フィリピン人ミサのあとに開かれたモバイル・サリサリストアに興奮してしまいました。オランダでサリサリストアを見ることができるとは!!
まさに、フィリピン人がいるとこにフィリピン製品あり!そしてそれを扱う店あり!です。
1. サリサリストアとは?
サリサリストアとは自分の家の軒先に小さな窓を設け、あるいは軒先に日用品雑貨、飲み物、スナック等を売るフィリピンのコミュニティで頻繁に見かける小規模商店です。必要なものは何でも置いてあり、塩、調理用油、調味料、洗剤、歯磨き等々その名、サリサリ(何でも)という意味の通り、生活必需品と言われるものは何でも揃っており、タバコもお酒も購入できます。小分け、バラ売りで、数百ペソの稼ぎ毎日を生活する人にとって大変便利なお店です。
最近では携帯電話のロード(携帯電話のプリペイドカードのバラ売り)も数十ペソ単位から小分けして販売しております。(1ペソ=約2.4円*本日2013年5月27日の日付で)サリサリストアは自宅とつながっている場合が多いため、朝早くから夜は遅くまで営業しています。コミュニティを歩けば数十メートル間隔にあります。その規模も様々で、家の軒先1畳ほどのスペースのものもあれば、数坪のものもあります。おおよそは畳2~3畳ほどのスペースでしょうか。
商品単価は1ペソ~大きいもので数十ペソが相場。例えば、小さな200ccほどの瓶ソーダが約10ペソ(マニラ)、スナック菓子小さいもの約10ペソ・・・付けで購入する人もいるようですが、最終的にどれぐらい購入したのか分からず、請求された時には数千ペソにもなり、返済不可・・・となることもあるとか。返済できない場合は、逃げてしまうというパターンもあるとか。
サリサリストアの雰囲気は大いに異国情緒を誘うものです。
オランダでの移動式のサリサリストア フィリピン人が多く集まる、フィリピン人のカトリックのミサののち、お店を広げます。 |
2. オランダのモバイル・サリサリストア?
モバイルサリサリストアの正体は、フィリピン食材をメインで扱うTOKO(インドネシア語で「お店」の意味)の移動販売。フィリピン人女性とその彼女と結婚したオランダ人男性で運営しており、フィリピンと貿易をする会社から卸して、店頭販売しているようです。フィリピン人の御姉様方の要望に応えて車によく売れる商品を積んで来て、皆が集まる月の第一週目のミサの後に販売しています。一回の販売単価は約10ユーロ程なので、事業主はミサにも参加できて、商売も出来てお得。一方フィリピン人の御姉様方もフィリピンTOKOが周辺地域にないため、フィリピンの醤油からスナック菓子までまとめて購入します。
乾燥させたタロ芋の葉、これがラインという料理の材料になります。 |
3. なぜ、モバイル・サリサリストア?
フィリピン料理を手軽に味わえるレストランが少ないことと関係があるように思います。世界に多くのフィリピン人が仕事・結婚・勉強のためと広がりながらも、海外でフィリピンレストランが全体的に少なめ。
アメリカのニューヨーク、カリフォルニアなどには数件、フィリピン人コミュニティによく知られているお店がありますが全体的に東南アジアの国、タイ・ベトナム・インドネシア料理店に比較して控えめ。
著者の生活するハーグにはかろうじて一軒フィリピン料理店があります。その利用者は基本的にはフィリピン人やフィリピン人を配偶者に持つ家族等。
フィリピン料理ってどんな?タイ料理みたい?なんて聞かれることもしばし。フィリピン料理のPR不足というやつでしょうか?
いずれにしても現時点では、それらのサリサリストアなどで調味料を購入し、自宅でフィリピン料理を調理し、家庭、身内、コミュニティでワイワイと楽しむ傾向にあると思います。
4.オランダにサリサリストアは根付くか?
オランダに来て、アジアとは全く異なる文化であることは承知しているものの特にその違和感の元はサリサリストアの不在であったのか!と今更ながらに気付きます。もちろん、小さな商店があり、商売は続いています。フィリピンの雑然とした町並みに埋め込まれるようにして存在するサリサリストアは、生活用品購入のための場所であり、市民の社交の場でもあり、オランダの小型商店とは異なる役割を担っています。この静かなオランダの街にそうした小売商店ができたら・・・と有り得ない想像をしてしまうのでした。なぜ、有り得ないか?小売で買ったら割高になるから、そんな損なことはオランダ人はしないでしょう。
まとめ
ハーグでアジアの食材が購入できる場所はいくつかありますが、代表的なところで、Amazing Orientalという中華系の食材を中心にアジアの食材が売られているところがあります。しかし、残念なことにここではそれらしいフィリピン食材は購入できません。ということで、まだまだモバイル・サリサリストアの需要は高いようです。
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