エフテリング(Efteling) :オランダのメルヘンな遊園地

オランダにはディズニーランドは存在しませんが一応遊園地なるものはいくつか存在します。そのうちの一つで歴史ある遊園地がエフテリング。

エフテリングの入り口に並ぶ若者たち、開園が待ちきれません

オランダ南部のブラバンド地方にあるこのエフテリングは1952年からオープンした世界最古の遊園地のひとつです。オランダ人絵本作家アントン・ピックのストーリーを中心に、ヘンゼルとグレーテル、トロルの王様シンドバッドなどヨーロッパの童話の世界が遊園地に再現されています。日本が戦後復興最中に、こういう遊園地がオランダにできていたというのは驚きです。

遊園地の入口は印象的なとんがり帽子の屋根の建物。入口に入ると早々に池が見えてきました。池の辺にはアラビア風の建物、そしてすでに運転されているアトラクションの音が遠方に聞こえてきます。ワカモノたちはそれらめがけて、ずんずん歩いて、あるいは走っていきます。みな、待ちきれない様子。

エフテリンの攻略法?!

5つのカテゴリーに分けられた遊園地は、①比較的スリリングアトラクションがある“Ruigrijk”,②カテゴリーがよくわからない“Reizenrijk”, ③比較的子どもが乗れる乗り物が多い“Marerijk”,④水を使ったアトラクションが多い“Anderrijk”⑤歩いて回る童話ゾーン。

午後には混むと言われる人気アトラクションがあるカテゴリー①から回るのが戦略的なのだとか。御蔭で朝一からジェットコースターをはしごをすることになりました。特に木製のジェットコースターが怖かったようで、旦那の笑顔が少々こわばっていました。

ジェットコースター「パイソン」


エフテリンの教育的効果?

遊園地は全く童話の世界で、歩いているとしゃべるゴミ箱があり「紙ゴミはここだよ」と声を発するので、子どもたちが喜んでゴミをその中に捨てていました。

しゃべるゴミ箱、街にも配置して欲しいです。きっと、子どもたちは率先してそのゴミ箱に捨て、大人がそれを見てプレッシャーを受けるのではないかと思います。

また、童話をモチーフにしているため、童話の持つ「教訓」を子どもたちは思い出すのではないでしょうか?実はコワイグリム童話ですが、子ども向けの話では、危機に陥った主人公が、最終的には幸せになるという結末です。それらから、正直であることの大切さ、嫉妬が様々な問題を引き起こすこと等を学んでいきます。

しゃべるゴミ箱

歩いて回る童話ゾーンで昔読み聞いた童話を思い出す

⑤の歩いて回る童話ゾーンはひたすら地味な展示ですが、幼い頃に慣れ親しんだ童話の数々を道を歩きながら見ることができ、お気に入りの話を思い返していました。
オランダ エフテリング 展示
赤ずきんちゃんを食べようと待ち構えるオオカミ
実はコワイ原作では、赤ずきんちゃんがオオカミが用意したおばあさんの肉を食べてしまい、最終的
には赤ずきんちゃんも食べられてしまうというなんとも救いようがないストーリーだったりしますが
そんなものは子どもには聞かせられません。

マッチ売りの少女、赤い靴の女の子、裸の王様、赤ずきんちゃんなど約30ほどのストーリーが道沿いに鑑賞出来るようになっています。話の簡単な説明、話の一部を表現した簡単な仕掛けで、童話の一部がディスプレイされています。赤ずきんちゃんが、おばあさんを飲み込んだあとの狼を訪ねるシーン、赤い靴の女の子が履いていた赤い靴、ヘンゼルとグレーテルのお菓子の家などでした。
eftelingの赤ずきんちゃん
何にも知らずにお婆さんを訪ねる赤ずきんちゃん
マッチ売りの少女がマッチを擦るたびに幻が見えるという様子がうまく表されていて、作られたシーンなのに、ウルウルし、金髪の赤ずきんの像を見て改めて赤ずきんちゃんが「外国人」であることを思い出しました。

西洋の童話なので当たり前なのですが、これを読んだ当時は、絵本の赤ずきんちゃんもかなり日本人ナイズされていたと思います。青い目をした赤ずきんちゃん、印象に残りました。

童話を読み始めたばかりであろう3-4歳ぐらいの子どもたちが、その童話の世界入り込み、動く仕掛けに驚いていました。


大人にとっては明かな機械仕掛けですが、話をする木に向かって話しかける子どもいました。どのくらいの年齢までこの世界を信じるのでしょうか。



ジェットコースターなどの刺激的な乗り物もいくつかありましたが、展示のテーマや簡単な仕組みなどから、小さい子どもがいる家族がのんびり楽しむ遊園地という印象を受けました。

もし、本当は怖いグリム童話のようなテーマだったら、シンガポールにあるとてもシュールな「ハウパーヴィラ」のような感じで、大人が喜んで行くかもしれませんが、童心に帰ってこうした遊園地を楽しむのも良いのではないでしょうか。


エフテリン

ウェブサイト:https://www.efteling.com
FB:Efteling
電話:+31 (0)416 537 777
メール:informatie@efteling.com
所在地:Europalaan 1、5171 KW Kaatsheuvel、オランダ
開館日(夏):10:00-23:00(ピークシーズン)
*その他の月は、開館時間が変わりますので、ウェブサイトで確認
入場料:
大人:39.5ユーロ(当日券)、37.5ユーロ(オンライン価格)ピークシーズン(7月、8月料金)
37.5ユーロ(当日券)、35.5ユーロ(オンライン価格)
*オンラインでは2ユーロ割引き
*時々アルバート・ヘインなどでエフテリングの割引チケットが売られており、上記の価格より更に安価に入園できます。
子ども(0歳~3歳): 無料



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