過去3か月、ジョージアにて2度ほどPCR検査を受けました。新型コロナ感染症の疑いがあったというわけでは決してないのですが、オランダとジョージアを往来しなければならない事情があったため、どうしても必要になりました。
まさか、PCR検査が必要になるとは考えてみなかったため、検査をうけるために、トビリシ市内のクリニックや検査機関(ラボ)に問い合わせ、価格、予約の方法、検査の種類などを聞きました。
検査の価格推移
新型コロナ感染症が世界的に流行し始めた2020年春、ジョージア国内の医療機関でもPCR検査の実施が始まりました。検査機関が少ないためか、検査料金は高めに設定されており、300ラリ(約9,500円)、中には800ラリ(約25,000円)あるいはそれ以上するという話もちらほら聞きました。高いのですが、命には代えられないと、発熱があり感染を心配した市民はそうした高い検査でも受けたようです。しかし、ジョージアの平均月収1251.3ラリ(約39,000円)から、この値段は高い!ことが指摘され、政府も値段を150ラリ(約4,700円)以上にしないよう、規制をしたようです。しかし、それでも11月時点で私が値段を調べた時には、190ラリ(5,900円)前後するというクリニックや検査機関がありました。2020年12月時点では、値段はだいぶ落ち着き、120ラリ~100ラリ前後が一般的なようです。ジョージア国民にとってはこれもまだまだ検査費としては高いのですが、仕事上必要である、あるいは飛行機などで他国に移動しなければならないため、検査の需要はまだあるようです。
実際の検査
ジョージアにおいて、2度PCR検査をうけたことを上述の通りですが、2回とも異なる場所で受けました。一回目に受けた場所は、Megalabというサブルタロにある検査機関で、検査費用は2020年11月の時点では120ラリとほかの値段を調査した検査機関よりも10ラリ高めでしたが、予約は不要、24時間営業しているため、行く時間帯を選べること、なにより問い合わせに対する返答が早く、好印象のため、その検査機関を選びました。中心地から外れた地域にMegalabはありますが、アクセスはそれほど悪くはなく、また建物が大きいため、見逃すことなく、当日は無事にたどりつけました。事前のやり取りは英語でスムーズに行えたものの、当日の受付の人は英語ができませんでした。しかし、受付ですべきは登録のみなので、問題はありませんでした。受付のお姉さんに結果をメールに送ってくれるように、メールアドレスを残していきました。受付後はわずか5分で私の順番になり、早々に検査を受けることができました。
Megalabの建物、結構大きいので見逃さない |
番号札を取って、受付待ち。デジタルで番号が表示されるため、建物内で待つ必要はない。 受付時に数人人がおり、同じ部屋で待つのは怖いので、受付の外から自分の番号が電光掲示板に提示されるのを待った。 |
検査は両鼻(片方だけだと思ったのですが・・・)と口から検体を採取。検査器具を鼻の奥深くまで挿入され、あまりの痛さに悶えるほどでした。おそらく、日本人の鼻はジョージア人の鼻ほど大きくないものの、検査を行った看護師さん、ジョージア人に検査する要領で私の鼻を検査したため、かなり奥まで検査器具を突っ込んだと思われたほどでした。あまりの痛さに後数分、むせて、痛さのゆえに涙が止まりませんでした。二度とこの検査を受けたくないと思ったほどです。結果は、基本24時間以内ですが、検査結果は早く、当日の夜には結果をメールで受け取ることができました。
Megalabでの PCR検査の様子 |
2度目は、NeoLabという機関で検査を受けました。このクリニックで発行された検査結果を出入国に利用した外国人がいたという情報のためです。もちろん、1回目と同じくMegalabでもよかったのですが、すでに外国人が陰性証明を出国時に提示して問題なかったという事前情報および、違う検査機関も経験してみたいという思いから、NeoLabで検査しました。
2020年12月当時の検査費用は110ラリとMegalabよりも安価でしたが、この検査機関は予約制であり、営業時間も9時から19時、日曜と祝日は営業しておらずMegalaboのようにいつ行っても検査が受けられるというわけではありません。まぁ、これが一般的なのでしょうが・・・受付で英語は通じ、予約制のため、予約時間に行くことで、待ち時間なくスムーズに検査をしてもらえました。なお、NeoLabでは、PCR検査の部屋とその他を分けるため、検査の登録・受付、支払い、実際の検査も入口からすぐ近くの部屋で完結するようになっていました。受付時に、もう一度、検査結果の利用目的、英語での検査結果の表示等細かに、検査結果に表示される内容を確認しました。
検査終了後、「クリニックの印と医師の署名をした原本(検査結果)を渡しますので、明日3時以降にクリニックにお越しください!」と言われ、え!、もう一度ここにきて検査結果を受け取らないといけないの?と驚くものの、気を取り直して、すいませんが、PDFファイルでこのメールアドレスに送ってください!とお願いしました。つまり、「メールで」送ってくれるように、頼まないと送ってくれないようです。
翌日、朝早くに検査の結果がメールに届いておりました。さっそく内容を確認。検査が実施された時間が記載されていないことに気づき、電話とメールで検査時間の表示された検査結果を送ってくれるようにお願いし、一時間後には、時間が記載された検査結果が送られてきて、一息しました。出発一日前のことだったので、ちょっと焦りましたが、早々に対応してくれたため、事なきを得ました。
これらの経験から以下のことをクリニック・検査機関等に行く前に電話やメールで確認するほか、現地で確認することを強く推奨します。
1.どういうタイプのPCR検査であるのかを確認
検査のタイプによっては、出国および入国時に検査の結果を受け入れてくれないので、注意。例.ヨーロッパ諸国に入国するときは、a molecular PCR test for SARS-CoV-2/COVID-19というタイプの検査でなければならず、クイック・テスト(結果が早く出るものは)等は結果を表示しても無効とみなされてしまう。
2.PCRの検査結果の受け取り方法
メールでも送ってくれるのか、クリニック・検査機関の開いている時間帯も含めて)
3.PCR検査の日時の確認
クリニック・検査機関により飛び込みで検査を行ってくれる機関もありますが、混雑を避けるために予約制というところもありますので、日程に余裕をもって検査機関を選定し、予約を入れることが望ましいと思います。
また、出入国の際に陰性証明が必要になる時には、検査を受ける時間と結果を受け取れる時間をきちんと考慮することが大切です。
例.ヨーロッパに入国の場合は、現地到着前72時間以内に受けた検査しか有効にならないというルールがあったため、検査の結果を余裕をもって受け取れるようにしつつも、72時間を超えないように気を付けて受けること。
!ここで疑問になるのが、飛行機が遅れた場合、到着まで72時間以上となってしまう場合はどうするのかということであるが、これもまたヨーロッパの例えで恐縮だが、飛行機の遅延を証明し、なおかつ96時間以内であれば、陰性証明は認められるとのこと。しかし、これも入国する国、今後のルールの変更で流動的であるため注意が必要。
4.検査時の持ち物
検査機関は通常持ち物について、案内はしてくれないので、検査結果の用途を説明して、何をもって検査に行くべきかを聞く。
移動時の書類として陰性の結果が必要である場合は、検査結果に旅券(パスポート)と同じ名前が印字されていなければならないことや、入国する国によって旅券番号が表示されていないといけないので、検査機関から特別な指示がなくても持参することを強く推奨します。
5.表示された検査結果は受入国で有効であるか
無事に検査で陰性が証明されても、その表示方法が入国先、あるいは航空会社で受け付けてくれないというのであれば、意味をなさないため、以下のポイントで検査結果が出されるのか、確認が必要です。
□検査結果の表示言語
おおよその国は英語での検査結果の表示で受け入れてくれる。ヨーロッパでは、英語のほか、ドイツ語、フランス語なども含まれるが、入国する国にもよるため、何語での検査結果の表示が必要か要確認。ジョージアでは、ジョージア語と英語が併記されることがありますが、不安がある場合、英語で検査結果が必要です!ときちんと告げる必要あり!
□検査の名称が表示されている。
□検査を受けた人の名前がパスポートと同じ表記である。
あだ名(まぁ、そんなことはないと思いますが・・・)、苗字のみでは本人であるかはわからないので、注意。
□旅券番号が表示されている。
入国する国により、旅券番号も結果に記される必要があるため注意。
□検査を受けた日時まで表示されている。
時間が表示されていないと72時間以内に受けているのか不明であるため、時間の表示までしっかり確認すること
□検査機関の名称、連絡先が表示されている。
□検査結果は印刷されたものでないといけないか。
メールで受け取った結果をそのままデジタルデータとして携帯電話の画面等で表示しても受け付けてもらえない場合もありますので、注意。デジタルと印刷された結果を携帯することが強く推奨されます。
ほか気を付ける点はあると思いますが、上記が基本的な注意事項だと思います。
少し前までは、PCR検査は出入国の必須書類ではなかったものの、新型コロナ感染者の数の推移、また変異種の発見などから、入国時や飛行機搭乗時に表示しなければならなりつつあります。旅費プラスの経費でなんとも痛いですが、自分自身の安心と周りの安全をかんがえたら致し方ないことです。
書類が必要という場合は、時間に余裕をもって、検査機関に事前に電話やメールなどで問い合わせ、本当に必要としている検査を実施しているのかを確認の上、予約し、検査に出かけ、そして現地でも再度、検査の内容、検査結果の表示について確認することを強くお勧めします。
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