オランダの子育てで気になっていること(1)多言語教育どうしよう・・・

 オランダで妊娠し、出産し、第一子の子育て真っ最中なのですが、気になっていることが4つほどあります。まず、子どもの言語、そして教育(学校)、予防接種、躾/作法についてです。特に近ごろ気にしているのが、言語の問題です。
よく、現地で生活すれば、自然と身につくなどという人がいますが、自然と身につくというのは、おそらくなんとなく意味が分かる・・ということで、深く理解する、読み書きに不自由しないというのとは、別の話であると、経験からも思います。そして、この「なんとなく」というのも、実際は、ものすごい幅があるということです。ずばりいえば中途半端にもなりやすい😓。これが、現地で必要なオランダ語、両親の言語で起こらないか、気にしているところです。

多言語教育
多言語教育への挑戦!


多言語環境に生まれた娘

夫がフィリピン人、私が日本人、オランダに生活しているため、現地校に通わせるとしたら、保育園や学校ではオランダ語、家庭内では英語とフィリピン語となります。生まれた時から、数か国語話すことが前提条件となっている娘。日本で生まれ育って、大人になって英語を使い始め、フランス語、スペイン語、フィリピン語、トルコ語、ジョージア語、オランダ語をかじり(本当にかじっただけです!)、言語学習の難しさや楽しさをかみしめた過去10年、もっと言語を小さい時から言語を学んでおいたらどんなに楽だろうかとしみじみ思う私としては、娘の環境は本当にうらやましいものの、選択肢があるわけではないので、娘本人がこの環境をどう思うのか、気になるところです。

原則は、ひと親、ひと言語・・・

ひと親、ひと言語と、先輩ママさんに言われたことがあります。つまり我が家の場合は、母親が日本語をしゃべり、父親がフィリピン語を話すということで、混ぜてはいけないようです。科学的にこれが効果的かどうかはよくわかりませんが、理屈としては、母親と話す時は●●語、父親と話す時は▲▲語とすみわけができるからだとか・・・
めっちゃ、英語、日本語、フィリピン語をまぜて娘に話しかけていたので、この話を聞いて改めます・・・という感じです。

オランダ語学習について

「自然に身につく・・・」とはならない!侮れないオランダ語学習このままオランダに住み続けたら(今は引っ越す予定はありませんが、過去の引っ越しのパターンを考えると・・・)我が子は当然、オランダ語の現地校に行きます。現地校に行けばもちろん、話す言葉はオランダ語です。「子ども同士仲良く遊んでいれば話せるようになるから心配いらない」とよく言われます。実際、日常に事足る言語の取得は可能だと感じます。しかし、我が家のような両親ともにオランダ人では移民世帯は、家庭内で話す言葉がオランダ語ではないため、オランダ語を両親に持つ子どもと比較して、語彙力、表現力に差がついてしまいます。幼少期はよいのですが、中高生になると勉強が難しくなるので、言語の理解不足によって勉強に遅れが出てきてしまう可能性も無きにしも非ずです。そのため、オランダ語をネイティブと同じぐらいのレベルで学べるようにどう導いてあげるのがよいのか、悩みどころです。
(その前に、私自身オランダ語学習を早く再開させねばです・・・)

プレ・スクールでオランダ語に触れる

今から、オランダ語どうしよう・・・と必要以上に不安になる必要はありませんが、3歳から始まる、一日2,3時間ほどのある種のプレスクールで、オランダ語の環境に馴染ませるようです。このプレスクールは子ども同士を遊ばせ、遊ばせながら社会性をはぐくむことと聞きます。そして、他の子どもたちと(オランダ語で)意思疎通ができるようになることも大切な目的の一つです。移民の子は、一週間に3日あるいは4日と、オランダ人を両親に持つ子よりも多めにこのプレスクールに通うことができます(もちろん、有料で、自己負担ですが)。回数を多くすることで、オランダ語に接する機会が増えるそうです。また、オランダでは、図書カードを作るのは有料ですが、子ども0歳~18歳は無料だそうです。本を読む習慣ができたら、きっと図書館もうまく活用できるかも!なんて思っているところです。自宅で、オランダ語環境を整えてあげられないので、ありがたい限りです。

日本語学習どうしよう

オランダ語の学習環境は、行政のプログラム等にのっかり、それなりになんとかやって行けそうですが、両親の言語については、親の努力次第というところです。日比のハーフである以上、日本語はネイティブとして話せるようになってくれたらいいなぁと思っています。もちろん、強制はできませんが、ある程度の年齢になってから、「なんで日本語を教えてくれなかったの?」とならないように、自分で学習ができるようになるまで、サポートしたいと思っているところです。

日本語補習校を活用しての学習・・・も楽じゃないらしい

日本語学習、自宅でできることは可能な限りしたいとおもうところですが、オランダには、全日制の日本人学校と補習校がアムステルダムとロッテルダムにあります。補習校とは、一週間のうちの一日(土曜日)、特定の科目だけ日本語で学ぶというものがあり、それなりにお金はかかりますが、こうした学校をうまく利用して、友達をつくり、いろいろと楽しみながら日本語を伸びていってほしいなぁと思っているところです。

楽しみながら・・・と書きましたが、実際は日本人のお父さんあるいはお母さん、そしてお子さんの血のにじむような努力!があると言います。補習校に通う子どもたちは、月曜日から金曜日までは、オランダの学校、土曜日に日本語補習校というスケジュールです。補習校では、2教科から3教科を土曜日の一日だけで学びます。一週間で学ぶものを、一日に詰め込むため、予習と復習は平日にかなりこなさねばならずハードで、子どもに漢字のプリントを毎朝させている日本人お母さんの話も聞いております。ある一定の年齢までは、あまり疑問を持たないかもしれませんが、それなりの年齢になると、他の習い事をしたり、現地の友達と遊んだりする時間がなくなってしまい、日本語補習校に通うモチベーションを維持させるのが困難になったりするそうです。

大使館を通じて、日本の教科書を入手できるよう(が、学齢期になるまでは、もらえないそうです。国語の教科書だけでも、早めにくれると嬉しいのだけどなぁと思うのは私だけでしょうか。)なので、それをもらい、アマゾンで日本語書籍を購入し、読書の時間を増やしていきたいところです。

フィリピン語はそこそこに?

フィリピン語・・・これはもう夫に任せるしかありませんが、あとフィリピンのカトリック教会のコミュニティの子どもたちと仲良くなりつつ、学んでほしいとしか言いようがありません。なんだか、オランダ語や日本語の学習に比べて、投げ槍な感じに聞こえてしまいますが・・・フィリピン語はフィリピンの国語ですが、タガログ語がベースとなっており、夫の母語とは異なるため、夫としては、少々モチベーションが下がる様子です。
夫の母語はビコール語と言われるフィリピンで約100言語あるうち、話者の人口が上位5番目ほどの言語です。私は、フィリピン語/タガログ語がわかれば、他のバリエーションを学ぶ足がかりとなると考えていますが、夫の協力を得られるかが鍵です。

関連ブログ「フィリピンの言語はタガログ語ではないの?反タガログセンチメント(感情)とフィリピンの言語の多様性

多言語環境の娘がうらやましいものの・・・

日本人とオランダ人のカップルのお子さん、フィリピン人カップルの移民のお子さん、子どもは柔軟だと言えども、学ぶことの多さにかなり苦しんでいるようです。フィリピン人のカップルの場合は、国語としてのフィリピン語の他、地方言語なども家庭内で話されているようで、フィリピン語、地方言語、オランダ語、英語となるようで、いやはやです。

娘が0歳の今から慌てても仕方がありませんし(笑)娘にはこんなことを心配せずのんびりと育ってほしいところですが、2歳半ごろから、ゆるいオランダ語教育が始まることを考えると、何とかなるさと構えてられない今日この頃です。実際、子どもはオランダ語がネイティブ親の言語は聞けばなんとなくわかるけど話せない、親子で共通の言語を持たない・・・という世帯も結構あります。

まず読書やアニメ・・・等、なんでもいいので興味を持つことを親として見極めつつ、続けられるように工夫し続けねばと思う今日この頃です。

関連ブログ

のびのび、すくすくのオランダの教育は先進国でNo1?オランダの教育制度とはどんなものか?

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