フィリピンの大学教員のための就職試験を受ける

地元の大学からオファーを頂き、3つの学部で3つの教科を教えることになりました。

オファーを受けたといっても、通常のプロセスを無視できるわけではなく、スクリーニング(書類一式の提出)、就職試験、デモンストレーション(一時間)、面接1、面接2・・・面接4までと長い道のり。

その2段階目の就職試験を受けてきました。

就職試験、それはまさに「体力勝負」。合計4時間半かかりました。

では一体4時間半で何を測るのか?
試験はⅡ部構成、英語(単語、読解)、数学、IQテスト、状況判断テストが前半。
後半は、適正試験。

前半はそれほど問題が難しいわけではないので、基礎が出来ていれば大丈夫というもの。後半は兎に角、適正と時に常識的なことが問われているので明らかに「?」なことを答えなければ大丈夫というもの。

3つの学科の学部長が私の正式採用を待つ中、前半後半どちらの理由であっても落ちたらなかなか恥ずかしい状況のゆえ、色んな意味で緊張しました。

前半、一番自信がないのが、状況判断テスト。フィリピン的文脈の問題が多すぎて・・・試験中、思わず笑ってしまいうまく集中できず(笑)におりました。

問題が多すぎで正確には覚えていませんが、たしかこんな問題。
例:仮にあなたが女性教師として、男性生徒から“なれなれしく”されたらどう対応するか。(ようは、ハンサムな男子生徒から誘惑されたらどうする?というもの)
1.男子生徒を叱る
2.上の人に報告する
3.男子生徒の呼びかけに応える
4.学校のカウンセラーのもとに連れて行く

しかもこの問題、記述式回答ではなく、選択式なのです!えっと・・・上記に当てはまらない場合はどうするのでしょうか。そもそも採用されたい人が3を選択するのでしょうか?

例:授業の最終日、生徒たちからキャンディーの入った箱を貰いました。しかしその箱にはキャンディーではなく砂が入っていました。どう反応するか→こういうケースってあるんですか~

あなたが幼稚園の先生だったら・・・あなたが学長だったら・・・とか、仮定も想像の域を出ていますが、どうお答えしたらいいのでしょうかぁあああああああ・・・とツッコミが止まらない試験でした。

怒涛の前半が2時間ほどで終わったあとは、適正試験。この試験、マークシート形式なのだが、マークシートの数を見て、目が点。一枚目、180ほどの回答欄、二枚目240の回答欄。

配られた2冊の小冊子には、今まで罪に問われるようなことをしたことがあるか、これから先の人生は明るいと思うか?少々常識的問いから、おおきなお世話的な問題まで、兎に角合計420ものマークシートを塗りつづけたのでした。

これが体力勝負と言わず何と言うのか!

しかし、就職活動をしていない著者は、日本で新人採用の試験など受けたことはないため、これが人生初の就職試験。何とフィリピンで受けることになるとは・・・

結果・・・受かりました。けど、まだ面接と、健康診断があります。

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