日本の本籍地市区町村役場または在フィリピン日本国大使館)
ステップ3の書類を最寄りの市役所に提出、1ヶ月〜2ヶ月でフィリピンでの登録完了。日本人の場合は大使館に届出を出すと1〜2ヶ月で日本の戸籍に反映。

かかること3~4ヶ月。

時間と手間が必要で、結婚は愛ではなく意思の力と思わされた一連の手続きでした。

ステップ2ーファミリープランニングセミナー

ツッコミどころ満載な手続きの中で、よりつっこみたくなったのがステップ2のファミリープランニングセミナー。日本語では、「家族計画」の研修でした。

フィリピンの家族計画セミナー会場
家族計画セミナー会場

このファミリープランニングセミナーのスケジュールを先に決めないと、市役所書類を受理してくれません。そして当然結婚の日取りを組むことができません。このセミナーは、平日の午後のみの開催というまさにお役所の勝手なスケジュール。土日や仕事後の時間帯のスケジュールはありませんでした。仕方なく半休をとって、セミナーに参加することになります。
フィリピンの家族計画セミナー会場2
フィリピンの家族計画セミナー会場の様子。カップルでかなり込み合っています。
セミナーのコンテンツは大きくは3つ。1.家族計画 2.心理的手法を用いてのカップルがお互いを知るための簡単なワークショップ 3.紛争解決とその解説。

当日は、遅れて到着するものもなく、驚きの定時の開始です。

家族計画を学ぶ


コンテンツは「家族計画セミナー」の名前を裏切らず、いくつかの避妊具を模型をもって体育会系の少々マッチョな市職員が使用方法を説明してくれます。

高校時代こんなふうに勉強した覚えがないためにいくつかは初めて見る避妊具に「へー」と思わず身を乗り出し、説明を聞き、隣にいた旦那が恥ずかしい思いをしたようです。ちなみにフィリピンでは、避妊具の使用については宗教の影響の故に抵抗があるとのこと。コンドームを使用することは神の教え-性交渉は、純粋に生殖以外の目的で行わない-に背くということになるようです。

保健体育の先生のようなマッチョな市職員
避妊具を使用せず行為を行うということはどういうことなのか、どうするのかは想像に任せるとして、実際生殖目的の行為をこれ以上行わない「打ち止め」をする場合はどうするのかといいますと、それは”最後”と決めた子どもを産んだあとに女性の卵管を縛ることで、人工的にこれ以上子どもを産めないようにするという方法をとります。

痛くないのでしょうか?身体に影響はないのでしょうか?そもそもこの方法、避妊具を使うのとあまり大差ない、むしろ悪い気がするは私だけでしょうか。そう思うと、避妊具の使用法のレクチャーは少々意味あるもののように思われました。

相手を知るためのワークショップ

次は、女性のカウンセラーらしき人物が出てきて、以下の質問をします。


①相手(わたしだったら、彼)の良い点を3つ挙げよ
②相手の直してほしいところを3つ挙げよ
③相手の親の良い点を3つ挙げよ
④相手の親の改善して欲しい部分を3つ挙げよ

さすがフィリピン、親のことまでコメントをさせます(笑)

ちなみに著者の相方が書いた①、③、④の答えはほとんど覚えていません。
②について相方が書いたのは
1) 怒っりぽい
2) 厳しい
3) 頑固

ちなみに、セミナー中も他のカップルが筆記用具を持ってきていない人も。かしてほしいと言われたりしました。セミナーって日本人が聞いたら普通筆記用具持ってくるよね?しかし、ここはフィリピン、仕方がない(笑)


紛争解決のためのワークショップ

最後のワークショップは紛争解決のワークショップです。

ファシリテーターが3つの台本を用意して来て、3組のカップルがそれを読み、一つひとつについて解決策を模索するというワークです。

3つのお題は家族関係の問題、お金の問題、女性問題(男性問題)です。

1.家族問題
嫁が義理のお母さんのことをどうしても好きになれませんでした。しかし、夫は家に招待し家に1週間以上宿泊するということになりました。夫婦間でもめます。どうしたらよいか?

2.金銭問題
夫婦でお金のやりくりに困り、誰かに借りなければなりません。夫は妻に、妻は夫にその役割を期待します。誰が誰にお金を借りに行き、どう解決したらよいか?

3.女性問題
旦那の仕事の関係で、取引先の女性と頻繁に会うことになりました。妻は彼らの仲を疑います。夫は何もないと言い切りますが、夫婦間でもめることに。どう解決したらよいか?


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