男子から女子へ:フィリピンではバレンタインどう過ごしている?

フィリピンでは、バレンタインデーは男性が女性に対して親愛の情を示す日とされています。
路上の至るところに現れる、花屋さん
路上の至るところに現れる、花屋さん

典型的なフィリピン人のバレンタインデー

フィリピン人男性は、意中の女性、彼女、奥さんに深い愛情を示すため、贈り物や特別なイベントの準備します。

贈り物の典型は、花束。バラの花はバレンタインにポピュラーな花。露天の花屋もいつも以上に多くのバラの花を仕入れ、またそれを買いに来る人が群がるように露天商を囲み、花を購入しています。ちなみにバレンタインには花の値段が2~3倍になります。しかし、給与が決して高いとは言えないフィリピン人男子全般にとって、花は高価であるため、少量のみを販売しています。数本の花で約30ペソから50ペソ(60円から100円)します。花束の場合は、500ペソ(1000円)以上。日給が500ペソという人たちがザラである中、その値段の花束は購入するに大変勇気がいることでしょう。

また、バラの花束と一緒に渡されることが多いのがチョコレートやケーキ等のスィーツで、この2点が王道です。近年は、花束状のチョコレートも販売されており、花束は省いて、そのようなチョコのみを贈ることもあるようです。

バレンタインディナーを楽しむカップルもいます。ディーナは予算に合わせて、チェーン店系のレストランという場合もあれば、少々洒落たレストランでの食事等を予約する、フィリピン人男子もいます。これもやはり、フィリピン人男子の懐状態次第です。

愛の告白

ギフトも大切ですが、この日に愛を告白、結婚のプロポーズをするという男子もいます。また、既婚者であっても、お互いの愛を確かめ合う日として、このバレンタインの日に何かイベントを催す既婚者もいます。食事や映画のデート等です。

ロマンチックなフィリピン人男子の真骨頂、クサイセリフ満載です。(そのセリフに酔えてこそ!フィリピン人女子です。)それらがセットとなったのが、バレンタインデーです。

まれなケースー女性から男性への贈り物(小咄)

フィリピンで働いていた時にのこと。オフィスの一日もみなバレンタインデーということで職員一同、盛り上がっていました。誰々がデートに行く等あちこちから聞こえてきます。そんな折、一人の男性職員宛てに送りものが届けられました。男性職員P君に届けられたのは、白いバラの花束と、ケーキ。
バレンタインに贈られた白いバラの花束とケーキ
バレンタインに贈られた白いバラの花束とケーキ
しかし、当のPくんは不在。配達から数時間たち、Pくんが事務所に来ないまま夕方の6時、帰宅の時間になろうとしていました。

一人の職員がなんとケーキの箱を開けて包丁で切り、透明のプラスチックの袋に入れはじめました。それに続くように帰宅するスタッフが透明の袋を手にケーキに群がります。ハート形のケーキにはあっという間に切れ目が入れられ、しまいには箱を残すのみとなりました。また白いバラの花束は、包装がはぎ取られ、事務所にいた女性職員に配布され、これもあっという間に無くなりました。

結局誰が送ったのか?

配布されている最中、「Pくんが、自分がモテルことを見せたくて自分で買って贈った、まさに自作自演だよ」と言う者や、「Pくんは優しくて、バレンタインの前に職員に何かを贈りたいって言っていたからこれはきっとサプライズギフトだよ」という職員。自作自演か、それともPくんから職員への想いやりのサプライズギフトか、大半の職員にはその出処がわからぬままでした。

後日、Pくんから送り主は元カノであったことを教えてもらいました。元カノ、よほどPくんのことが忘れられなかったようです。ただ、多くの場合は、男性が女性に送ることが多いというフィリピンのバレンタインデー。まれなケースを目撃したのでした。

著者のケース

結婚生活と付き合っている期間も入れて、フィリピン人夫からバレンタインデーにギフトをもらったのは一度だけ。正直、期待していなかったので、配達された花束とカップケーキが旦那から私に贈られたギフトであることがわからず、配達人に「では○○(旦那の名前)に渡しておきますね」なんて、トンチンカンなことを言って、配達人をえらく困惑させてことがありました。配達人が一生懸命、私宛の配送物であることを説明してくれていたのにもかかわらず!です。
バレンタインギフト
フィリピン人旦那からのバレンタインギフト

とても典型的なフィリピン的バレンタインのギフトでしたが、歯の浮くようなロマンチックなことは言わなかったので、次回に期待しようと思います(笑)。

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