[スイス旅行] 短期滞在旅行者がみたスイスという国

チューリッヒ周辺地域のみの短期の滞在でしたが、非常に面白い社会だと思いました、多言語、高い物価から感じられるスイス愛、美しい自然、国土は九州と同じくらいながら、高低差は4,000メートル、核シェルターの設置される家、永世中立国、すべての市民は国民投票権や国民発議権を行使して、憲法や法律の策定に参画する権利を持つ政治システム。

短期の滞在で見れたのはそれらの表層のみ、しかし大いに気になるヨーロッパの国の一つになりそうです。



多言語国家―4ヶ国語の表記

スイスは5つの国と国境を接しています。フランス、ドイツ、オーストリア、リヒテンシュタイン、イタリア。ドイツ語、イタリア語、フランス語、ロマンシュ語の表記。多言語の国の日常って興味深い。ちなみに私が2週間弱滞在したのはドイツ語圏。この4つの言語の話者の内訳は、ドイツ語が全体の64%、フランス語20%、イタリア語6.5%、ラテン語に起源をもつ、独立言語ロマンシュ語は1%。興味深いのが、ロマンシュ語を日常的に利用する人は1%と少ないにも関わらずグラウビュンデン州(リヒテンシュタイン、オーストリアとイタリアの国境を接する地域)では公用語とされ、その言語の普及に努めているのだとか。

フランス語圏から、イタリア語、ドイツ語圏と列車で旅をする際に車内放送に耳を傾けると、言葉がかわり、今何語圏を通過しているかがわかり面白いと聞きます。

スイス的な何かを食したくて、地元のスーパーで食材を探していたのですが、上記4つの言語以外の表記がないので、食品を買っても調理法はなぞ。どうしてもというときには、google translateの世話になっています。


ハイ・ジャーマン?スイス・ジャーマン?

スイスのドイツ語圏、ドイツ語はドイツ語ですが、”スイス・ジャーマン”と呼ばれる一種の方言を使用。ドイツ人のドイツ語は”ハイ・ジャーマン(標準ドイツ語)”とよび区別しています。スイス・ジャーマンは口語的、文法も簡略化され、ハイ・ジャーマンより簡単だと聞きます。ドイツ語圏のスイス人はもちろん、ハイ・ジャーマンを学校で習うのですが、これが初めて触れる外国語となります。スイス・ジャーマンには書き言葉ないので、ハイ・ジャーマンでやり取りをするそうです。

ハイ・ジャーマンでもスイスのドイツ語圏の人たちとのコミュニケーションは可能ですが、とってもあらたまって聞こえるのだとか。長期で滞在し、打ち解けたいと思ったらやはりスイス・ジャーマンの取得が必要なようです。

健康法―寒さに体をさらす!

滞在中雪が降りました。私が滞在したチューリッヒは標高400メートル(オランダの最高峰ファールゼルベルク(Vaalserberg)より高い!ので、冬は寒く、雪も納得です。そして夏もすがすがしい高原の気候。
スイスの人たちは、寒さに体をさらすことで、身体が強くなるといい、寒中水泳を行う人もいるそうです。また、学校で休憩時間は外に出るよう指導されると聞きます。

つい最近親しい友人がスイスで出産をしましたが、妊婦さんも身体を冷やすのがいいのだとか!日本では、必死に身体を冷やさぬようにしているのに・・・御国変われば、習慣も変わるのですね。医学的根拠が知りたいです。



リスク管理が半端ないスイス人

その国の国民性を皮肉ったエスニックジョークの中に「沈没船ジョーク」というものがある。各国の人々が乗った豪華客船が沈没しかかっています。しかし、乗客の数に比べて、脱出ボートの数は足りません。そのため船長は、乗客を海に飛び込ませようとしますが。船長が各国の人を飛び込ませるために放った言葉とは以下の通り。

アメリカ人には「飛び込めばヒーローになれますよ」
イギリス人には「紳士はこういう時に海に飛び込むものです」
イタリア人には「海で美女が泳いでいますよ」
ロシア人には「海にウォッカのビンが流れていますよ」
フランス人には「決して海には飛び込まないで下さい」
ドイツ人には「規則ですので海に飛び込んでください」
日本人には「みなさんはもう飛び込みましたよ」

もし、スイス人がここに加わったら、「既にあなたの生命保険は掛けています」
となるのではないだろうか。スイス人は起こりうる危険に対して保険をかける傾向が強いと聞きます。

スイスの家庭には核シェルターがあります。1960年大国間で起こった核競争から、1963年民間防衛に関する連邦法で住居から避難可能な近隣に避難場所を用意するように定められました。現在は、スイスの人口を上回る数のシェルターがあります。

2000年代に入り、核シェルターは冷戦の遺産として、設置を義務付けないことが提案されましたが、最終的には、核戦争の危機が去っても、自然災害、化学兵器の使用などの可能性は払しょくできないため、その案は退けられました。危機管理にかけてスイス人にかなうものはいないでしょう。

喫煙者多くない?

著者は嫌煙家なので、近くで喫煙者がいるとすぐに反応してしまいます。スイス滞在中は、トラムの停留所、駅、街中で煙を感じることが多く、喫煙者が多いのではと感じました。実際調べてみると、25パーセント前後。日本と大きく違いがありません。

ただ、実数より多く感じるのは、分煙スペースを設けていないためと見られます。日本、またオランダでも道端で煙草をくゆらせる人の数は少ないので、そのように感じたとも思われます。

また、スイスはWHOのたばこ規制枠組条約に参加していません。同条約は、タバコによる健康に及ぼす悪影響からの国民の保護、未成年者対策、受動喫煙防止対策、健康警告表示・広告規制、価格および課税対策などの取り決めについて定めています。

ヨーロッパでも国が変われば、風習や社会のルールなど異なるものだと改めて思うのでした。

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