フィリピンビコール地方ナガ市“信号機”導入で大混乱!?

2016年5月27日、この日は「南カマリネス州の日」の休日、ナガ市は信号機を街の主要個所に設置しました。
ビコール地方、ナガ市に導入された信号機
ビコール地方、ナガ市に導入された信号機

信号機は2年前に同市内中心に街の広場の前の交通量が激しい場所に設置されていたのみでしたが、今回は大型商業施設の入り口付近、大聖堂の周辺など日常的に混雑する10か所に設置されました。

いつも渋滞を避けるために裏道を通ることが多かった私は、街の中心に起こったこの「大きな変化」の前触れを知らずにおり、中心街を通った時に突然視界に入ってきた新しい信号機に驚きました。真新しい信号機もさることながら、それに従って運転する人たちに更に驚きました(笑)

真新しい信号機に従って恐る恐る運転するバイク乗りや自動車の運転手が伺えます。自転車乗りである私も例外はなく周囲をいつも以上に確認しての運転です。

信号機導入がもたらしたもの

混乱と不安
これまで現地の交通ルールはあってないようなもの。それ故、信号機の導入は少なからず現地人に混乱をもたらしている様子。また、自分が違反していないかと心配しながら運転しているという声も。

これが秩序の形成に傾く日はいつ来るのか。

渋滞
細い、たったの片道一車線の道を渡るのに、信号を3回も見送ることになりました。自転車はそれでも自動車の脇にスペースがある限りすりぬけて渋滞の目をかいくぐることが出来るものの、車はそうはいかず、信号が青に変わっては数台の車が行き、また数台・・・という具合。

渋滞の理由は、信号機が変わるのが早いということ、運転手の反応が遅いということ。これまでの柔軟さが大幅に失われたこと。つまりシステム的な問題と、人々の対応と反応という理由があります。

交通事故??
導入によって交通事故が増えぬことを祈るばかりです。信号機の導入に慣れず、またそれを守らずにこれまでのように道を渡る歩行者と信号を守る運転手、あるいはその反対という事態もこれから見られるかもしれません。

信号機の導入は信号を守る人たちが居る、「信頼」の元に成り立っているシステムです。その信頼をどう利用者たちの中に築くのかが課題です。

導入やその周知は十分条件じゃない
市の人口の増加と共に車を所有する人口も増え、市街地のラッシュアワーは慢性的な渋滞に悩まされています。渋滞の緩和や都市システムの整備をもくろんで今回の導入に踏み切ったと思われます。
しかし、もともとスペイン時代に作られた狭い道幅が構造的な問題となっており、信号機の導入の前にやれることがあるのでは・・・と思うのは私だけではないはず。

ジプ二ーも停車しては行けない場所で、乗客を拾い、乗客も歩く距離を少しでも少なくするために運転手に混雑している場所でも止めて降車したり・・・

環境の変化による行動強制
ただ、環境の変化を利用して変化を促すという手もありかも。交通ルールを守っているか否か、信号機の導入でかなり白黒が付くことになりました。以前はルールはあるものの、違法の判断材料になるものの決定打に欠けておりました。


ちなみに新しい信号機1つのお値段は270万~320万ペソとのこと。この金額があるなら、個人的には市内の道の街灯(暗い、あるいは無い)などの整備にちょっとお金をつかっても等と思ったりします。
この投資が意義深いものとなりますように。

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