4月24日、フィリピン大統領ドゥテルテがダバオ市長時代にダバオの死の部隊(以下DDS)の一員であり、大統領のDDSへの強い関与を証言しているマトバト氏*付きの弁護士がこのほど、大統領とその忠実な仲間11人を人道に対する罪でICC(国際刑事裁判所)に訴状を提出しました。
ブログ「マトバトの証言―ドゥテルテ元ダバオ市長の超法規的殺害についての公聴会」
77ページの告発文で、弁護士のジュ―ド・ジョシ―・サビオ(Jude Josue Sabio)氏は、フィリピンで何千人ものフィリピン人がドゥテルテ政権下で反犯罪、反麻薬政策によって殺されている”続行されている大量殺人”は大統領が市長時代から現在国家元首となった今も続いていると訴えました。
ICCは常設の刑事裁判所。1998年6月15日~7月17日までのローマでの外交会議をへてICC規定が採択され、それに基づき2003年3月11日、集団殺害、人道に対する罪、戦争犯罪、侵略犯罪に対して責任ある個人を訴追・処罰する目的で、オランダのハーグに設置されました。同じくハーグにある国際司法裁判所(ICJ)とは異なるので注意。
77ページの告発文は「http://globalnation.inquirer.net/155253/duterte-11-others-accused-crimes-humanity-intl-criminal-court」のページ下方で読むことができます。
サビオ氏は、ICCの主席判事であるファトゥー・ベンスーダ判事に、「この一件に関するあなたの行為的なアクションは、国際刑事裁判の崇高な終わりのみならず、フィリピン暗く、不快で、とても耐えがたい悪のはびこる時代の始まりの終わりをもたらすであろう(著者意訳)」とICCにアピールをしました。
大統領がダバオ市長時代には1,400人、そして大統領就任から現在までは7,000人を超える麻薬戦争に関連した死者は、超法規的な殺害、あるいは即決処刑の結果です。
現司法長官アギレは「麻薬中毒者には人権がない」と断言。そして、マトバト氏やラスカニャス氏は、フィリピン国家警察の長官ロナルド・デ・ラ・ローサ氏が、ドゥテルテ氏がまだダバオの市長であった時代にDDSに参加していたと証言。現マニラの警察本部長、エディルベルト・レオナルドは以前はダバオにおり、麻薬戦争の作戦計画を立て、またそこに報償システムを取り入れているなど、現役で治安に携わる11人の名をあげています。
一方、治安と麻薬関連の委員会の長をつとめている上院議員ラクソンはもしその訴状が、マトバト氏の証言が元となって作られたのならば訴状はゴミ箱行きになると国会で発言。訴状となる証言元の少なさを指摘し、また訴状の提出がちょうどフィリピンがASEANサミットのホストとなる週にあてるというのはホスト国の国家元首を国際社会の前でさらしものとする非愛国的態度と糾弾しました。フィリピン人同胞が法的な手続きを経ぬまま殺されていくいくことに対して疑問を持たない方がよほど非愛国的だと思うのですが、ラクソン議員はその辺りには触れません。
昨年にICCから警告を受けており、そして”風の噂”で、ドゥテルテ氏への訴追がはじまるかもしれないと聞いていたので、いよいよかと思いました。フィリピンの政治関係のことがここオランダで起こっているので、今後どうなっていくのか、NDFの和平交渉と共に目が離せません。
*マトバト氏は、カフグと言われる民間人による準軍事組織に属していたが、のちにリクルートされ、DDSのメンバーとなりました。ドゥテルテ市長(現フィリピン大統領)時代、ダバオ地域における数々の殺人事件に関与したことを本人が認めています。
ICC case vs Duterte headed for garbage can — Lacson
http://newsinfo.inquirer.net/891781/icc-case-vs-duterte-headed-for-garbage-can-lacson#ixzz4fFKX5yG2
ICC case part of oust-Duterte plot — JV Ejercito
https://newsinfo.inquirer.net/891720/icc-case-part-of-oust-duterte-plot-jv-ejercito#ixzz4fFKlLy2X
ブログ「マトバトの証言―ドゥテルテ元ダバオ市長の超法規的殺害についての公聴会」
国際刑事裁判所のロゴ https://www.icc-cpi.int |
77ページの告発文で、弁護士のジュ―ド・ジョシ―・サビオ(Jude Josue Sabio)氏は、フィリピンで何千人ものフィリピン人がドゥテルテ政権下で反犯罪、反麻薬政策によって殺されている”続行されている大量殺人”は大統領が市長時代から現在国家元首となった今も続いていると訴えました。
ICCは常設の刑事裁判所。1998年6月15日~7月17日までのローマでの外交会議をへてICC規定が採択され、それに基づき2003年3月11日、集団殺害、人道に対する罪、戦争犯罪、侵略犯罪に対して責任ある個人を訴追・処罰する目的で、オランダのハーグに設置されました。同じくハーグにある国際司法裁判所(ICJ)とは異なるので注意。
77ページの告発文は「http://globalnation.inquirer.net/155253/duterte-11-others-accused-crimes-humanity-intl-criminal-court」のページ下方で読むことができます。
サビオ氏は、ICCの主席判事であるファトゥー・ベンスーダ判事に、「この一件に関するあなたの行為的なアクションは、国際刑事裁判の崇高な終わりのみならず、フィリピン暗く、不快で、とても耐えがたい悪のはびこる時代の始まりの終わりをもたらすであろう(著者意訳)」とICCにアピールをしました。
大統領がダバオ市長時代には1,400人、そして大統領就任から現在までは7,000人を超える麻薬戦争に関連した死者は、超法規的な殺害、あるいは即決処刑の結果です。
現司法長官アギレは「麻薬中毒者には人権がない」と断言。そして、マトバト氏やラスカニャス氏は、フィリピン国家警察の長官ロナルド・デ・ラ・ローサ氏が、ドゥテルテ氏がまだダバオの市長であった時代にDDSに参加していたと証言。現マニラの警察本部長、エディルベルト・レオナルドは以前はダバオにおり、麻薬戦争の作戦計画を立て、またそこに報償システムを取り入れているなど、現役で治安に携わる11人の名をあげています。
一方、治安と麻薬関連の委員会の長をつとめている上院議員ラクソンはもしその訴状が、マトバト氏の証言が元となって作られたのならば訴状はゴミ箱行きになると国会で発言。訴状となる証言元の少なさを指摘し、また訴状の提出がちょうどフィリピンがASEANサミットのホストとなる週にあてるというのはホスト国の国家元首を国際社会の前でさらしものとする非愛国的態度と糾弾しました。フィリピン人同胞が法的な手続きを経ぬまま殺されていくいくことに対して疑問を持たない方がよほど非愛国的だと思うのですが、ラクソン議員はその辺りには触れません。
昨年にICCから警告を受けており、そして”風の噂”で、ドゥテルテ氏への訴追がはじまるかもしれないと聞いていたので、いよいよかと思いました。フィリピンの政治関係のことがここオランダで起こっているので、今後どうなっていくのか、NDFの和平交渉と共に目が離せません。
*マトバト氏は、カフグと言われる民間人による準軍事組織に属していたが、のちにリクルートされ、DDSのメンバーとなりました。ドゥテルテ市長(現フィリピン大統領)時代、ダバオ地域における数々の殺人事件に関与したことを本人が認めています。
参考
ICC case vs Duterte headed for garbage can — Lacson
http://newsinfo.inquirer.net/891781/icc-case-vs-duterte-headed-for-garbage-can-lacson#ixzz4fFKX5yG2
ICC case part of oust-Duterte plot — JV Ejercito
https://newsinfo.inquirer.net/891720/icc-case-part-of-oust-duterte-plot-jv-ejercito#ixzz4fFKlLy2X
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