国際結婚って実際どうなの?よかったと思えたこと

データを見ると、国際結婚した日本人男女の間に初婚の年齢・再婚・相手の国籍の傾向に違いがあり、国際結婚してよかったと思えることにおいても思う所、その傾向は異なるようです。著者の周辺の国際結婚をした男女をインタビューする限りでは、国際結婚をした女性が多くを語る傾向があるのに対して、男性はそれらを語らない傾向があります。

まずは、文化的に男性が多くを語らないということと、動態として女性が夫の国に移住する傾向が多いため、女性の方が男性と比較して多くの変化を経験する傾向にあるためであると推測されます。そのため、「国際結婚してよかった」と思うことについて、主に日本人女性x外国籍の男性のカップルに聞いたことをまとめました。

1.両国の文化を学べる

空港の国内線と国際線
写真ぱくたそ
(c)おさぴー


日常生活を共にすることで、お互いの国について、文化(生活様式、食べ物、言語など)を学ぶことができます。それらを取り入れながら、ユニークな「私たちだけの文化、やり方、家族のルール」を形成することができます。

もちろん、カップルの居住地によります。夫あるいは妻の家族と生活する場合はその同居家族に合わせることになります。

また、第三国(夫あるいは妻の母国でもない)で生活する場合などは、夫と妻の両国の文化を学びつつ、日常的には居住国のやり方も学ぶことになります。いずれにしても、刺激的で学びの多い生活になるとのこと。

 2. 自国の規範から少々距離をおくことができる

外国籍のパートナー(夫・妻)を持ち、両国の文化を学んでいきながら、自然と「○○をしなければいけない!」という考え方はそれなりに相対的になるようです。

日本においては、女性の家庭内の責任が大きく、仕事と家事を両立させる大変さがあり、また、時代は変わってきましたが、長男の嫁となった場合の責任とプレッシャーは大きいと聞きます。

著者の旦那の母国フィリピンでは一番経済的に安定している者、あるいは兄弟の中で一番の年下が両親と同居するという考え方があります。強いプレッシャーはあります。できることはやり、できないことはやらないというだけです。

自国の規範から逃れることができますが、パートナーの国の規範を受け入れるというケースもあります。いずれにしても、自国の規範を距離を置いて見ることができます。

3.自国の文化を改めて考えることができる

日本庭園と赤い日傘
日本庭園と赤い傘
写真:ぱくたそ(c)しおしお

国際結婚カップルだけではなく、海外生活者全般に言えることですが、自国を離れ、また自らと異なる文化の人と生活を共にすることで、母国では自明であったことが、実は国が変わることで異なることがあることを実感します。

外国籍のパートナーから聞かれる「なぜ」に答える中で、自らの文化について改めて考え、日常行う行動の意味を知ることができます。

「なぜ家の中で土足はいけないのか?」「なぜ箸をつかうのか?」「なぜ、日本人はお辞儀をするのか」「なぜ日本人はストレートにものを言わないのか」など。

4.他の国際結婚カップルと仲良くなれる


同苦の会?国際結婚カップルの連帯
写真:ぱくたそ (c)すしぱく

国際結婚、同国人同士の結婚と同様の問題にも直面しますが、文化の違い、制度の違う国での生活で、より多くの問題に直面します。

同苦?のため、他の国際結婚カップルと仲良くなり、友達の輪が広がります。著者にも思い当たるフシがあります。オランダ滞在時では、国際結婚をしているカップルと仲良くする傾向にあります(時に旦那の愚痴を言い合います)。

国際カップル、「これは彼女、あるいは彼が外国人だから」なのか「男女の関係で一般的なこと」なのか、自信を失いそうになるときも、お互いに励ましあい、情報交換が可能です。

5.「異なる」ものへの寛容さが養われる

違っていて当たり前。これが前提になります。なので、喧嘩した時も、頭にはくるものの「何が気に障ったのだろうか」とふと振り返り、考える+ときに良い意味で諦めることもあります。

この感覚が家庭外の関係にも反映されます。例えば、職場で理解が難しい上司がいた場合も、全否定する前に「こういう人」と丸ごと受け止め、理解をしていく心構えができます。

6.子どもがバイリンガルに?

国際結婚の子どもの多くが、英語+「(片言でも)両親の言葉」を話しています。

また、海外で生活する場合は、子どもはローカルの言語を家庭外で話し、家庭内では英語あるいは、夫あるいは妻の言葉で話すことになります。海外では、英語教育がすごく実践的、英語は学校でも学ぶことも可能です。

父とは父の母語で話し、母とは母の母語で話し、父の母語がまだできない母のゆえに、2人と話すときには英語で話すという国際カップルのお子さんにも遭いました。上記のように幼少にして3ヶ国語を話すというケースもあります。

フィリピン人男性と結婚した日本人女性のお子さんは、フィリピンで生活しながら、日本語が堪能。日本で育っていないものには難しい漢字も書けるのだが、親子の努力の結果です。

その日本人女性は、休みのたびに子どもを日本に連れて行き、日本の学校に短期で入学させていました。短期で受け入れてくれるありがたい学校と共に、親子ともの努力の故に2人のお子さんは日本語がフィリピンの公教育を受けながら堪能です。

両親の居住地域、居住地の教育システム、親子の努力に影響されるので、絶対バイリンガルになる!とは言えませんのであしからず。

最後に

上記のすべては、どこに居を構えるのかに大きく左右されることは言うまでもありませんが、国際結婚のカップルがオープンであるこそ、お互いについて学び、また理解を広げて行くことができるのではないかと思います。

しかしこれはあくまで結果論です。著者自身「外国人と結婚してよかった」なんて特に思ったことはありませんし、上記に述べたような利点を得たくて外国人と結婚したわけではありません。

なぜ結婚したの?と聞かれると困りますが、「そこに偶然興味深いひとがいたから」というだけのこと。周りの国際結婚のカップルに聞いてみても絶対外国人と結婚したい!と意識していた人は少数でした。

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