クリスマス2日前の12月23日、覆面の芸術家バンクシーは、「scar of Bethlehem(ベツレヘムの傷)」というキリストの出生地、ベツレヘムに展示されている作品を自身のインスタグラムで発表しました。キリスト生誕時に現れたとされる星である「ベツレヘムの星(Star of Bethlehem)」にかけたものと言われています。
コンクリートの壁を撃ち抜いた星形の穴の下にキリスト生誕時のミニチュアをあしらった作品で、イスラエルの占領政策を風刺したものです。
このニュースを読んで、あっ、そう言えばベツレヘムでバンクシーのアートが見られることを思い出し、バンクシーアート巡りを急遽決行しました。
こ壁をイスラエル政府は、セキュリティ・フェンスと呼び、これによって自爆テロの数を減らすことが出来たと評価している一方、分離壁とよばれ、国際社会もパレスチナ人の生活に大きな影響を与える壁の建設を非難しています。
2003年10月、国際連合総会で建設に対する非難決議がなされ、翌2004年7月には国際司法裁判所は分離壁の建設を国際法に反し、パレスチナ人の民族自決を損なうものとして不当な差別に該当し、違法であるとしています。しかし、それから10年以上経った今も、こうして壁は存在し続けています。
風刺に満ちたアートを通じて、パレスチナが置かれている状況、その理解を深められるきっかけとなりました。
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コンクリートの壁を撃ち抜いた星形の穴の下にキリスト生誕時のミニチュアをあしらった作品で、イスラエルの占領政策を風刺したものです。
このニュースを読んで、あっ、そう言えばベツレヘムでバンクシーのアートが見られることを思い出し、バンクシーアート巡りを急遽決行しました。
バンクシーって?
バンクシーの作品はあまり日本では馴染みがないかもしれませんが、2018年「赤い風船に手を伸ばす少女」が約1億5千万円で落札された直後、額縁に仕掛けられたシュレッダーが作動して作品は切断されたニュースで、より広く知られるようになったのではないかと思います。
バンクシーは、イギリス出身の芸術家。風刺的でユーモアある作風で、街中の壁などに反資本主義や反権力など政治色が強いグラフィティを残すことで知られる、覆面かつ抵抗の芸術家。
Girl Frisking Soldier
場所は、ヘブロン通り沿い、Bethlehem museumの近くです。この壁画は今は、道路沿いにはなく、壁画が描かれた後に建てられたお土産さんに隠れて外側からは見えなくなってしまっています。しかし、お土産屋に足を踏み入れると、ガラスで覆われた場所でこの画を見ることができます。
Girl Frisking Soldier |
Armored Dove
Palestinian Heritage Centerのすぐ隣の建物の壁に描かれた、防弾ジョッキを着用した鳩。
Armored Dove |
Rage, Flower Thrower
投石ではなく、花(ブーケ)を投げようとする青年は、分離壁沿いにあるガソリンスタンドの敷地内の壁にあります。
Rage, Flower Thrower |
The Girl with the Balloons
こちらもは分離壁に描かれています。少々小さめのアートですが、少女がバルーンで壁を越えようとしている様子が描かれています。
分断壁には、バンクシーのみならず数々のアートを見ることができます。
ベツレヘムのチェックポイント近くの分離壁 |
2003年10月、国際連合総会で建設に対する非難決議がなされ、翌2004年7月には国際司法裁判所は分離壁の建設を国際法に反し、パレスチナ人の民族自決を損なうものとして不当な差別に該当し、違法であるとしています。しかし、それから10年以上経った今も、こうして壁は存在し続けています。
風刺に満ちたアートを通じて、パレスチナが置かれている状況、その理解を深められるきっかけとなりました。
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