フィリピン的クリスマスの過ごし方

今日はフィリピン人が数か月前から指折り数え、待ちに待ったクリスマス。この日は、フィリピンの多くの世帯が、クリスマスを家族で楽しみます。フィリピン国外にいる多くのフィリピン人も同様です。

Simbang Gabi(シンバンガビ)ークリスマスの準備は、数日前からはじまる

フィリピンでのクリスマスのお祝いは、ブログ「フィリピンのクリスマスの祝い方とは?バーマンス〜シンバンガビ〜クリスマス当日まで」まである通り、シンバンガビからはじまっています。

シンバンガビとは「シンバ」は「ミサ」、「ガビ」は「夜」を意味するタガログ語/フィリピノ語、つまり「夜のミサ」を意味します。クリスマス9日前である16日から始まり24日まで、キリストの生誕を祝うべく特別な祈りを捧げるための朝3時から5時の時間帯の中で行われる早朝ミサです。

朝が早いので、若い人はあまり行っていないようですが、年長者の方が早朝から祈りをささげている様子をみています。海外では、このミサはありませんが、9日間の祈り(ノベナ)をささげる人たちもいます。

深夜のミサ

フィリピンでは、深夜のミサに行く世帯も少なくありません。ミサは大体夜の10時~11時に始まり、11時半には終わり、深夜0時に家に到着できるようになっている場合が多いようです。これは、深夜から家族団らんするためでもあります。
私の夫の町では、町の中心地にある教会に多くの人が訪れます。大きな教会ではありませんが、クリスマスの深夜のミサには教会の建物に入りきれないほどの人が訪れます。教会から足が遠のいている人もこの日ばかりはと教会に来るからでもあります。普段、神社におとずれないひとも、新年には初詣するのと感覚が似ているのかもしれません。

我が家は毎年クリスマスを過ごす場所で深夜のミサに出席してきましたが、オランダはあいにくのロックダウン、そして生まれて間もない娘は連れて出歩けないため、自宅で過ごしました。

デコレーション

クリスマスツリー、ランタンなどが飾られます。ランタンというと、一般的な電灯のようなものを思い浮かべると思いますが、クリスマスを象徴する装飾品として広くフィリピン人に愛されているクリスマス用の装飾品としてランタン(パロル)があります。ランタンは、キリストの生地であるベツレヘムの星を象徴して、基本は星型です。カピス貝で作られ、貝は色とりどりに染められており、その部分が中に入れた電球のために光ります。このランタン、30㎝~1メートルほどのいろいろなサイズがありますが、小さめのものを購入して、海外に持ってきているフィリピン人世帯も少なくありません。
こうしたデコレーション、早いところでは、10月ぐらいから、飾りつけをしている家もあります。

Parol pride: Spreading Christmas cheer with Filipino lanterns
(c) CTV NEWS

クリスマスの食事の準備

祝い事に食べ物は欠かせません。フィリピンでは、クリスマスを楽しむための食事として、クリスマス・イブにパンシット・ビーフン(フィリピン風焼きそば)、甘々のスパゲティ、フルーツサラダ※、チェーン店goldilocksあるいはRed Ribbonで販売されているケーキ、レチョンマノック(鶏の丸焼き)、フルーツ等を準備します。飲み物は、炭酸飲料や水に溶かすタイプのフルーツテイストのジュース等です。フィリピン国外でも、フィリピンと同様のメニューを用意する世帯も少なくありません。
時に、会社などに務めている人は、会社からケソデボーラという塩気のきいたチーズを頂いたりするので、それもテーブルに並べます。

我が家は、鶏の丸焼き、パンシット・ビーフン、ケーキ、その他小皿の料理、ノンアルコールのシャンペンを準備しました。

※サラダとありますが、甘々のデザートです。冷やして食べるのがGood。

Nochebuena(ノッチェブエナ)ー深夜の食事

クリスマス・イブに大量に調理する理由は、クリスマスの日となった午前0時にそれらを皆で食べるからです。深夜であるということがわからぬほど、皆お腹いっぱいに、準備した食事を食べます。夫の実家では、親族が一堂に集まるため、かなりの量が用意されます。

海外のフィリピン人世帯でも、深夜の食事を楽しむという話は聞きますが、健康を考えて、食事を控えるものの、深夜まで起きて、家族の団欒を楽しみます。

写真撮影とSNSへの投稿、遠くの親族へのメッセージ

フィリピン人、SNS、特にFacebookをよく使います。クリスマスを前後して、知人・友人・遠く離れた家族に、クリスマスメッセージを送ったり、家族で撮影した写真をさっそく投稿します。また、フィリピン時間のクリスマスに合わせて、通話したりします。これらの事情からクリスマスイブとクリスマスは、多くの人がインターネットを使用するためかメッセージが送りずらくなります。
オランダにいる我々はフィリピン時間の夜の11時過ぎ頃に、メッセージを送る他、ビデオ通話しました。

パマスコ(pamasko)

フィリピンにもお年玉のような風習があります。ただ、年始ではなくて、クリスマスの日にちょっとしたお祝い(お金)を渡します。子どもたちがとても楽しみにしている事でもあります。(大人ももらえます)また、ゴッドマザーやゴッドファザーと言われる代父母となっている場合は代子に対して、パマスコやクリスマス・プレゼントをわたしたりします。
海外で働いている夫がスポンサーとなることしばしで、20人の姪っ子と甥っ子、そして自分の兄弟にクリスマスのお祝いを渡しています。

クリスマス・プレゼントの用意

現金でのお小遣いだけという場合もありますが、クリスマス・プレゼントは特に、小さい子どもに用意されます。ちょっとしたおもちゃ、洋服などです。フィリピン国外では、親が子どもほしいものを送るというのが一般的なようです。
我が家では子どもがまだ小さいので、子どもにクリスマス・プレゼントを用意しませんでしたが、フィリピン人のコミュニティの方々から、洋服などを頂きました。子どもが生まれて初めてのクリスマスプレゼントということもあり、写真を撮りました。

クリスマスは家族の一大行事

日本では、恋人同士のイベント(家族でケーキを食べる日😓)ですが、フィリピンの多くの世帯では、キリストの生誕を祝い、家族で団欒を過ごす日です。普段は遠く暮らしている子どもたちも、クリスマスには帰省して、クリスマスを過ごします。
今年も、昨年同様に新型コロナ感染症で実家への帰省もままならない人たち、特に海外在住のフィリピン人は多かったと思いますが、皆がよいクリスマスを過ごせますように。

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