フィリピンの台風被害-マニラでのボランティア活動

フィリピンの台風被害に対して何かをしたいという思いは自然のこと。ボランティア活動もブームになきにしもあらずで、Facebookなどにボランティア活動をしている様子、物資の仕分け作業などに参加した時に撮られた写真などが掲載されており、人出が必要な部分で役に立っているだろう半面、単なる一過性のものなのではないのかと思われたりしました。

冷やかに状況を見つつも、やはり何か出来ることがあればというのが人情。今日は、ビリャモール空軍基地のボランティア活動に友人たちと共にちょこっと参加してきました。ビリャモールのボランティア活動は、空軍に勤める軍人の奥様達のイニシアティブ。マニラ各所、ボランティアを受け付けている場所は、赤十字をはじめ、大学など各所ありますが、ビリャモールでは先日は700名ほど、今日日曜日もそれに相当する人数を受け付けていました。

空軍基地、外国人が入るには受付にある台帳に記入した後に、その軍人さんが、内部の偉い方と連絡を取り外国人が基地内に入ることを告げ、許可をもらわなければなりません。フィリピン国籍の人はそのまますいすい入っていけますが、外国人の私は暫く、許可を待つことに。

OKが出た後は、構内を循環するシャトルバスに乗り込みボランティア登録場所に赴きます。

登録所では、フォームを渡され必要事項を記入していきます。基本情報の他、希望するボランティア活動も含めてです。選択肢は、医療、ボランティアマネージメント、サイコソーシャル、被災地から到着した人たちの付き添い、食料品のパッキングなどです。

登録後、炎天下のテントでオリエンテーションを受けます。いくつかの注意が印象に残ります。
被災者の方が家政婦として働きたいと懇願して来ても、それは政府の福祉機関を通じて行うように。また、活動で出会った孤児を養子と迎え入れたいという思いがあっても、然るべきところで手続きを踏むようにと強調していました。

その注意の背後に、「Human Trafficking」人身売買の問題があるからだといいます。今回の台風で、懸念されることの一つに人身売買の話が現地のNGOの人たちと話している時も度々あがりました。またそこから、臓器売買などにもことが及ぶといいます。混乱に乗じて人身・臓器の売買に関わるシンジゲートが動くと言われ、警戒が必要です。

食料品のパッキング等を臨みましたが、配属されたのは被災地から到着した人たちの付き添いのセクションでした。軍用機でマニラに移住する被災者の方を迎え、食事などの配給を行います。

軍用機が爆音を立てつつも到着し、被災者の人たちがひと家族、ふた家族と飛行機から歩いてきます。彼らの顔からは疲労の色がにじみます。途中、ボランティアコーディネーターが到着した被災者がトイレに行く場合の付き添い、また外に勝手に出ていってしまわぬように彼らを見ていてほしいと言います。やはり家に帰りたい気持ちがあるので、この場所から抜け出してしまう場合もあると説明します。

一休みしてもらった後に政府機関から来たソーシャルワーカーが一人一人に話を聞いて、マニラに親族の有無、そしてそれがない場合の宿泊先の手配なども行います。その後はまた基地から移動して仮の住居施設に移動、あるいは親族の出迎えなどをまちます。

待機している間は、マニーパキャオの試合をビックスクリーンで観戦(笑)皆、白熱。

アサインされる場所を待っている時に、教会からきた尼さんとお話しました。被災者のサポートを心理面から行うボランティアをしている方でした。「これからが長いのよね」と遠くを見つめる目に、今回の台風の被害の大きさを改めて、心に重く感じたのでした。











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