12月25日は実際のイエス・キリストの誕生日ではないけれども、クリスマスが定着して久しい今、この日にキリストの生誕地であるベツレヘムを訪れるということはキリスト教徒にとっては、宗教的に意義深いことであり、またキリスト教徒ではない人にとっては、人々の宗教にかける思いを感じられる機会になるのではないかと思います。
カトリックのフィリピン人の夫と共に、クリスマス・イブからクリスマスにあたる12月24日から25日、ベツレヘムに「巡礼」に行ってまいりました。
住民の多くはイスラム教徒であり、石造りの町並みや、聞こえてくる言語(アラビア語)、モスクやミナレットがある風景で、アラブな感じがしました。
2012年には世界遺産にも登録された聖堂は、ローマ・カトリック(フランシスコ会)、東方正教会、アルメニア使徒教会が区分所有しています。
特にクリスマス等のキリスト教徒にとって特別な日には、世界各国のクリスチャンが巡礼に訪れ、ホテルはほぼ満室状態。クリスマス・イブがピークで、翌日のクリスマスで観光客の数が激減しました。
ミサの出席を許されるのは、事前に登録した者のみです。ウェブサイト(http://www.cicts.org/default.asp?id=353) にある、Bethlehem Midnight Mass Tickets 2019 Request formに登録しなければなりませんが、登録者全てがミサに参加できるわけではありません。
それ以外の人は、降臨教会の前の広場からスクリーンでミサの様子を視聴するのみです。夜はとても寒く冷える中、スクリーンを観るのみのミサ参加は辛いものがありますが、年長者から子どもまでそれなりの人数の人が、スクリーンでの視聴を通して、ミサに参加しました。
式典には、パレスチナ自治政府のアッバース議長も参加された他、外交官も出席しており、重機を手にした警備による物々しい警備体制でした。
スクリーンで視聴したミサの音声はアラビア語で翻訳された部分しか聞くことができず、内容は後日にyoutubeでのライブ収録動画を観るまでわかりませんでしたが、イスラエル政府が作った壁を隔てた向こう側の社会の営みを感じられました。
クリスマスのシーズンは、ヤファ門近くのショッピングモール前のバス停からシャトルバスが出ており、無料でした。2019年12月のクリスマス・イブは、14:00から翌日の2:00までバスが行来していました。ちなみにこの情報は、イスラエルの空港に降り立った際に入手したパンフレットにかかれていたものです。
訪問前に外務省のたびレジ | 外務省海外安全情報メール配信サービスに登録後、ベツレヘムで米国国務長官のイスラエル人入植地が国際法違反ではないとの発言等に対するパレスチナ人の抗議活動が発生し、イスラエル治安部隊との衝突でパレスチナ人が負傷するということがありました。また、過去にもトランプ大統領がエルサレムをイスラエルの首都とするという発言のあとに両者の間で衝突が起こりました。
巡礼者が多いので、この時期にベツレヘムを訪れる意義を感じないと、人が多くごった返す中で、滞在が少々きついと感じるかもしれませんが、キリストが生まれた地で、クリスマスを祝い、その意義を考えるということは貴重なことなのかもしれません。なので、日帰りもいいのですが、機会があれば是非クリスマス・イブ、クリスマスと二日間、ベツレヘムに滞在することをオススメします。
そう思い立ったら、すぐに宿を予約。この時期に宿を確保することはこんなんですので、ご注意を。
追記:本当にフィリピン人の巡礼者が多かった・・・しかし、フィリピン人の夫はなぜか、よく日本人に間違えられていた。
抵抗の芸術家、バンクシー(Banksy)をキリストの出生地ベツレヘムで鑑賞
ベン・グリオン空港からエルサレムまで、バスでの移動
カトリックのフィリピン人の夫と共に、クリスマス・イブからクリスマスにあたる12月24日から25日、ベツレヘムに「巡礼」に行ってまいりました。
ベツレヘム、降誕教会前の広場、背後にはモスクが見える |
ベツレヘムという町
ベツレヘムは、パレスチナ自治区のヨルダン川西岸地区南部に位置し、エルサレムからバスで30分ほどの距離にある町です。経済は主に観光で成り立っているためか、特に観光名所である、降誕教会 (Church of Nativity)を中心とする旧市街地には観光客向けのレストランの他、客引きのタクシードライバーを多く見かけました。住民の多くはイスラム教徒であり、石造りの町並みや、聞こえてくる言語(アラビア語)、モスクやミナレットがある風景で、アラブな感じがしました。
キリストの生誕地
観光地として多くの観光客や巡礼者を惹きつけているのは、キリストが降誕されたといわれる場所の上に建てられたという降誕教会です。クリスマス・イブのベツレヘム降誕教会 |
降誕教会内、イエス・キリストが誕生したと言われる場所 |
2012年には世界遺産にも登録された聖堂は、ローマ・カトリック(フランシスコ会)、東方正教会、アルメニア使徒教会が区分所有しています。
特にクリスマス等のキリスト教徒にとって特別な日には、世界各国のクリスチャンが巡礼に訪れ、ホテルはほぼ満室状態。クリスマス・イブがピークで、翌日のクリスマスで観光客の数が激減しました。
3回の異なるクリスマス
キリスト教と言えども、異なる宗派があるため、その宗派ごとのクリスマスが祝われます。カトリック教会とプロテスタントによるクリスマスは12月25日、正教会は1月6日、アルメニア正教会は1月18日に祝います。ミサへの出席
12月24日クリスマス・イブから日にちが変わる午前零時、ミサが行われます。このミサに出席すべく多くのキリスト教徒がベツレヘムを訪れます。12月25日のミサは、世界へ向けてテレビ中継されます。ミサの出席を許されるのは、事前に登録した者のみです。ウェブサイト(http://www.cicts.org/default.asp?id=353) にある、Bethlehem Midnight Mass Tickets 2019 Request formに登録しなければなりませんが、登録者全てがミサに参加できるわけではありません。
降誕教会前に設置されたスクリーン |
それ以外の人は、降臨教会の前の広場からスクリーンでミサの様子を視聴するのみです。夜はとても寒く冷える中、スクリーンを観るのみのミサ参加は辛いものがありますが、年長者から子どもまでそれなりの人数の人が、スクリーンでの視聴を通して、ミサに参加しました。
式典には、パレスチナ自治政府のアッバース議長も参加された他、外交官も出席しており、重機を手にした警備による物々しい警備体制でした。
ベツレヘムを訪れてよかったこと
イスラム教徒が多い地域である中、キリスト教の宗教活動がみられるということはとても興味深いものでした。教会前の広場は華やかに飾り立てられていましたが、厳かな雰囲気でした。降誕教会内部、クリスマスのミサのため、準備のために入場制限がかけられたあとのため、人が少ないが、入場制限の前までは非常に混雑していた。 |
スクリーンで視聴したミサの音声はアラビア語で翻訳された部分しか聞くことができず、内容は後日にyoutubeでのライブ収録動画を観るまでわかりませんでしたが、イスラエル政府が作った壁を隔てた向こう側の社会の営みを感じられました。
ベツレヘムまでの行き方
エルサレムからバスが運行しております。旧市街地のダマスカス門から出ているバス231番か234番に乗車します。料金は7シュケルです。バスは、ベツレヘムのヘブロン通り沿いのバス停の停車します。そのバス停から、降誕教会までは徒歩で15分ほどの距離で、タクシーでは3シュケル(ローカルの人がそのように教えてくれました)と言われています。しかし、タクシーに関しては、外国人料金となる可能性があります。クリスマスのシーズンは、ヤファ門近くのショッピングモール前のバス停からシャトルバスが出ており、無料でした。2019年12月のクリスマス・イブは、14:00から翌日の2:00までバスが行来していました。ちなみにこの情報は、イスラエルの空港に降り立った際に入手したパンフレットにかかれていたものです。
バス231番、ベツレヘムからエルサレムまで |
ベツレヘムの治安
ベツレヘムってパレスチナ自治区に位置しているの?危なくないの?ということを聞かれます。外務省のウェブサイトでは、エルサレムからベツレヘムをつなぐ国道、ベツレヘムの治安情報はレベル1「十分注意してください」というものであり、滞在中も特に危険を感じることはありませんでした。唯一見かけた犯罪は、人混みの中での痴漢行為。ミサのためにごった返す人混みの中、痴漢行為を働く男性が警備に連れて行かれる姿をみました。訪問前に外務省のたびレジ | 外務省海外安全情報メール配信サービスに登録後、ベツレヘムで米国国務長官のイスラエル人入植地が国際法違反ではないとの発言等に対するパレスチナ人の抗議活動が発生し、イスラエル治安部隊との衝突でパレスチナ人が負傷するということがありました。また、過去にもトランプ大統領がエルサレムをイスラエルの首都とするという発言のあとに両者の間で衝突が起こりました。
是非、クリスマスシーズンにベツレヘムへ
治安のことを頭の片隅におきつつも、本場のクリスマス満喫できたベツレヘム滞在でした。滞在の最後に、パレスチナ自治政府の観光省が発行する巡礼の「修了証」をいただきました。来たことに意味があるので、修了証という紙をいただいても何ら価値は感じませんでしたが、心遣いとしてありがたく頂戴いたしました。巡礼者が多いので、この時期にベツレヘムを訪れる意義を感じないと、人が多くごった返す中で、滞在が少々きついと感じるかもしれませんが、キリストが生まれた地で、クリスマスを祝い、その意義を考えるということは貴重なことなのかもしれません。なので、日帰りもいいのですが、機会があれば是非クリスマス・イブ、クリスマスと二日間、ベツレヘムに滞在することをオススメします。
そう思い立ったら、すぐに宿を予約。この時期に宿を確保することはこんなんですので、ご注意を。
追記:本当にフィリピン人の巡礼者が多かった・・・しかし、フィリピン人の夫はなぜか、よく日本人に間違えられていた。
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