投げキッス、アクセサリーのプレゼント、路上パフォーマンス?ジョージアでのバス通勤での出来事

トビリシ市内の通勤に毎日バスを利用しています。バスという乗り物が好きという理由ではありません。単にそれ以外の交通手段を持っていなかったためです。消極的な理由でバスを利用していますが、この通勤の故にジョージアの人々の暮らし、一般的な人々の様子、ジョージア人の温かな人柄をわずかながら知ることができていると感じるため、それなりに楽しんでいます。

同時に、乗客と運転手が大声で何か揉めていたりして、そのダイレクトなやり取りに少々驚いたり、男性が女性に席を譲ったりする姿を見て、お国柄を感じたり、高い鼻のせいか厳しめに見えるジョージ人の時々見せるチャーミングな笑顔に癒やされたり、かなり古そうな車両にもかかわらず、カードの運賃読み取り機が搭載されていたり、とにかくいろんなものが見れます。しかし、それにしてもいろいろな人に出会います。そんな通勤中の話。
トビリシ市内を走るバス
トビリシ市内を走るバス。こちらの写真の黄色いバスは、今後廃止される見通し。
エコバスが導入されるのだとか・・・


路上のおじいさん

毎朝バス停に向かう路上でおじいさんに会います。朝のまだ人がいない時間帯からトビリシの中心地、ルスタベリ通りの下を通る地下道の出入り口に座っています。毎日見かけるため、挨拶をしていましたが、ある時からこのお爺さん、投げキッスをしてくるようになりました。つい最近は手招きをしてくるので近づいて見ると、握手され、なんだか一生懸命ジョージア語で話かけてきてくれるようになりました。手の甲にキスをされたり、ハグされたり・・・

一度だけ、通りかかったお兄さんが簡単な英語で通訳してくれたことがありました。その時だけ、まともにお話が出来ました。著者がジョージア語を介せないことに気がついているようですが、それでも毎日ジョージア語で話しかけられるため、おじいさんの言っていることが少しでもわかるよう、ジョージア語勉強しなければと思うこの頃です。

バスでよく見かける人々

毎日、同じ時間帯に乗車する人々を見かけます。本数が少ない上に小さいバスであるため、同じバスを利用するジョージア人とは毎日顔を合わせることになります。著者はそれらの人々を「レギュラーメンバー」と心の中でよんでいます。

著者はジョージア語を話せないのはもちろんのこと、ロシア語を話せないため、ほとんどバスを乗車する年代の人たち(ロシア語教育を受けている人たち)と会話をすることはできませんが、レギュラーメンバーに対しては、やはり挨拶します。

それでもある日、一人の毎日乗車する男性、ギオルギさん(ジョージア人男性で多い名前、町中でこの名前を叫んだら数人は振り向くはず!)という人が片言の英語で話かけてきました。それから数日後、布教の為の宗教系の雑誌とともにアクセサリーをもらってしまい、心遣いをありがたく思いながらも、それらをどうすべきかにちょっぴり悩んでしまいました。

また、中東の某国から移住したという夫婦も時々見かけるのですが、朝のバスで彼らを見掛けるときにはたいてい、彼らは朝まで飲み、帰宅途中であるケース。一体何で生計を立てているのか、わからず不思議。しかし、明るく気さくなため、良い話し相手です。

バス停にて

時々、明らかに外人顔である著者はバス停で朝待っているとやたら話しかけられます。時にジョージア語で何かを尋ねられこともあり、答えられずオロオロする事も。

ちなみにジョージアは朝のスタートが遅く、通勤ラッシュも8時半頃から本番となる他、冬場、朝の7時台はまだ薄暗く、知らない人に声をかけられると少々どきりとしてしまいます。

アルコールの臭いが強烈な酔っ払った自称ロシア人ダンサー/パフォーマーに会ったこともあります。なぜロシア語とジョージア語を話せないのかと絡まれ、かなり慣れ慣れしくされた挙句、何故かバク宙を目の前で披露され、少々驚かされました。

完全によっぱらいのペースだったので、よいタイミングで到着したバスにいそいそと逃げるようにして乗り込んで難を逃れました。しかし、一緒にバスに乗ると言いそうな勢いだったので、おとなしく見送ってくれてホッとしました。

危ない目には遭ったことはありませんのでご安心を。しかし、それでもドキリとする事はいろいろとあるので、近頃は、通勤中はただひたすら、読書に集中して、周りを見ないようにしています。

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