フィリピンの滞在を楽しむには(2) :マニラでタクシーを上手に使う

ここ数年、フィリピンを出入りする中で、ビジネスやNGOなどのスタディツアーのみならず、フィリピン語学留学などでフィリピンに渡る人たちの数が増えたように思います。

著者の旦那がフィリピン人なので、フィリピンに興味と関心を持って、もっと気軽にフィリピンに訪れて欲しいと思っています。滞在を楽しむためのコツと治安などについてちょっとシェアしたいと思います。今回は、タクシーの乗車について。
マニラ、ニノイアキノ国際空港のタクシー
NAIAターミナル1構内を走る、白タク
空港で流れているタクシーは、メーターを使用しない、値段を交渉してくるドライバーなどもおり、現地のフィリピン人であってもその値段、運転手の対応等でトラブルが多い場所でもあります。しかし、フィリピンの国際空港にはシンガポールやタイとは異なり鉄道の駅がありません。宿泊先までの移動手段はバス、タクシー、Uberなどのサービス、あるいは誰かの迎えとなります。現在は、GrabやUberなどのサービスを利用する現地人が増えてきていますが、初フィリピンで、大体大きなトランクを抱えた旅行者の多くはタクシーを利用しているケースが多いようです。


セブパシフィック到着時
セブパシフィック到着時の様子(地方の空港)

Ⅰ.タクシーを捕まえる

空港について

フィリピン、マニラには4つの国際線の発着がある空港があります。ニノイ・アキノ国際空港(Ninoy Aquino International Airport)略称NAIA(ナイア)と呼ばれ、それぞれ全日本空輸以外の国外の航空会社が利用するターミナル1、フィリピン航空の全便が発着するターミナル2、セブパシフィック航空、エアフィル・エクスプレスの全便と全日本空輸の東京/成田便等が発着するターミナル3、国内線と東南アジア方面に行く飛行機の発着がある四つの空港の中で最小の空港、ターミナル4です。

①定額制の空港タクシーの利用

タクシーは2種類。①空港タクシーと②流しのタクシーから選ぶことになります。空港タクシーは空港到着階のカウンターがあり、そこで申し込みをします。料金はカウンターの後ろに料金表があります。ただ、この料金表は地元地理にあまり詳しくないと見てもわかりづらいと思われます。ちなみに細かい地域名は掲載されていません。なので、どこに近いのか事前に調べて行くのが良いと思います。

空港タクシーの目安としてはフィリピン大学があるケソン市までは700ペソ(1400円)ほどでしょう(値段は改訂されています)。カウンターで支払う場合もありますが、タクシーの運転手に直接支払う場合があります。乗車前によく確認して、必ず領収書(それに準じた紙)をもらいましょう。小さい紙に行き先の金額が書かれています。

空港タクシーにはカウンターがあると言いましたがもう一つメーター制で特にカウンターなどでの支払いをしない空港タクシーあります。車体の色は黄色く、同じ車種が出口階で停車していますので、間違うことはないと思います。主にはターミナル3で空港の到着階でよく見かけます。メーター制で普通の流しのタクシーよりも高く、最終的にお値段はカウンターで申し込むタクシーと同じぐらいの値段になりますが、このタクシーにのって危ない目にあったという人の話はあまり聞いたことがありません。

②流しのタクシーの利用


初めてのフィリピンで流しの白タク(メーター制のタクシー)を捕まえて乗車するというのはあまりおススメしませんが、空港タクシーよりも確実に安くは上がります。ちなみに上記に目安として挙げたケソン市までの乗車は流しのタクシーですと恐らく400ペソ(800円)前後になると思います。流しのタクシーの捕まえ方のコツは以下です。

空港の流しタクシーを捕まえる時のポイント
☑ 出発階まで上がる
☑ 誰かが降りてくるタクシーを観察
☑ きれいな(新しめの)タクシーを捕まえる

出発階まで上がる 到着階でタクシーを捕まえることは困難です。まずタクシーの待ち場所がないことと、あってもすぐに人が乗り込んでしまうからです。出発階に行くとこれから飛行機に乗る人たちが乗ってきたタクシーを捕まえることができます。

きれいな(新しめの)タクシーに乗り込む 特にきれいなタクシーを捕まえてください。汚くても乗れたらいいじゃん!というのは大間違い。きれいなタクシー=ドライバー(もしくはそのオーナー)が物凄く気を使っている可能性があり、ドライバーさんも比較的よい人が多いです。おんぼろタクシーは安全性の面でも「?」です。

夜遅い便で到着する場合は、割高であっても空港タクシーを利用すべきだと思います。希にですが、タクシー運転手が強盗とぐるになってどこかに連れて行かれて、金銭を全て奪われるという事件も発生しています。

II. タクシーに乗車


タクシーに乗車したらまず、ドアはロック。信号などで停車した場合外からドアを開けられる可能性があるためです。後部座席に乗る場合は、助手席のドアもチェックです。空港タクシーの場合は、タクシーの情報をもらいますので大切に取っておくことは言うまでもないことですが、流しのタクシーの場合も心配な場合は紙にタクシーのプレートナンバーや電話番号などを控えておいても良いと思います。ちなみにタクシーのプレートナンバーは車内のドアにペンで書かれています。

ドライバーに行き先を告げる

行き先を言う時は住所を見せてもわからない時もあるため、目印となる大きな建物などや道路などを告げたほうが良いと思われます。
「●●の近くの▲▲ホテル」などです。運転手さん、時々道を知らない場合があります。日本のタクシーと違ってカーナビを使っている訳ではありません(現在はgoogle mapなどを使用しているドライバーさんもいるようですが、タクシードライバーさん、あまりこだわりません。)ので、過剰な期待は禁物です。そのため、事前にGoogle mapあるいはホテルのウェブサイトにある地図などを印刷して持参したほうがよいと思います。

乗車拒否するドライバー

時々、ドライバーさん行き先を告げたあと、乗車を拒否するケースがあります。理由は、行き先が「混雑している」「行きたい方向ではない」「遠い」等です。日本ではありえないことかと思われますが、渋滞に捕まるとその分お客の回転率が悪くなるため、嫌がります。また、行き先ですが、営業が終わろうとしている時に、帰宅する方向と真反対であれば、戻るためにガソリン代がかかります。そうした理由のためです。乗車拒否された場合は、粘っても無駄なので、あきらめましょう。

タクシードライバーの交渉

日常でもタクシーを使う時があると思います。基本的にはメーター制です。ただ、時々「君はいくら払うの?」などと交渉してくる運転手さんが居ます。外国人は場所を知らないと思ってふっかけてくる場合もただあります。そういう場合はあまりよろしくないドライバーだと思って、せっかく捕まえたタクシーだけど「メーターを使ってくれないならのりませんよ」と言って、降りちゃってOKです。

交渉制で割り切っているならいいのですが、後々揉めるとやっかいです。始めの時点で200ペソって言ったのに、最後には300ペソを払え!って言ってきたなんて話を聞きます。理由は渋滞しかたらとのこと。日本円にしたら、100円、200円の話、お金を払って解決すしますが、後味が悪かったりします。

ようやく捕まえたタクシーの運転手が交渉してきたら、ある程度乗車距離と値段の目安を知っておいて上手に交渉したらよいと思います。空港~ケソン市の私の家まではおよそ400ペソ弱だから、交渉で450~500上限でなら払ってもいいかなぁなどと、自分なりの目安を持っておくのも対策になります。

著者は、メータを一応使ってもらって、そこにチップを上乗せすると約束します。チップは本当は気持ちなのですが、ある程度の額を言っておき、そこで運転手がOKだったら、交渉成立となります。

III. 代金の支払い

チップの支払い

フィリピンにはアメリカほどではないのですが、チップの文化があります。もし、気持ちのよいサービスを受けたら全体の料金に10~15%ぐらい上乗せして料金を払ってあげたら良いと思います。逆にサービスの悪いタクシーにはチップ払わなくてよいと思います(笑)サービスの悪いというのはわざと遠回りをしたり、運転が荒かったりなどなどです。

お釣りが無い?

代金の支払いの時に気を付けないといけないのは、お釣りです。マニラのタクシーの場合は特に「おつりがない」と言ってお釣りをくれません。そんなことを知らない友人は700ペソほど払うところを1,000ペソ払ってお釣りなし!という経験をしました。本当におつりがないっていうのはあまりありませんが、時々始めて乗せたお客さんの場合は運転手は手持ちのお金がないため、本当におつりがない場合がありますので注意です。

タクシーでの支払いのため両替の時にはなるべく細かいお札を混ぜてもらうようにすること、もし細かいお札がないと言われたら空港のコンビニなどでお水を買ってくずしたりして細かいお札の用意はしたほうが良いと思います。

(地方に行くと細かい額までしっかりお釣りをくれます)

Ⅳ.運転手さんってどういう人たち?

今まで乗車したドライバーさんは地方出身の人が多いように思います。そして大体は子持ちです。(ドライバーが独身既婚を問わず、女性が一人客である場合はしつこく電話番号を聞かれることがありますが、うまくかわしましょう。)

タクシードライバーの生活はかなりカツカツである場合が多いようです。タクシー会社にタクシーのレンタル料を支払い、さらにガソリン代を払います。人を多く載せて回転を多くした分だけ、自分の懐に入るお金が多くなると理解しても差し支えないと思います。なので、長時間の勤務となってしまいます。

タクシーにまつわる話は色々と聞きます。大体はよい話ではありません。ブログ「これだからマニラのタクシーは乗りたくない!と思う瞬間
にも書きましたが、著者も散々嫌な思いをしました。ただ、以前友人がマニラに始めてきた時に初老のドライバーに大変親切にしてもらった等の話を聞きました。全てのドライバーさんが感じ悪い、横柄なわけではないので、リスペクトを持って接しましょう。

タクシーの乗車は国に降り立って初めての体験する異文化。タクシーの運転手さんとのやり取りでその国に対する印象などもある種出来てしまうかもしれません。以前フィリピンの友人がシンガポールに行ってタクシーに乗車をした時に、運転手が道に迷ってしまったそうです。最終的に運転手は迷って道を余分に走った分は料金を割り引いたそうです。
友人はこうした経験から、「シンガポール人は公正な人たちだ」と好印象を抱き、「こういうサービスはフィリピンでは見られない」とため息。厳しい現実を生き抜こうとするフィリピンのタクシードライバーは、道に迷ってもこういう対応は中々できないわけですが、それ故にフィリピン人全体が旅行者によってジャッジされないようにと願うばかりです。


フィリピンはこれから伸びていく国。これからもっと多くの観光客やビジネスマンなどが来るのではないでしょうか。その国の入口で訪問者が、到着初日に悪い経験をしないようにと願うばかりです。

フィリピンの滞在を楽しむシリーズ

フィリピンの滞在を楽しむには(1) :ジプニー(Jeepney)を乗りこなす
フィリピンの滞在を楽しむには(2) :マニラでタクシーを上手に使うフィリピン, 滞在のコツ
フィリピンの滞在を楽しむには(3) :マニラに到着、空港はどんな場所?フィリピン, フィリピンの交通機関, 滞在のコツ
フィリピンの滞在を楽しむには(4) :宿泊場所を探すフィリピン, 滞在のコツ
フィリピンの滞在を楽しむには(5) :マニラ一日観光ご提案その1フィリピン, 観光
フィリピンの滞在を楽しむには(6) :ビザの更新その1フィリピン 
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