オランダ スポーツ 観光

4日間ひたすら歩く大会！オランダ、ナイメーヘン、フォーディズマーチ(Vierdaagse)、どんな大会？大会開催地ナイメーヘンとは？

フォーディズマーチ(Vierdaagse)の開催地はオランダ西部の都市、ナイメーヘンで開催されている世界最大のウォーキングイベントです。しかし、その開催都市、ナイメーヘンとはどこにある、どのような都市なのか？知らない人は多いはずです。

オランダで有名な都市は、アムステルダム、ロッテルダム、ハーグ、ユトレヒト・・・あとマーストリヒトで、ナイメーヘンがガイドブックで載ることはほとんどありません・・・が、ワール川沿いに古くから栄えた都市です。

ナイメーヘン（Nijmegen）ってどこですか？

ナイメーヘンは、オランダスキポール空港から電車で２時間の距離にあり、ドイツの国境沿いにある都市です。

オランダには12州ありますが、オランダ東方の州ヘルダーラント州の州都であり、映画「遠すぎた橋」の舞台、同じくヘルダーラント州の都市アーネムより多くの人口を有しています。都市の成り立ちも古く、自治体ウェブサイトによるとオランダ最古の都市と宣伝しています。

関連ブログ「映画「遠すぎた橋（Bridge too far）」の舞台の橋、遠すぎた橋は本当に遠かった」

ライン川の支流であるワール川沿いの都市であるため、ローマ帝国時代は前線基地がこの地に置かれ、小高い丘の上には、その時代の名残が残っております。

ナイメーヘンに残される遺跡

歴史的にはローマ帝国の衰退にともないフランク王国の統治下に、その後8世紀後半にはフランク王国のカール大帝によって王宮が置かれ、12世紀には神聖ローマ皇帝・フリードリヒ1世が軍事拠点を置いた。1364年には13世紀から17世紀へかけて北ヨーロッパに成立していた都市連合体ハンザ同盟にも加盟。1568年に勃発した八十年戦争では、ナイメーヘンもユトレヒト同盟に参加して独立戦争を戦い抜きました。

第二次世界大戦では、1940年にドイツ軍の占領を受け、1944年9月に連合国軍が河川の橋を確保しようとしたマーケット・ガーデン作戦では熾烈な衝突地点となりました。ドイツと国境を接する地域の故に、第二次世界大戦中は誤って連合軍から空爆を受けたこともあり、街のシンボル的な建物、教会も破壊され、大戦後に再建されています。

イベントがない普段のナイメーヘンとはどのような街？

ナイメーヘンは、他のオランダの都市と同様にナイメーヘン中央駅周辺にショッピングできる場所が集中し、エンターテイメントが楽しめる場所がそこそこあり、大学街であるために若者の数も常に一定いる、オランダの平均的な街です。西側のハーグ、ロッテルダム、アムステルダム等との都市の違いは、移民の数が少ないこと、そしてカトリック教徒が比較的多い地域であることが他のオランダの都市との違いと言えそうです。

ドイツと国境を接しているため、食料が比較的安いドイツに国境をこえて食料を買い出しに行く人たちもかなりいます。また、大学生も下宿費が安いドイツ側から通っている人も知人／友人で数人いました。

埼玉県東松山市と姉妹都市

かなり興味深い都市ながら、メイジャーな日本のガイドブックには掲載されていない都市です。この都市を有名にするイベントが「フォーディズ・マーチ」です。

国際ウォーキング大会でアジア最大規模の「日本スリーデーマーチ」が開催される埼玉県東松山市と姉妹都市です。このイベントは、毎年、11月上旬の連休を含む3日間開催され、参加人数は約10万人ナイメーヘン市長なども同市を訪れ、イベントに参加しています。

ナイメーヘンのワール川を渡す橋

　
フォーディズマーチ(Vierdaagse)とは

世界で最大規模のウォーキングの大会で、毎年7月中旬にスポーツ振興と健康増進の目的でナイメーヘンで開催されています。オランダ語では、Vierdaagseと書きます。

1909年以来世界大戦の期間を除いて、実施されてきました。大会発足当時は軍人のための催しでしたが、次第に一般市民も参加する大会となりました。約42,000人の登録した世界各国からの参加者に更に一般住民を合わせてのべ16〜18万人の参加になります。

46,000人は登録の上限です。登録者とその上限の4,000という数のギャップの理由は、登録者の諸事情で初日からの参加ができない人がいるためだと、公式ウェブサイトで説明されています。いずれにしても非常に多くの人が参加する大会であることが伺えます。

今年で97回目を数える大会は、7月16日（火）〜19日（金）に開催されます。 参加者は大会の期間、年齢グループと性別により定められる30キロ、40キロ、50キロの距離を歩きます。大会と言っても順位を競うわけではありません。決められた時間内にコースを歩ききることです。決まったコースを歩ききれば次の日も参加が可能です。「走ってはいけない」「政治・宗教の宣伝はしてはいけない」という規則以外は特になく、12〜15歳の子どもも大人の同伴があれば参加が可能です。

大会4日間全日を定められた距離以上完歩した参加者には、4日間十字勲章(Vierdaagsekruis)を受勲されます。これは、オランダ皇室が認める勲章です。

フォーディズマーチ(Vierdaagse)参加方法

公式ウェブサイト（https://www.4daagse.nl/en/）（英語のサイト）から登録します。登録料は84ユーロ（数年前からのかなりの値上がりです！！ちなみに2013年は50ユーロ）。今年度の募集はすでに3月22日で締め切られております。有料で参加賞も発行してくれます。

コース

1日目はナイメーヘンの北部、2日目は西部、3日目は南東部、そして最終日は南部です。公式ウェブサイトに各日のコースを発表しています。例https://www.4daagse.nl/images/files/2019/Vierdaagse_2019_dag_1.jpg　
著者が昔生活していたすぐそばの道もコースに含まれていました。コース途中、給水場所もあるようですが、トイレについては、コース沿いの民家に借りるようです。

感動のゴールを見届ける市民

歩き通しの4日間の最終日のゴールは感動、参加者のゴールを見届けるためにゴール周辺では早朝から席取りが始まります。大会に参加しない他の人たちは、参加している知人・友人等をゴール近辺で待ちます。もちろん、知人友人が参加しない見物者も同様です。全行程を踏破した参加者を歓声と花束で迎えます。まさに大賑わいです。

大会参加準備

ナイメーヘンに生活していた時、4月頃から外をジョギングではなく、トレーニングウェア姿で歩く人たちをポツポツ見かけるようになりました。旦那曰く、このフォー・デイズ・マーチの為のトレーニングだそうです。ただ歩くと言っても距離が長いのでトレーニングが必要となります。

この期間ナイメーヘンのホテル、そして近郊のアーネムまでホテルが満室状態になります。大家さん曰く、日本からもグループで、毎年参加されている人たちがいるのだとか。

フォーディズ・マーチ公式ウェブサイト（英語）　http://www.4daagse.nl/en/

スポンサーリンク

スポンサーリンク