若者のボランティア活動ってどうよ! (3)~海外からのインターンの受け入れ談~

今回の某国からのインターンの受け入れの悲劇は、1) 若者を海外に送るプログラムの設計不備、2)参加者の自己過信、3) 受け入れ団体の長期インターンの受け入れ経験の不足から起こったように思います。

1) 若者を海外に送るプログラムの設計不備
某国の作るプログラムにケチをつける気はありませんが、3カ月の準備期間、6か月のインターン、3ヶ月の総括。3カ月の準備に何をしているのかウェブサイトを見ると「自己開発」的側面が強いプログラム構成となっていますが、スキルトレーニングなどは検査先に合わせて準備をしていないと、6か月で職務経験のない若者が国外で何か出来るという訳はないと思います。新しい環境に慣れたころに帰国となるのではないかと思います。

「自己開発」と「(コミュニティでの実際の)開発」のアンバランスがここにあったように思います。国内であろうと、国外であろうと絶対的に自己開発、もしくは自分探し的要素は含まれますがようはそのバランスです。

2) 参加者の自己過信
欧米の国々では比較的早い時期から子どもの独立が叫ばれます。もしかしたらプレッシャーかもしれませんが、実際私がオランダにいた時には、学生は高校卒業と共に家を出ます。学費などもローンがあり、親の援助なく独立してやっていくことも可能です。こうして、早く独立を達成していくなかでついていく自信は海外でも助けになります。しかし、現地の情報をよく知らないうちから自信過剰になることで、事故を招いたり、周りからのアドバイスに耳を貸しづらくなると思います。

注意を促しても、一人で夜に出て歩くことや、怪我をしているもののアドバイスに耳を貸さないというのはその表れとも見られるというのは言い過ぎでしょうか。
実際今回のインターンたち、19、20で若い!といわれることをネガティブに捉えておりました。若い=経験値が少ないとみられる=保護を受けることなる

3) 受け入れ団体の準備不足
まず、パートナー団体のプログラムから今回のようなリスクを想定しておくべきでした。そして、派遣されるボランティアに過剰に期待していたように思います。期待は悪くないのですが・・・私自身がNGOで現地支部に一人派遣された経験から、以下のようなプログラムがあったらよいのではと思いました。

オリエンテーションで、フィリピンの歴史や文化などのおさらい。言語の集中レッスン、これははじめがとっても肝心。フリーハンドにさせず、具体的なルーティンワークを与えその中でやれることを増やしていくこと。

ちなみに私の場合はインターンではないので、これほど手厚いものを期待できませんでしたが(笑)歴史は自分で本を読んで学びましたが、言語トレーニングをあったら有難かったなぁと思いました。言語とそのニュアンスが分かるだけで滞在がだいぶ違ったものになったはずです。

いずれにしてもその団体とのパートナーシップ云々、受け入れについては要検討となっておりますが、そもそもいつも先進国が経済力で途上国を訪れ、何かをしようとするということが行われていますが、人の流れを逆にするというのもありではないか、ということを考えています。つまり、フィリピン人が日本に行って何かをする。ボランティアでもいいし、スタツアでもいいですし。人の流れが変わり、双方向で結びついていかねば何も変わらないと思ったりします。ここまでやるのはたいへんですが(笑)


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