フィリピン人の心と胃袋を掴む、ジョリビー(Jolibee)

フィリピンを訪れた人が目にするのは、ジョリビー(Jolibee)というフィリピン最大のファーストフードチェーン店。とても陽気な(Jolly)蜂(Bee)を模した赤いマスコットが目印のこの店舗はフィリピン全土で750店舗以上、そして国民の約10%が海外で生活している実情を踏まえ、それらのフィリピン海外生活者が多い国や地域にも店舗が展開されています。アメリカ、アジア(ベトナム、香港、ブルネイ、シンガポール)、中東(バーレーン、アラブ首長国連邦、サウジアラビア、カタール)等です。
jolibee in New York
ジョリビーIn ニューヨーク
リトルフィリピンさながら・・・フィリピン人たちが歓談する様子が見られました。


各国で店舗がオープンする際は、長蛇の列。フィリピン人に愛されている店舗で、入り品国外で店舗に入っても、そこには「フィリピン」が存在します。ジョリビーという店舗にリトル・フィリピンが存在すると言っても過言ではありません。そんな、ジョリビーなぜそんなに人気があるのか?フィリピン人の胃袋と心をガッチリ掴んだジョリビーの戦略についてまとめました。
jolibee in New York
ニューヨークのジョリビー

フィリピン人好みのメニュー

まず、店舗で提供されるメニューはフィリピン人好みのテイストを追求しています。
フィリピンで食される料理や食生活における特徴は、比較的やさしい味わいであること、またバナナケチャップを使用した甘めの料理があること、パンはおやつでご飯をしっかり食べることです。

これらを考慮し、バーガーのパテも優しめの味、またケチャップはバナナケチャップを使用しています。それらが反映され、フライドチキンとご飯、それにタレ(グレービーソース)たっぷりのメニュー、チキンジョイ、やトマトケチャップを用いた甘いスパゲティ、春巻きやパテとご飯のセットメニュー等ご飯メニューも充実しています。

外資系ファーストフードVSジョリビー?

フィリピン国内には、外国資本のファーストフード店も多く展開されています。その代表がマクドナルド、ウェンディ−ズ、バーガーキング等です。その中でも多い、マクドナルドのフィリピン国内店舗数は500店舗以上。しかし、数においても750店舗以上あるジョリビーには及びません。マクドナルドは全世界・地域120カ国、約37,000店舗展開していますが、フィリピンに置いてその地位はいつもジョリビーの次です。

売上、店舗数ともにローカルブランドジョリビーに及びませんでした。ローカルの心を掴むため、ジョリビーにあるようなフライドチキンとご飯を組み合わせたメニューやスパゲティ等のメニューも取り入れていますが、ジョリビーのチキンジョイや甘いスパゲティに軍配が上がるようです。

ジョリビーのさらなるブランディング

ここ近年、ジョリビーの「Jollibee Studios」がショートドラマを作成し、定期的に発表しています。これらは10分弱のドラマでフィリピン的要素が散りばめられており、さながらフィリピンの連載ドラマを視聴させられている気がします(唯一の救いは、ドロドロの不倫劇がないことです)。ドラマは男女の恋愛、とりわけフィリピン的に理想的な男性を描いています。(フィリピン人)女性がおそらく好きであろう!かなりクサイセリフも満載です。もちろん、それらドラマの舞台はジョリビーです。

最新のドラマは、「Choice(選択)」。ちょっとだけ悲しいストーリーですが、フィリピン長寿番組MMKを思い出させる作りです。
関連ブログ「フィリピン人のドラマな日常ーMMK フィリピンの人気長寿番組

ソーシャルメディア利用者数が多いフィリピンでは、これらのビデオはリリースされると瞬く間にフェイスブックで拡散され、国内外のフィリピン人(+フィリピン関係者)に視聴されます。

これらのビデオが売上にどれほど貢献しているかという調査はありませんが、これらが話題となっています。これらが海外から帰国したフィリピン人海外労働者も帰国期間中にジョリビーに立ち寄るケースを作っていても不思議はありません。

是非、フィリピン人のソールフード的な存在になりつつあるジョリビー。フィリピン語旅行の際、お試しください。

スポンサーリンク

スポンサーリンク

0 件のコメント :

コメントを投稿

Subscribe