コーヒー党のフィリピン人:コーヒー掛けご飯!、ネスカフェ3 in 1から超高級シベットコーヒーまで

フィリピン人はコーヒー党(Coffee aficionado)が多いです。お茶を飲むのは「健康志向」の人が多いと言っても過言ではありません。
タガイタイのコーヒーショップにて
タガイタイのコーヒーショップにて

フィリピン人の朝食とコーヒー

フィリピン人の朝は、家庭によりますがパンデサル(小さなパン、スペイン語で塩パン)あるいはご飯と干し魚というメニューなどそしてコーヒーではじまります。

パンをコーヒーに浸して食べるスタイル、あるいはご飯にコーヒーをかける(汗)スタイルなどがあります。パンをコーヒーに浸して食べるのはともかく、コーヒーぶっかけご飯!には正直たまげました。旦那曰く、揚げご飯、トヨ(乾燥した塩気の強い小魚)、コーヒーの組み合わせがよいのだとか。味は、3者の組み合わせの故に複雑。それほど強いコーヒーの味はしませんでしたが、コーヒーは単なる飲み物という域を超えていると感じました。


庶民のコーヒーネスカフェ3 in 1

コーヒーは大体はネスカフェの3 in 1という既にコーヒー、クリーム、砂糖が入ったものが多いのが特徴です。日本では、コーヒーとクリーマー、砂糖と別々に購入しますが、いつも3者が揃うわけではないフィリピンの一般家庭に置いて、この3 in 1はとても都合がよいのです。しかしかなりの甘さ、カロリーも70キロほどあります。

3 in 1 は近所のサリサリストア(フィリピンのサリサリストア - 品ぞろえ、利用方法)で購入されるほか、道端のスタンドでも10ペソほどで購入が可能です。プラスティックのカップに既に沸かしてあるお湯を注ぎ、その3 in 1を投入。

出勤前のワーカーがスタンドの前でコーヒーを立ち飲みしている姿を見かけます。コーヒーは朝だけではありません。ワークショップ、会議などあるときのブレークは必ずコーヒーです。
ネスカフェ3in1
ネスカフェ3in1
3 in 1のコーヒーの単価は一袋6~7ペソほどです(サリサリストアでは7ペソから10ペソほど)。ただ、近頃は様々なバラエティもあり、クリームが多いもの、ココアパウダーが入っているものなどです。猛烈な甘さですが、これも慣れるとそうでもなくなります。そして、ここは暑い国で何もしなくても暑さ疲れしますので、ちょっとやそっとの甘さはエネルギー源となります。と、言ってもなんでも取り過ぎはよくないですが(汗)


ローカルコーヒー

フィリピンの所々でコーヒーを栽培しています。そのため、3 in 1ではないコーヒーを飲みたいコーヒー通の需要を満たしています。

コーヒーの栽培で重要な条件は雨、日当たり、温度、土質。降雨量は、年間1800から2500mmが望ましく、成長期に雨が多く、収獲期に乾燥している、つまり雨季と乾季がある気候が適しています。そして、適当な日当たり(強すぎてもいけません)、暑すぎない所謂避暑地のような場所での栽培がよいそうです。マニラのコーヒーショップの仕入れ先はタガイタイなどの避暑地です。

ビコール地方(ルソン島の南端)で、バタンガスのコーヒーを販売しているお店があり、著者はとある理由からそこからコーヒーを購入していました。理由はなんてことはない、3 in 1のネスカフェコーヒーで出るプラスチックのゴミが気になっていたからです。
タガイタイのグルメファームスのコーヒー
タガイタイのグルメファームスのコーヒー
マニラでも販売されています


絶品!シベットコーヒー

フィリピン20ペソ裏面、ジャコウネコ
フィリピン20ペソ裏面、ジャコウネコ


フィリピンの新しい紙幣、20ペソの裏面はジャコウネコです。ジャコウネコの糞から取り出したコーヒーが味わい深く絶品と聞きます。
ます、ジャコウネコにコーヒーの実を食べさせ、その糞から豆を取り出して浅く炒ってコーヒーにします。赤く熟れたコーヒー外皮のみ消化されてコーヒー豆は未消化のまま排泄させます。腸内細菌によって発酵、独特の風味が加わって香り豊かなコーヒーになる様です。一杯300ペソほどとか、フィリピンの物価を考えると一杯のコーヒーとは思えないほどの値段です。インドネシアではコピ・ルアクの名で知られています。

フィリピンでコーヒー党に?

フィリピンに帰る時、お茶などをお土産で持っていくと単なる嗜好品にも関わらずその効能を聞かれます(汗)「いったい何にいいのか」と。コーヒーではその効能なんて聞かないじゃないか!と言いたいのですが、そう思っているのだから仕方ない。

滞在当初は、3 in 1コーヒーの猛烈な甘さにかなりのお湯を足していましたが、今となっては過去のこと。今はそうした甘い飲み物をストレートで(笑)頂けます。ああ、慣れとは怖い。そして、コーヒー党ではない著者がフィリピンで異様にコーヒーを欲するのはまわりの影響か、それとも気候のせいなのか、フィリピンではコーヒー党です。

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