Manananggal
It's a name of a mythical creature in the Philippines.
An ordinary woman that turns into a horrible monster at night.
マナナンガル・・・
それはフィリピンの神話の生き物の名前。
普通の女性が夜には恐ろしい怪物に変わる。
ジョージアの映画にフィリピンの妖怪「マナナンガル(Manananggal)」のコンセプトが紹介されていました。ジョージアにおいて、「第二の祖国」フィリピンの妖怪の名を聞くとは思わず、びっくり!
Scary Motherとは
Scary Mother(「あぶない母さん」Sashishi Deda)は、2017年、ジョージアの若手監督アニ・ウルシャゼ(Ana Urushadze)が発表したジョージア映画です。サラエヴォ映画祭*でハート・オブ・サラエヴォ(最優秀賞)を受賞、アジア太平洋映画賞で女優賞を受賞しています。*サラエヴォ映画祭は、バルカン半島で最高位の映画祭。1995年、ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争のサラエヴォ包囲のさなかに、ボスニア・ヘルツェゴビナのサラエヴォで始まりました。
映画のあらすじ
50歳の主婦マナナは、自らの情熱ー執筆活動と主婦であることの狭間で悩み苦しみます。マナナは夫に秘密でダークかつエロティックなスリラーを執筆します。ある時、夫に抜粋を読ませるのですが・・・家族は戸惑います。
マナナは社会そして家族が願う良き母、妻としての自分と執筆活動への情熱の間で揺れ動きます。作家としての情熱を捨てることができず、結果的に心身を犠牲にすることになります。
映画の中で、フィリピンの妖怪マナナンガルは、象徴的意味合いをもって使われています。ちなみにマナナは、典型的なジョージア女性の名前の一つ。
マナナが化けて、マナナンガル・・・ってなんだか冗談のようです。
男性中心の社会で、女性は主婦として夫を支える役割が願われています。この傾向は、近年のジョージアの都心部では弱くなったものの、田舎では支配的です。
ジョージアの特に田舎では、女性の立場は弱く、彼女たちを守るものはありません。地方では若くして結婚せねばならないこともただあり、女性は高等教育や訓練の機会がないため、経済的には男性に依存するようになります。しかし、男性が浮気をしたり、暴力をふるっても離婚するということは考えられないという話も聞きます。
マナナンガル(Manananggal)とは?
フィリピン中部ヴィサヤ諸島の南部にあるシキホル島に伝わる魔女・吸血鬼。これまで、フィリピンのホラー映画などのモチーフとして登場してきました。近年では、映画「ANG MANANANGGAL SA UNIT 23B」などで登場。昼間は人間の姿をしており、夜になると下半身を切り離し、背中に蝙蝠の翼を生やして空を飛びます。そして人間を襲い血を吸う/妊婦のおなかの中の胎児を吸って食べてしまいます。マナナンガルである事を見抜くのは非常に困難、また自分自身がマナナンガルである事を自覚していない場合もあるといわれます。
見抜く方法があるのか?と聞いたところ、普通の人よりも息が荒いのだとか。それじゃ、息が荒い人がいたら変質者(汗)であるかマナナンガルであるか、いずれにしても、病気でもなく息が荒い場合は疑ったほうがよいようです。
退治の方法は、マナナンガルの身体が分離している間に下半身を隠すこと。太陽が昇るまでに上半身が下半身に結合出来なければ、陽の光を浴びて死ぬと言われています。
参照画像:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Manananggal.jpg
マナナンガル(Manananggal)がもつ象徴的な意味
マナナンガルが女性であること、そしてその身体が分離すること、さらには上半身は空も飛ぶことができ自由である半面、その下半身は静止状態で、隠されていることが特徴です。
スペイン統治前のフィリピンでは、女性は社会の中で重要な位置を占めておりました。しかし、スペイン統治がはじまってキリスト教的視点からみて、それらの女性に従順さが求められるようになりました。また上半身は裸であったため、そのような格好はふしだらであるとし洋服を着るように強制されました。
そのような文脈の中でできたのがマナナンガル。従順さのない女性と翼をもって自由に飛び回るキリスト教的な悪魔が融合し、このような妖怪が作られたと言われます。
ジョージアでこの妖怪の名前を聞くのは、なんとも驚きです。そのような文脈の中でできたのがマナナンガル。従順さのない女性と翼をもって自由に飛び回るキリスト教的な悪魔が融合し、このような妖怪が作られたと言われます。
この映画の存在で、マナナンガルの目撃証言の多い!?フィリピンのシキホール島に行ってみたくなりました。
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