フィリピンの大衆食堂、カレンデリア(Karenderia)の楽しみ方:料理・注文・お勘定

フィリピン料理を楽しめるレストランは町の至る所にありますが、その最たる場所は大衆食堂だと思います。レストランでの食事もいいのですが、大衆食堂で是非、フィリピンの雰囲気を感じてほしいと思います。

Karenderia/Tulo Tuloのメニュー

大衆食堂のメニューは小さい場所で10品以下、多い所で20品目以上あります。そして、メニューは朝メニュー、朝以降、おやつ用メニューなどあったりします。

朝は、ソーセージ、目玉焼き、コンビーフ、パンシットビーフン、パンシットカントン、トルタン・タロン (なすに卵をかけて焼いた料理)、干し魚などに、白ご飯、あるいはガーリックライスです。朝食のおススメはロンガニサ(甘いソーセージ)とガーリックライス。はじめは、脂っく甘いソーセージに「え」と思いましたが、慣れると癖になる味です。また、、トルタンタロン(なすと卵で焼いたオムレツのようなもの)なども朝のメニューです。

大衆食堂は、午前中の早いうちから調理に取り掛かり、昼になると品目も増えます。主に野菜系、肉魚系と分かれ、肉魚系はスープがあるものとそうではないものに分かれます。

大衆食堂で食べられる料理

ティノーラ( tinola)
ティノーラ( tinola)


野菜系は、モンゴ(緑豆のスープ)、アンパラヤと卵の炒め物(ニガ瓜)、ピナクベット、バンブー、ジャックフルーツ(ココナッツミルクで味付け)、ライン(タロイモの葉をココナッツミルクで味付けし、ピリッと唐辛子が効いているもの)等は多くの食堂で味わうことができます。

魚系は、グリルした魚(しょうゆにカラマンシーを入れて頂きます)、シニガン(酸味の効いたスープ)、揚げ魚(塩味)等で、調理される魚は、大衆魚バングースやティラピア等。

フィリピン料理 アサド
アサド
肉系は鶏肉系が多くアドボ(お酢を使った煮物)、シニガン(酸味の効いたスープ)、ティノーラマノック(青パパイヤと鶏肉のスープ)、カレー(日本的なカレーではありません、カレー風味のお肉)等、また豚肉を使ったメヌード(トマト味の煮込み料理)、ディヌグアン(豚の血のスープ)牛肉を用いたパタ等が売られています。

夜のメニューもおおよそ同じですが、回転がよい食堂では午後にもう一度調理をします。

午後のおやつの時間帯には、マミと言われる麺ものに揚げ菓子(トゥロン、バナナキュー)などを販売している場合もあり、お客さんのWANTに応えています。

注文の仕方

基本的には指差し、そして持ち帰りか食堂で食べるかを告げるだけ。支払いはたいてい食べたあと、店員さんが来てお皿から食べ物を判断して値段を告げられます。ただ、値段のブレークダウンが不透明という場合は、注文時にいくらするのか聞いた方がよいでしょう。

お値段の目安として、野菜系は15~25ペソ。マニラでは20ペソだった所が25ペソと値上がりしている場合が多いです。肉・魚系は35~60ペソ。中にはサーモンを使った料理を出し、大衆食堂ながら一品120ペソもする品を見つけたことがありますが・・・それは稀です。ご飯1盛りは10ペソ。時に9ペソとして、客寄せをしている場所もありますが、大抵は10ペソ。

ソフトドリンク230ccサイズは10ペソ前後です。ご飯、肉魚系一品、野菜一品そしてソフトドリンクを頼むと100ペソ以下で大体収まります。
トルタンタロン Tortang talong
トルタンタロン Tortang talong
フィリピン的な注文は、メインディッシュ一品でご飯のみというもの。

勿論、持ち帰りも可能。日本でいうスーパーでお惣菜を買う感覚と似ていると思います。
自分でタッパー等を持ってこない限りは、透明の小さいビニール袋におかずやご飯を入れてくれます。エコ的ではないので、お持ち帰りの際は是非タッパーウェアをご持参あれ。

大衆食堂の食事を楽しむために

店のロケーション
大衆食堂はいろんな場所にあります。大きな道路に面している場所、小さな路地あるいは、市場の一部等です。大きな道路に面している場合は、騒音や排気ガスなどが気になります(まぁ、それも大衆食堂のだいご味ではありますが・・・)小さな路地沿いのものは、比較的静かに食事ができると思います。

持ち物の管理
持ち物は目に見える所に置く。これは通常のレストランやファーストフード店で食事をする際も同じですが、大衆食堂の場合は特に道沿いに御店を出していることもあり、公道と店の境がない場合もあります。

衛生面のチェック
食器類はチェックすること。時に衛生状況があまり良くない食堂もあります。直接口にするスプーンやフォークは洗ってきれいにした後は熱湯につけて置いてある所が多いですが、それでも時に洗い残しがありますので、使用前によく確認しましょう。

飲み水

水は蒸留したものを飲み水としてピッチャーに入れて置いていますが、そうではないところもあります。そのため、お腹が弱い人は、ペットボトルの水を用意しておいた方がよいでしょう。

ティッシュはお願いしないとくれません。必要な場合は店員さんにひとこと。

注意

フィリピンで長期滞在をする場合、大衆食堂を使用する確率は、ぐんと増えます。フィリピンの台所は使い勝手がよくないということもそうですが、長期滞在するところに台所がない、あるいは、火事をおそれそして、ガス代がかかることから、大家さんが使わせてくれない・・・ということがただあります。

塩分の過剰摂取に注意!
毎日の食事、大衆食堂で栄養バランスの良い食事のチョイスをしたいところです。また、栄養バランスの他気を付けたいことは、塩分です。大衆食堂、場所によっては、バス、ジプニー、トライシクルのドライバーが頻繁に利用する場所があり、そうした場所の味付けは、しょっぱめです。小皿一品で、ご飯が何杯もいける味付けですので・・・何度も通ううちに塩辛い味付けに慣れてしまうこともしばしですので、お気をつけください。

まとめ

大衆食堂こそ、もっともフィリピンらしい食べ物が置いてあると言っても過言ではありませんが、場所によってはかなり塩けの多い食事を提供している所が多いです。特にジプ二ードライバーが頻繁に利用するような食堂はそのような感じです。

色々と食べ歩き、量・質・値段から贔屓にしたいと思える大衆食堂を見つけるのに時間がかかりますが、「この店」と言える場所にめぐり逢えたら、密かにガッツポーズものです。

上記食堂とひとくくりにしましたが、オフィス・学校などにある食事処は食堂(Cantine)。それ以外の場所で、かつ料理がすでに調理してある場所はトゥロトゥロ(turo turo:指差し)と言います。是非、フィリピンの大衆食堂で食事をお楽しみあれ。

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