5月14日(月)本日は、フィリピンではバランガイ選挙が実施されます。バランガイとは、フィリピンにおける行政の最小単位。日本で言うところの町内会に近い規模、人口が集中している地域では5,000人、それ以外の地域では2,000人の人口を有する規模です。そのバランガイ議長と役員たちは、選挙で選ばれます。また、今回の選挙では、数年間実施されていなかった、サングニアン・カバタアン(通称:SK)の選挙*も行われるため、注目されています。
*SKは若ものの意思表明のための機関としてのバランガイの青年組織です。
日本ではなり手が居ないと言われる町内会長。そのため、わざわざ町の長や役員となるのか思われますが、もちろん純粋に地域社会の発展に貢献したいという人もいます。そして、それらの仕事に対して、報酬が支払われます。
大統領選が行われる統一選挙と、大統領選が行われない統一選挙(中間選挙)が、3年毎に行われます。今回はその中間選挙、3年任期のバランガイ議長・議員・SKのメンバーを選出します。
静かな選挙であることを願い、またそれを実現するために、選挙前の期間様々なことが禁止になり、そして街も選挙仕様になります。
しかし、演説等の運動はできなくても、投票所近くで「投票用紙の見本」が配布されています。見本には、政治家の写真がさりげなく(笑)印刷されていたりします。大統領選挙などでは、露骨にこうしたことが行われます。
これはお酒を購入したら、家においてはおかず、すぐに消費する!ということを前提にしています。
フィリピンで多い、飲食を含む「おもてなし」は選挙に絡んだものであれば御法度。ちなみにフィリピンでは、何か労働が発生する場合は、飲み物や食べ物がふるまわれることがほとんどです。選挙活動の手伝いをしたら、人々は飲食込みと考えます。
とある地区では、どこで入手したのかわからないのですが、被選挙人の顔写真入りのカードが送られて来て、これを持って●●に行くと、500ペソがもらえるという「特典」つき(2016年の選挙時)。
こうして、お金を費やした政治家が、その埋め合わせに当選後無駄に公金を使うというのはよくある話。
そもそも、様々な場所に選挙のポスターを張ることを選挙違反としてほしいと思ってしまいます。選挙のあとも政治家の顔写真がそこら一体に残ります!景観悪し!そう思うのは著者だけでしょうか?
また、バランガイの長などの地元政治家のメリットとしては、給与はそれほど高くありませんが(当初はボランティア程度のものであった)、出張手当、子どもの教育費補助など、利益があり、手取りとして、ローカルのレベルではそれなりの額となります。裕福なバランガイでは税金も多く、バランガイとしての収入は多くなり、バランガイの予算が大きいため、過度に政治家します。なので、名誉とそのたもろもろのメリットをかけての選挙となります。
選挙期間(立候補者が登録できる一カ月前)である、先月4月14日~5月9日までにフィリピン全土で、選挙関連で20名ほどが殺害されています。いずれにしても、選挙が平和裏に終わることを願うばかりです。
参考資料
http://www.comelec.gov.ph/php-tpls-attachments/2018BSKE/Resolutions/com_res_10246.pdf
https://www.dbm.gov.ph/wp-content/uploads/2012/03/BB-5.pdf
Local Government Code of 1991
*SKは若ものの意思表明のための機関としてのバランガイの青年組織です。
日本ではなり手が居ないと言われる町内会長。そのため、わざわざ町の長や役員となるのか思われますが、もちろん純粋に地域社会の発展に貢献したいという人もいます。そして、それらの仕事に対して、報酬が支払われます。
フィリピンの選挙
フィリピンでは、正副大統領・上院議員・下院議員・正副知事・州議員・正副市長・市会議員の選挙(統一選挙)は、同日に実施されています。昨今では、2016年の5月大統領・副大統領、上院議員の任期は6年、それ以外は3年である。大統領選が行われる統一選挙と、大統領選が行われない統一選挙(中間選挙)が、3年毎に行われます。今回はその中間選挙、3年任期のバランガイ議長・議員・SKのメンバーを選出します。
静かな選挙であることを願い、またそれを実現するために、選挙前の期間様々なことが禁止になり、そして街も選挙仕様になります。
町内を走るジプ二ーが選挙し様になっている・・・ |
投票日前日と当時に禁止になること
禁止になるのは、選挙運動をはじめとする行為が、以下の理由によって禁止になっていますが、外国人の視点でいくつかの点でツッコミを入れたくなります。選挙・政治運動
選挙前日と当日はできません。選挙運動が当日できないことは日本も同じです。また、投票所内の30メートル以内の宣伝を行うこともしかり。しかし、演説等の運動はできなくても、投票所近くで「投票用紙の見本」が配布されています。見本には、政治家の写真がさりげなく(笑)印刷されていたりします。大統領選挙などでは、露骨にこうしたことが行われます。
アルコール類の販売・提供・飲用
穏やかに見えて、結構熱くなるフィリピン人。政治話をはじめたら、熱中すること間違いなし。しかし、お酒が入ると熱中!だけでは済まず、暴力沙汰に発展するということも。そのため、前日、当日のお酒の販売は禁止。これはお酒を購入したら、家においてはおかず、すぐに消費する!ということを前提にしています。
スーパーの酒のコーナー 白い布をかけ、また酒の販売が禁止ということが明記されています |
無料送迎・飲食
金品贈収
これは、選挙の前日・当日を問わず、もちろん禁止!ですが・・・選挙運動中に「公共の秘密」的に行われています。とある地区では、どこで入手したのかわからないのですが、被選挙人の顔写真入りのカードが送られて来て、これを持って●●に行くと、500ペソがもらえるという「特典」つき(2016年の選挙時)。
こうして、お金を費やした政治家が、その埋め合わせに当選後無駄に公金を使うというのはよくある話。
その他
露天売買、投票所の30メートル圏内での販売は禁止、賭けごと(闘鶏・ボクシング等)なども問題を避けるために禁止となります。そもそも、様々な場所に選挙のポスターを張ることを選挙違反としてほしいと思ってしまいます。選挙のあとも政治家の顔写真がそこら一体に残ります!景観悪し!そう思うのは著者だけでしょうか?
たかがバランガイ選挙?
たかが、街レベルの選挙と思われますが、非常に政治家されており、個々人の利害と密接にかかわります。選挙活動を応援した人たちは、バランガイの長が当選したら、役場で務めることができるなど、職が保障されます。また、バランガイの長などの地元政治家のメリットとしては、給与はそれほど高くありませんが(当初はボランティア程度のものであった)、出張手当、子どもの教育費補助など、利益があり、手取りとして、ローカルのレベルではそれなりの額となります。裕福なバランガイでは税金も多く、バランガイとしての収入は多くなり、バランガイの予算が大きいため、過度に政治家します。なので、名誉とそのたもろもろのメリットをかけての選挙となります。
選挙期間(立候補者が登録できる一カ月前)である、先月4月14日~5月9日までにフィリピン全土で、選挙関連で20名ほどが殺害されています。いずれにしても、選挙が平和裏に終わることを願うばかりです。
参考資料
http://www.comelec.gov.ph/php-tpls-attachments/2018BSKE/Resolutions/com_res_10246.pdf
https://www.dbm.gov.ph/wp-content/uploads/2012/03/BB-5.pdf
Local Government Code of 1991
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