なぜ別れるのか?国際結婚の離婚原因

国際結婚(1) - データから見る国際結婚」にも記しましたが、2015年の国際結婚の件数は、20,976件、一方で13,675件の離婚が報告されています。そして、日本人女性と外国籍男性との離婚率が、日本人男性×外国籍男性との離婚率よりも悲しいことに倍ほど高くことが報告されています。

「愛」これは最低条件で、国際結婚を維持していく上では十分ではありません。ここでは、国際結婚のカップルが別れた、あるいはうまくいっていない理由は、実際のところ古今東西あまり変わりがないようです。

離婚の原因は、「性格の不一致」、「異性関係」、「(夫による)暴力」などと言われています。性格の不一致って何?と言う話はとにかく別問題として、それらの理由が大いに国際結婚のカップルの離婚の原因になることがあります。

ただ、性格の不一致と結論付けられる裏には、積み重なったさまざまな諸要因があり、「不倫」が離婚の決定打となったとしてもそこにいたる経緯、すれ違い、価値観の違い、関係性のストレス等が元となる原因のようです。

国際結婚のカップルならでは(?!)の離婚理由なるものは存在するのか?わかりませんが、知人・友人に聞いた、離婚に発展する、あるいは不仲となる理由は以下です。

1.夫婦の語学力

夫婦の語学力イメージ
夫婦の語学力イメージ
写真:ぱくたそ(www.pakutaso.com) (c)すしぱく

言葉自体は問題ではないと言います。相手の言語を深く解さないまでも幸せな夫婦生活を送っている国際結婚カップルにも多く出会っているので、納得しますが、パートナーの言語を介さないと、生活をする上でいろんな支障が出てきて、最終的には関係性にマイナスの影響を及ぼします。

子どもの教育に関わる問題へ、深く関与することが難しくなる。親族とのかかわりが疎遠になってしまう。居住国で起こっていることに対する知識が深まらないなど実質的問題から、ストレスになります。語学力の欠如によるストレスです。

これは、訓練である程度上達させられることができるのですが、そもそも、経済力不足の場合は、学ぶ機会を得ることが困難となります。また、一生懸命外国語を学ぶ夫や妻に対する理解不足もストレスとなります。

2.過剰な期待と幻滅

写真:ぱくたそ (https://www.pakutaso.com) モデル:大川竜弥|たけべともこ (C)すしぱく



国際結婚(2) - 国際結婚して良かったと思うこと」に挙げましたが、異なるものへの寛容さが養われるのが国際結婚ですが、しばらく生活を共にすると「これぐらいわかって当然」という思いも湧いてきます。食べ物の嗜好、毎日のスケジュールに合わせたサポート、仕事の大変さ等などわかっていて当然と思えてきます。

「○○してくれなかった。」過剰な期待は、愚痴を生みます。愚痴によって、感謝の心が薄くなります。愚痴を常に言うパートナーと一緒に過ごしたいという人はいないのではないかと思います。

また、相手の国文化理解への努力が、日常的に起こる小さな、しかし夫婦にとっては深刻な事態によって失われる、減退する場合もあります。

3.文化の違いを気にしない

夫あるいは妻が、相手の意向等を気にせず、自国での習慣でそのまま生活を続けようとする時、双方にとってかなりのストレスになります。

例えば、文化による夫と妻の役割が異なる場合、妻には家庭にいてほしい、いや、妻は家庭にいるべきだ!という社会で生活してきた者にとっては、妻が結婚・出産後も仕事を続けるということが理解しがたいという人もいます。また社会のシステムも国によってはそのようになっていることもしばしです。

また、夫が家計をすべて担うものと考える場合は、夫の稼ぎが少ないことへの不満が募るかもしれません。逆に、夫は妻にも稼いでほしいと思っている場合、主婦となった妻への不満は大きくなります。

そして、子どもの教育なども、夫と妻が果たす役割が文化によっては大きく異なります。そして、子どもの育て方然りです。

両国のいいとこどりをできるのが、国際結婚の家庭のパターンですが、夫あるいは妻が自国のやり方を貫こうとする場合の衝突が深刻であると言います。

4.お金の問題

写真:ぱくたそ (https://www.pakutaso.com) モデル:千歳 (C)すしぱく

お金への価値観の違い、お金の使い方などがこれに含まれます。貯金するという経験なく育った人であれば、お金をある分だけ使ってしまうなどの問題を耳にします。経済格差ある国(一方が比較的裕福な国、一方が比較的経済的に困窮している国)、出身階級格差がある結婚で耳にします。

実家が恋しくて某国実家に国際電話をかけていた外国籍妻の故、月の電話料金が10万近くなったという話。その日本人夫、月末の電話料金を見てたまげたそうです。また、国に残した家族を想い、勝手にお金を送金してしまい、生活が困窮するパターン。もちろん、大喧嘩に発展したそうです。

また、外国人夫あるいは嫁のお金をあてにして、借金を申し出る親族などもいます。某国男性と結婚した日本人女性が、家族でご飯に行くときにはいつも旦那がお金を出すのだけど、あれって私の稼ぎなのよ!という話も聞きます。その当時、旦那さん定職についておらず、日本人女性からお小遣いをもらっていたそうです。夫に対する信頼は低下する一方なのだとか。

文化によっては、お金の問題について話すことを嫌いますが、それでも話す必要は大でしょう。子どもの教育にかけるお金の問題も無視できないと言われます。

5.親族との関係

これは、#1の言葉の問題、#3のお金の問題ともリンクしますが、親族が彼らの言語で自分のパートナーにひそかに頼みごとをしていたりする場合。パートナーを含まず、重要なことを彼らだけで決めてしまう場合等の疎外感、後で知った時のショックなど。

また、近隣の某国に嫁いだ日本人女性が、日本が第二次世界大戦中に行ったことを延々と語る舅にほとほと困ってしまった、親族の子育てへの干渉、外国人夫が守ってくれないなどの話も聞きます。嫁姑の問題は古今東西変わりませんが、国によっては歴史認識の問題も絡んでくるのだとか。ただ、夫からすると、外国人嫁が夫家族を理解する努力をしていない・・・となるようです。

日本人同士であろうと、外国籍の人との結婚であろうと、日々の小さなことの積み重ねが、結局離婚と言う結論になるのだと思います。
しかし、ここまで書いておいてなんですが、これぞ国際結婚カップルの離婚原因だ!と言えるのって特にないですね(汗)上記の事項、同じ国籍者同士の結婚にも当てはまります。

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