第62回目のユーロビジョン・ソング・コンテスト(Eurovision Song Contest) 2017年5月13日(土)、ウクレイナの首都キエフで行われました。今年の参加国数は42カ国、このファイナルに残ったのは26カ国からの26組のアーティスト。ライブにはもちろん行っていませんが(笑)、オランダでは生中継されました。
幾度となく、ヨーロッパのコメディアンがこのコンテストをネタにしているのを聞きましたが、ライブで観るのは初めて。ユーロビジョンの歴史は著者が思う以上に長く、1956年、まだ第二次世界大戦の傷跡が深く残る中、明るいエンタメを提供すべく、欧州放送連合(European Broadcasting Union)が提案し主催。平和と連帯のために主催され、1956年以降毎年恒例のコンテスト。参加国は毎年、自国代表として1曲を選びます。
ユーロビジョンと名打っていますが、地理的なヨーロッパに限定せず、出場国の中にはイスラエル、オーストラリアなど中東、あるいはアジア・パシフィック地域にもわたっています。
大会では、各国代表のアーティストがそれぞれ生放送で自らの楽曲を披露、参加国が投票して大会の優勝者を決定します。自国に投票はできません。開催地は、前年の優勝国となるため毎年開催地は変わります。
ベラルーシのNavibandは、ベラルーシ語での楽曲。多くの人には「?」でしたが、楽しげな様子が伝わる曲で、印象に残りました。著者、Eurovisionのセミ・ファイナルを観た時からのおきにいりです。
(参照:"Story of My Life"https://www.youtube.com/watch?v=i9jAldudGoIに英訳が載っています。)Kristian KostovさんのBeautiful Mess、注目していました。歌手の17歳という若さもそうですが、舞台の演出がよかった。
クロアチアの歌手Jacques Houdekさんのビジュアルが歌のスタイルと共に忘れられません。日本人としてはにっこりとカメラに微笑む彼を一瞬見て「まいうー♡」と言いたくなる容姿。歌も英語とイタリア語、高音と低音を切り替えるこのスタイル、Eurovision が終わってからヨーロッパのコメディアンが真似をしそうだと思いながらみていました。
(参照:"My Friend" https://www.youtube.com/watch?v=-KEQzJ0ZPvw)
オランダに住んでいるので、一応オランダを応援。オランダ代表のオージーンは、女性の3人ボーカルのグループ、R&Bでデスティニーズ・チャイルドを彷彿とさせます。オランダン語の音の響きはそれほど美しくないと言われていますが、オランダ語で歌ってほしかったなぁ・・・と少々思いました。
ドイツのミュージシャンの楽曲「Perfect life」はどうしてもDavid Guetta(デヴィッド・ゲッタ)のTitaniumを思い出してしまいます。この曲、フィリピンのTVコマーシャルでも使われていました。なので、Perfect lifeを聴いたとたん、「あれ?」って思った人も多いのでは?
最終的な各国のジャッジの採点方法には少々疑問。いくつかの国は事前の調整が行われていたのではないかと思わざる得ない部分も。例えば、ギリシャは自国ジャッジの最高点をキプロスに、そしてキプロスもギリシャに最高点を(汗)。
2.ポーランド|Kasia Moś|"Flashlight"
3.べラルーシ|Naviband|"Story of My Life"
4.オーストリア|Nathan Trent|"Running on Air"
5.アルメニア|Artsvik|"Fly with Me"
6.オランダ|O'G3NE|"Lights and Shadows"
7.モルドバ|Sunstroke Project|"Hey, Mamma!"
8.ハンガリー|Joci Pápai|"Origo"
9.イタリア|Francesco Gabbani|"Occidentali's Karma"
10.デンマーク|Anja|"Where I Am"
11.ポルトガル|Salvador Sobral|"Amar Pelos Dois"
12.アゼルバイジャン|Dihaj|"Skeletons"
13.クロアチア|Jacques Houdek|"My Friend"
14.オーストラリア|Isaiah|"Don't Come Easy"
15.ギリシャ|Demy|"This Is Love"
16.スペイン|Manel Navarro|"Do It for Your Lover"
17.ノルウェイ|JOWST|"Grab the Moment"
18.イギリス|Lucie Jones|"Never Give Up on You"
19.キプロス|Hovig|"Gravity"
20.ルーマニア|Ilinca and Alex Florea|"Yodel It!"
21.ドイツ|Levina|"Perfect Life"
22.ウクレイン|O.Torvald |"Time"
23.ベルギー|Blanche|"City Lights"
24.スェーデン|Robin Bengtsson|"I Can't Go On"
25.ブルガリア|Kristian Kostov|"Beautiful Mess"
26.フランス|Alma|"Requiem"
予想では、ブルガリア、ポルトガル、ベルギーのうちのどれかと予想していましたが、結果は・・・各国のジャッジの圧倒的支持と視聴者からのポイントで、ポルトガルのSalvador Sobralさん、楽曲"Amar Pelos Dois"で優勝。
英語の楽曲と派手な演出が多い中、母語ポルトガル語のシンプルな演出の曲が、ジャッジと観客の心をつかみました。優勝後の記者会見で優勝者であるSalvador Sobralさんは、「私の勝利が、Eurovisionだけではなく、POPミュージックに変化をもたらせたらと思います。」と言います。音楽がファーストフードのように大量かつ早く生産され、消費されていき、印象に残らぬ曲が多い音楽業界への批判的な視点だと思われます。
Eurovisionコンテスト優勝に対して、これまで通りの生活を続けるとし、自らに「今日は勝者、しかし明日は誰も覚えていない」と地に足をついた応答。
楽しいライブ鑑賞でした。
ウェブサイト:https://eurovision.tv/feed/updates
ユーロビジョンソングコンテスト2017のウェブサイト (c)Eurovision Song Contest |
ユーロビジョン・ソング・コンテストとは
幾度となく、ヨーロッパのコメディアンがこのコンテストをネタにしているのを聞きましたが、ライブで観るのは初めて。ユーロビジョンの歴史は著者が思う以上に長く、1956年、まだ第二次世界大戦の傷跡が深く残る中、明るいエンタメを提供すべく、欧州放送連合(European Broadcasting Union)が提案し主催。平和と連帯のために主催され、1956年以降毎年恒例のコンテスト。参加国は毎年、自国代表として1曲を選びます。ユーロビジョンと名打っていますが、地理的なヨーロッパに限定せず、出場国の中にはイスラエル、オーストラリアなど中東、あるいはアジア・パシフィック地域にもわたっています。
大会では、各国代表のアーティストがそれぞれ生放送で自らの楽曲を披露、参加国が投票して大会の優勝者を決定します。自国に投票はできません。開催地は、前年の優勝国となるため毎年開催地は変わります。
採点方法は参加国のジャッジが、最高12ポイント、また視聴者からのポイントで最終的に決定されます。
2017年コンテスト
2017年大会参加の26カ国のアーティストのほとんどは英語の楽曲。これが傾向のようです。それでもいくつかのグループは、それぞれの母語で歌っていました。ベラルーシ語(初めて聴きました)、ハンガリー語、イタリア語、ポルトガル語、スペイン語、フランス語などで楽曲を披露したグループも。著者、上記の言語で歌われても意味は分かりませんが、心打つものがあり、また印象に残りました。Enrovision開催の目的の一つは、多様性の認識、英語という国際語で勝負するよりも、母語を使うのは趣旨に沿っていると感じました。ベラルーシのNavibandは、ベラルーシ語での楽曲。多くの人には「?」でしたが、楽しげな様子が伝わる曲で、印象に残りました。著者、Eurovisionのセミ・ファイナルを観た時からのおきにいりです。
(参照:"Story of My Life"https://www.youtube.com/watch?v=i9jAldudGoIに英訳が載っています。)Kristian KostovさんのBeautiful Mess、注目していました。歌手の17歳という若さもそうですが、舞台の演出がよかった。
クロアチアの歌手Jacques Houdekさんのビジュアルが歌のスタイルと共に忘れられません。日本人としてはにっこりとカメラに微笑む彼を一瞬見て「まいうー♡」と言いたくなる容姿。歌も英語とイタリア語、高音と低音を切り替えるこのスタイル、Eurovision が終わってからヨーロッパのコメディアンが真似をしそうだと思いながらみていました。
(参照:"My Friend" https://www.youtube.com/watch?v=-KEQzJ0ZPvw)
オランダに住んでいるので、一応オランダを応援。オランダ代表のオージーンは、女性の3人ボーカルのグループ、R&Bでデスティニーズ・チャイルドを彷彿とさせます。オランダン語の音の響きはそれほど美しくないと言われていますが、オランダ語で歌ってほしかったなぁ・・・と少々思いました。
ドイツのミュージシャンの楽曲「Perfect life」はどうしてもDavid Guetta(デヴィッド・ゲッタ)のTitaniumを思い出してしまいます。この曲、フィリピンのTVコマーシャルでも使われていました。なので、Perfect lifeを聴いたとたん、「あれ?」って思った人も多いのでは?
最終的な各国のジャッジの採点方法には少々疑問。いくつかの国は事前の調整が行われていたのではないかと思わざる得ない部分も。例えば、ギリシャは自国ジャッジの最高点をキプロスに、そしてキプロスもギリシャに最高点を(汗)。
Eurovision 2017(国名、歌手、曲)
以下が2017年ファイナルの出場国、アーティストおよび楽曲
1.イスラエル|IMRI|"I Feel Alive"2.ポーランド|Kasia Moś|"Flashlight"
3.べラルーシ|Naviband|"Story of My Life"
4.オーストリア|Nathan Trent|"Running on Air"
5.アルメニア|Artsvik|"Fly with Me"
6.オランダ|O'G3NE|"Lights and Shadows"
7.モルドバ|Sunstroke Project|"Hey, Mamma!"
8.ハンガリー|Joci Pápai|"Origo"
9.イタリア|Francesco Gabbani|"Occidentali's Karma"
10.デンマーク|Anja|"Where I Am"
11.ポルトガル|Salvador Sobral|"Amar Pelos Dois"
12.アゼルバイジャン|Dihaj|"Skeletons"
13.クロアチア|Jacques Houdek|"My Friend"
14.オーストラリア|Isaiah|"Don't Come Easy"
15.ギリシャ|Demy|"This Is Love"
16.スペイン|Manel Navarro|"Do It for Your Lover"
17.ノルウェイ|JOWST|"Grab the Moment"
18.イギリス|Lucie Jones|"Never Give Up on You"
19.キプロス|Hovig|"Gravity"
20.ルーマニア|Ilinca and Alex Florea|"Yodel It!"
21.ドイツ|Levina|"Perfect Life"
22.ウクレイン|O.Torvald |"Time"
23.ベルギー|Blanche|"City Lights"
24.スェーデン|Robin Bengtsson|"I Can't Go On"
25.ブルガリア|Kristian Kostov|"Beautiful Mess"
26.フランス|Alma|"Requiem"
結果は・・・
Eurovision2017年の結果、ウェブサイトhttp://eurovisionworld.com/?eurovision=2017
からのスクリーンショット ポルトガルが圧倒的な得点を、一方スペインはジャッジからの得点はなし。 残念な結果に。 |
英語の楽曲と派手な演出が多い中、母語ポルトガル語のシンプルな演出の曲が、ジャッジと観客の心をつかみました。優勝後の記者会見で優勝者であるSalvador Sobralさんは、「私の勝利が、Eurovisionだけではなく、POPミュージックに変化をもたらせたらと思います。」と言います。音楽がファーストフードのように大量かつ早く生産され、消費されていき、印象に残らぬ曲が多い音楽業界への批判的な視点だと思われます。
Eurovisionコンテスト優勝に対して、これまで通りの生活を続けるとし、自らに「今日は勝者、しかし明日は誰も覚えていない」と地に足をついた応答。
楽しいライブ鑑賞でした。
ウェブサイト:https://eurovision.tv/feed/updates
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