基本が大切:基本という土台を作るために

 何かに優れた人にそれが上達するコツを聞くと、期待したほどの上達の「秘密」は聞くことはできません。数を多くこなしている、長い時間そのものに触れているというのがひとつですが、物事が上達する時は、その土台にゆるぎない基礎があります。基礎をいかに忠実にやってきたか。

 有名なアーティストも一つの作品を描くまでにデッサンを死ぬほど描いてきました。デッサンは正確に物をとらえる一つの練習です。これが苦なくやれずしてどうやって創造性ある作品を仕上げられるか。
 バレエの世界でも、どんどん上達する人は人の指導を受け入れる人。受け入れながら、スキルを上げながら自分の世界観をだしていくと聞きます。

 また技術の取得に限らず、料理であっても基礎は大切です。カレーを作るとき、カレーにチョコレートを入れると味がマイルドになる、あるいはコーヒーを入れるとよいなど聞きます。所謂、応用術で好みの味を出していこうとするのですが、結構パッケージに説明されている通りに作ると、味も毎回おいしかったり、おいしくなかったりすることはなく、安定します。

 基礎って、ややもすると単純で、味気がなくて、いつまで続くともわからないという印象を受けますが、それなくして上達はなし。

 自分の伸ばしたい分野の基礎をどうやって得るのか。一番良いのはメンターを得ることだと思います。その人が目指したい分野で活躍している人にアドバイスをお願いする。勿論、その人も順風満帆に物事を上達させてきたわけではないので、失敗も含めて勉強させてもらう。

 残念ながら、メンターなる人が周りにいないという場合は、それに準ずる本を読んでそれに従って行動してみる。これが意外と難しいように思います。先日のブログで、自己啓発本に感化されて、それを信じ、行動する中で今や大企業のキャリアウーマンになったという主婦の話を書きましが、本で見つけたよい習慣を愚直にやってみる。

 こういう風に考えていくと、日本のゆとり教育は若い世代に大切な基本分野を学ぶ機会を奪ったことになります。特に数学がごっそり削られたのは、文系に進むにしても非常に痛い。基本なくして、創造性なし。

 というわけで、今はまた基礎に帰るべく、大学院時代に使った教科書に目を通しています。伸び悩んだ時などに基礎を見直すというのは大切なのかもと自分自身を振り返って思います。

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