辛すぎる、デング熱2度目の感染!「2度目の感染は重症化する!」か検証

デング熱、一度罹っても、もう一度罹る可能性があります。そして、2度めの罹患で重篤化することも・・・。重症化する要因については、血清型の異なるウイルスによる二度目の感染に起因するという説がある一方で、ウイルス自体の病原性の強さによるとの説もあります。いずれにしても、重症型デングを放置すれば致命率は 10~20%に達してしまうため、適切な治療を行うことが大切です。二度目罹るとどうなるのか、身をもって体験しました。

一回目の感染の様子はこちらから→「フィリピンの田舎に滞在中にデング熱に感染したらこうなったー症状とその後の経過

デング熱 時系列の症状

0日目:金曜日夜半~土曜日早朝
何となく体調が芳しくないと感じ、早く床に着くことに。風邪の引きはじめか、体調不良なのかぐらいに思っていましたが、夜中ハンマーで頭の内側から叩かられるような頭痛がして目を覚ますことに。身体も異様に熱く、明らかに熱が非常に高いことがわかります。

「寝れば治る」と思い、寝続けようとするも猛烈な頭痛、そして背中の痛み、拷問以外の何物でもなくようやく眠れたのが、朝の6時頃でした。
フィリピン滞在中にデング熱に罹った
楽しい旅行も病気にかかってしまい台無しになることも・・・

1日目午前中:土曜日午前中
熱は極めて高く38.6~39.0. 土曜日、全てのスケジュールをキャンセル。ローカルのラジオ番組のオープニングに招待されていたものの、とにかく痛烈な頭痛、身体全体の痛さは尋常ではありません。

身体の痛みは膝にもおよび、いよいよまともに歩行することもできません。まるで、膝の継ぎ目の部分を何かで叩かれているような激痛。歩けないし、寝れないし、一体どうしたらいいのかというこれまでに経験したことがない痛さを経験します。

痛さに効く薬はないため、麻酔を使用することがあるとどこかで聞いたことがありましたが、納得の激痛。

1日目午後:土曜日午後
お昼。食欲ゼロ。固形物なんて、食べたくない。しかし、回復したいため、むりやり口に押し込む。味覚は一切感じず、食べた瞬間からすぐに戻したくなるため、本当は食べ物を見ただけで気持ち悪くなる感覚。

ここでようやくただの風邪ではないことを感じます。そして、症状から素人ながらもこれらの症状から思い当たる病名/感染症名は「デング熱」。早速病院へ。

尿検査では異常なし、しかし血液検査のいくつかの値が標準値よりも低いことがわかりました。しかし、デング熱であるか否かが確定されるのは、血小板(Blood Platelet)の値、が10万/mm3以下となること(通常の値は13~37万/μL)。約10万と値が低いものの、医師はまだデング熱とは断定出来ないと言い、明日の来院を促されることに。解熱剤を処方されました。

2日目:日曜日午前中
高熱と激痛に処方された解熱剤のほぼ効果はなし。それでも少しでも身体が楽になればいいとかすかな望みで薬を飲むのですが、解熱効果の程は39度→38.7度ほど。ちなみにデング熱の特効薬はありません。
再び病院へ。検査。採血。結果はまたしても標準値の境界10万。しかし、血小板の値は確実に下がっています。

2日目:日曜午後
突然少々楽になっていることに気が付きます。日曜夜半、身体の痛さはそのまま、しかし熱はなんと37度台とがくんと下がります。

3日目:月曜日
熱が下がったことを喜びつつ、再び病院に行くと血小板の値ががくんと下がっています。この時点でデング熱であることが確定しました。出血熱の可能性もあるため、観察が必要とのこと。

ちなみに、デング熱は、4 種の血清型が存在し、比較的軽症のデング熱と、重症型のデング出血熱とがあります。出血性のデング熱にかかったら大変です。出血性のデング熱の危篤な症状は、発熱が終わり平熱に戻りかけたときに起こることが特徴的であるとされます。

病院は、入院を勧めてきますが、これに効く薬なんてないんだから!家で休みたいです!と意思表示。その足で職場へ(笑) 学生には死人を見たような顔をされましたが、うごけると判断したまでのこと。

翌日火曜日も採血。はっきりいって数値の改善は見られませんでしたが、痛さを除いては極めてノーマル。担当医師は再度入院をすすめるも、断固拒否しました。

「入院は絶対したくないです。意識ははっきりしてますし、はっきりいって身体の痛さを除いてノーマルです。(痛さがあるという時点でノーマルじゃないのだけどね)。入院しても、結局特効薬もないので、病床でゴロゴロしているだけなのに入院費を払ったり、しかもここ数日採血で毎日お金払ってかなりの出費ですよ、先生。大丈夫なので、仕事行ってもいいですか?」。

実は、あまりフィリピンの病院を信頼していなかったので、出費云々もさることながら、入院は避けたいと思いました。

先生、目玉を丸くしていましたが、話をとなりで聞いていた看護婦さん「先生、彼女元気ですよ」とサポート。先生、しばらく考えた末、いくつか条件を課しました。

少しでも具合が悪くなったら病院に戻るようにとのこと。水を多めに飲むこと。フルーツを採ること。など。先生に元気よく返事をして病院を後に。※真似しないでください。

かくして、先生の監察下ながら幸い入院を免れたのでした。今回の幸いは危篤化するような状況、出血熱とならなかったことです。しかし、本当につらかったです。昔、入院した時に腰椎穿刺なるものがあり、痛かった思い出があるが、そんな思いでも吹っ飛ぶぐらいの痛さでした。

1週間後

幸いなことにその後、緩やかに回復に向かいましたが、デング熱回復後の弱った体は、他の傷病を招くことに・・・回復後一週間もしないうちに結膜炎となり、両目が充血する他、はれ上がり目がしっかり開けられぬ日々が続きました。当時、大学で講師として授業を週に20時間以上持っていたため、目がよく開かない状態かつ、体力が回復しないまま、20時間以上教壇に立つは少々つらかったです。

まとめ

一回目の感染は、熱で体がつらかったものの、それでも気合で乗り切れるレベルの体のだるさ、熱が引いたあとの倦怠感でしたが、二回目の感染は、体中の激痛と高熱が続き、体に発疹ができ、本来ならば入院というレベルの悪化でしたので、2度目は確実に1回目よりも重篤化したといえると思います。次にデング熱にかかったら、かなりの高い確率で出血性のデングになるため、三度目とならぬことを祈るばかりです。

関連ブログ


参照ウェブサイト・文献

デング熱・デング出血熱と最近の知見、高崎智彦http://www.eiken.co.jp/modern_media/backnumber/pdf/MM0706-01.pdf

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