[ジョージア] トビリシ(Tbilisi)の地下鉄を利用する

5月3日、ストライキ中のトビリシの地下鉄。トビリシの広範囲を結ぶ地下鉄がストに入ったことで影響される利用者はかなりの数になることが予想されます。年間の利用者は約9626万人、利用者の数は都市の人口の集中によって年々増加傾向です。そんな庶民の足である地下鉄でストとは利用者にっては痛い話ですが、今回が初めてというわけではないようで、労働者の労働環境の改善や賃金の値上げを巡ってたびたびストが行われてきました。

そんな現状の地下鉄ですが、トビリシ市内の長距離移動の際は、渋滞の影響を受けずに便利な交通手段です。また、1960年代には既に運行が始まっていたこの地下鉄、歴史的な建造物としてもその価値を考えることができるのではないかと思います。そんな理由から、トビリシ観光では地下鉄の利用をおススメします。

路線

路線は、トビリシ市西南北に横切るようにして伸びています。南北に延びるのがAkhmeteli–Varketili線、全長約20キロ、16駅。Saburtalo線は、トビリシ市西部7キロにわたって7駅を結ぶ線。同路線は、「Station Square駅」でAkhmeteli–Varketili線とつながっています。
引用:wiki 「By Giorgi Balakhadze at Wikimedia Foundation, CC BY-SA 4.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=53594274」

駅の作り

地下鉄のあるところには必ずメトロの「M」のマークあります。地上階の部分は本当に僅かで、公共交通機関で利用できるスマートカードの購入窓口や、キオスク、スマートカードにチャージできる機械があるのみです。


ゲートはスマートカードの読み取り機にレバーがついているシンプルなもの。読み取り機に軽くカードをあてて、レバーを押すと駅構内に入場することができます。

トビリシ、地下鉄のゲート
トビリシ、地下鉄のゲート
お値段は0,5ラリ(50テトリ)。この料金は始発から乗車して最終駅で降りても同じ値段です。バスと料金体系は同じですが、唯一の違いは、コインで料金が支払えないことです。ですので、地下鉄の利用にはスマートカードが必要になります。

ゲートのあとはプラットフォームにつながる下りのエスカレーターへの導線となります。
エスカレーター
とにかく長いエスカレーター

プラットフォームには、方向が書かれた看板が頭上にあります。それを見て乗車方向を確認します。看板、少々分かりずらいのですが、駅名が書かれており、その駅名の隣の矢印の方向が乗車車両の到着プラットフォームとなっています。
赤は、現在の駅名、この写真では「リバティ・スクエア駅」となります。


駅にあるタイマーは、電車到着のカウントダウン。緑色の数字が、電車が到着するまでの残り時間を表示しています。


地下鉄の見どころ!

地下鉄はとりわけ「観光名所」というわけではありませんが、いくつかの点において、非常に興味深いと思われます。

エスカレーター

地下鉄であるため、プラットフォームはもちろん地下にあるのですが、そのエスカレーターが長い!足がすくむほどの長いエスカレーターがトビリシの地下鉄の特徴の一つでしょうか。そして、ごとごと鳴り、エスカレーターの結合部分の年季ゆえの粗さが、なんともいえません。著者にとっては一種のアトラクションと化しています。

一番深い場所にあると言われる繁華街に面する駅、ルスタベリ駅は地下60メートルの場所にプラットフォームがあるのですが、そのエスカレーターの長さは120メートルです。

そして、エスカレーターのスピードが速い。かなり年季の入ったエスカレーターですが、そのスピードは速く、手すりのベルトが追い付けないほど(笑)。つまり、手すりとエスカレーターの階段部分がシンクロしていません。

壁のひび、そして壁に張られたポスターの美女への落書き(笑)なども、かなり突っ込みどころ満載です。

プラットフォーム

日本の地下鉄の煌々とした灯りではなく、どことない薄暗さが印象的です。それに加えて、石作りの重厚さと冷たさ。空間の使い方なども非常に興味深いです。
トビリシ、地下鉄駅構内
トビリシ、地下鉄駅構内

1952年、ソビエト連邦下でその建設が始まり、1966年にその運行が始まります。ソビエト連邦下で当時地下鉄を有していたのが、モスクワ、サンクトペテルブルク、キエフ、そしてトビリシでした。旧ソ連圏では先取的取り組みであったことが伺えます。

都市部の電力不足で運行がままならなかった1990年代、そして資金の不足から、修繕が進まぬまま現在に至っています。そうした中で、トラム化の計画もされているとか、これからどうなるのでしょうか。今後の都市計画の進展とこの地下鉄の修繕計画、どのようになるのか、見守っていきたいです。

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