1週間のご遺体安置、ギャンブル、マンションタイプのお墓?!フィリピンでの葬儀とお墓参りで見る日本との違い

近頃周りで不幸なニュースをよく聞きます。友人の○○さんのお父さんが亡くなった、近所の○○さんが自動車事故、病気で亡くなった等々・・・直接会ったことがない人たちだったりしますが、友人たちが悲しんでいる姿を見て、何ともあたかも故人に会ったことがあるような感覚をうけます。悲報は、悲しいものの、日比の葬儀の在り方の違いを毎回興味深く観察しております。


時に、コミュニティ内、あるいはどこか別の町を歩いている際にも葬儀の様子を見かけます。自宅、もし自宅に充分な広さがない場合は親戚や公民館などを開放し、遺体に防腐処理を施して、数日慰問客を迎えます。

遺体の安置、訪問客を迎える期間はまちまちですが、知るところでは、3日~1週間ほどです。その間に、遠方にいる親族(海外で出稼ぎで出ている家族も含めて)も戻り、故人と対面します。

葬儀一連の様子は日本と大変異なります。まず、訪問客を受け入れている期間中、同敷地内で強いお酒をあおる人、そしてギャンブルに精を出す人の姿が見られます。コインを投げて、裏か表かを当てる、カードなど典型的なもの等をよく見かけます。

道端でのギャンブルはいかなるものであろうとフィリピンでは違法です。そして、人を前にしてギャンブル等とは何と罰当たりな!と思われるかもしれませんが、これらギャンブルで儲けたお金の一部は遺族に手渡されて、葬儀費用の一部となる仕組みです。

ギャンブルに興じない人たちは、テーブルで少々くつろいで家に戻っていきます。

日本のような遺族が悲しみ、声をかけるのもはばかられるという様子は、殆どの場合見られません、といいましても訪問客を受け付ける期間が日本よりも長いという理由もあるのでしょうが・・・それでも笑顔を見せる余裕があるのは流石フィリピン人です。

フィリピンのお墓
フィリピンのお墓
フィリピンでは土葬が主流です。数日慰問客を受け入れた後に、親族が眠る公営・私営の墓地に埋葬されます。埋葬は穴を堀ってそこに埋めるというもの。

しかし、場所の関係から埋めず、コンクリート状の箱のようなものに収納、最後はまたコンクリートで封をするという形の墓地があります。公営の墓地では、そうしたコンクリートの箱がまるでマンションのように積まれていっています。

あまりに込み合っており、また雑草も伸び放題で手入れもされておらずお墓参りに行くと蚊に刺されまくります。そうしたお墓ですが、父の日/母の日になればお墓参り、故人の誕生日でもお墓参り、そして何か報告ごとがあってもお墓参り。日本のように仏壇がないので、お墓まで故人に話に行かないといけないようですが、なんとも故人がまだ生きているような気になり、不思議です。

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