[国際結婚] 家庭生活とキャリア-国際結婚をどう成立させるか?

  昔々、天の神様であられる天帝には、織姫という娘がおりました。 織姫は、とても機を織るのが上手で、毎日、機を織っていました。 年頃になった娘に、いい相手はいないかと、天帝が捜していると、牛使いの彦星が、天帝の目にとまりました。 天帝が、二人を引き合わせたところ、二人はたちまち互いが好きになり、結婚しました。しかし、二人の仲がよすぎるため、織姫が織物をやめ、彦星は、牛を牽いて、田畑を耕すことも、一切しなくなりました。
 それを見た天帝は、二人の間に、天の川を流されて、二人を会えなくしてしまわれました。 織姫は、彦星に会えなくなった日々を紛らわそうと、また機を織ろう思いました。しかし、機の前に座りましたが、悲しさのあまりひとつも仕事がはかどりません。彦星も、毎日物思いにふけるだけで、田畑は荒れていきました。 
 天帝は、そんな二人をみて、織姫にまた一生懸命、機を織るのなら、彦星に会えるようにすると約束し、彦星ももう一度田畑を耕すのなら、織姫に会えるようにすると約束しました。こうして二人は、一年に一度だけでしたが、七夕の夜に会うことができるようになりました。

7月7日七夕の織姫と彦星は、よくよく考えると遠距離恋愛。しかもすでに夫婦であるため、訳あり別居婚です。7月7日しか会えない不幸を嘆くべきか、一年に一度は会える幸運を喜ぶべきか。

 私も結婚して一ヶ月も経たぬうちに、仕事の関係直線距離にして約105万キロ、時差7時間の距離に分かれて暮らすことになりました。この微妙な距離と時差が厄介です。15時間ぐらいことなったら、どちらかが朝、一方が夜ということでSkypeなどで話す時間を調整しやすいのですが、6〜7時間は中途半端で、私が時差が早い場所に住んでいたため少々遅くまで起きていないと、平日はインターネットで話をすることができません。
 周囲からは結婚後の別居生活に「結婚した意味がない!」と言われたものです。一緒に住まなきゃ、何故一緒に住まないのか聞かれ、一緒に住んだら住んだで経済は大丈夫なのかと心配され、それから子どもはどうするのかと聞かれるわけで、心配される気持ちは分かり、そういう人たちがいることはありがたいと感じるものの中々心穏やかに過ごすことができませんでした(汗)とりわけ、子どもを授かる年齢を考えると心配がないわけではありません。それ以前に国際結婚であるため、違いは楽しいもののやはりお互いのより深い理解が必要です。

 仕事の故の別居婚は近頃増えていると聞きます。私は、出産・子育ての問題さえ両者合意ができたらそれは、別居婚もありなのではないかと思います。自身を振り返ると、はじめから遠距離の連続でしたので、織姫と彦星のようなシナリオも織り込み済みで結婚しており、結婚当初の別居婚も、寂しいとは思うものの、キャリアと自分自身の実現したいことのためであるなら何のそのでした。勿論、一緒に生活できるに越したことはないので、一応オランダに引っ越してきた訳なのですが、旦那の長期出張でまた私が仕事でどこか離れていても支障はないのではないか思いも湧いてきたのも事実です。

 旦那がこちらで現在の延長でキャリアを積んでいったら、ヨーロッパ圏でより仕事を見つけやすくなることは確かです。夫婦間の合意で仕事を見つけた方についていくことになっていますが、現在仕事から離れている私よりも旦那の方が次の仕事を見つけやすくなることは必須。そうなるとまた私が旦那に着いていくことになる可能性が高くなり、また現在のような状況に陥ります。こちらでの生活を楽しむようにしていますが、仕事をしていない人生なんて有り得ない。ということで、またしても別居婚になるのか?夫婦にとって最良のシナリオはあるのですが、そこまで到達するまでにまたしても悩ましい日々を送ることになります。
 
 
 



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