【アンネ・フランクのビデオ日記】もし、「アンネの日記」ビデオ日記だったら

もし、アンネ・フランクが13歳の誕生日に、日記ではなくビデオカメラをプレゼントされていたら・・・オランダのアムステルダムにある博物館「アンネ・フランク・ハウス」が2020年に15のエピソードからなる、アンネ・フランクビデオ日記をyoutubeで公開しました。

アンネの日記読んだことありますか?

「アンネの日記」知らないという人はいないほどの世界的ベストセラーであり、またナチス・ドイツによるユダヤ人迫害の象徴として知られています。しかし、実際に読んだことがあるという人はどれぐらいいるのかを尋ねると、ぐんとその数は減るのではないかと思います。手に取ったことはあるけど、読み切ったことはない、あるいはかなり昔に簡易版を読んだことがある!そんな人にこそ、このビデオ日記おすすめです。
アンネの日記
オランダのリサイクルショップで購入した「アンネの日記」(1956年に印刷されたもの)
オランダ語で読もうと思い、購入しました。

改めて、アンネの日記とは

第二次世界大戦中、ナチス占領下のオランダが舞台となっています。日記の著者、ユダヤ人アンネ・フランクは、ドイツ系のユダヤ人、両親と姉との4人と猫一匹でオランダのアムステルダムで生活していました。一家はもともとドイツのフランクフルトで生活していましたが、ナチスが政権を握った1933年にオランダへの移住を決め、同年末から1934年までに家族はオランダアムステルダムに移住したが、1940年にナチスがオランダを占領したため、フランク一家を含む8名で、迫害から逃れるため隠れ家に身を隠しました。
隠れ家生活の日常を日記として記録に残しました。日記はアンネが13歳の誕生日に送られたものです。日記は、隠れ家発見され、一家がドイツの秘密警察ゲシュタボに連れられるまでの2年間、1942年6月12日から1944年8月1日まで記録されています。ゲシュタボが去ったあとに、協力者であったオランダ人女性ミープがとっておき、後々、フランク一家唯一の生き残りとなった父オットー・フランクにより1947年にオランダで出版されました。その後各国、70以上の言語に翻訳されました。オランダ語のタイトルは、アンネの日記(The Diary of Anne Frank)!ではなく、「Het Achterhuis(後ろの家)」で、原作はオランダ語で書かれています。 

ビデオ日記とは

オランダのアムステルダムには、アンネ・フランク財団が運営する「アンネ・フランクの家」という博物館があります。フランク一家を含む8名のユダヤ人が2年隠れ住んだ家を博物館として公開し、差別・迫害・人権について啓蒙的な展示も行っています。
その博物館が2020年に発表したのが「アンネ・フランクのビデオ日記」です。一話は5分から10分で、15話で構成され、アンネの日記で知られるエピソードが含まれており、日記のかいつまんだ内容、その時の様子、隠れ家の中の空間を知ることができます。
ビデオ日記は、オランダ語音声ですが、日本語を含む9か国語の言語の字幕で視聴することができます。


アンネの日記通読のススメ

ビデオ日記を視聴し、日記に興味を持った!という方、ぜひこれを機に日記を完読することをお勧めします。もちろん、この作品がベストセラーであること、世界記憶に登録されていること等の理由もありますが、13歳の少女の感性が素晴らしいと思うことしばしです。

Het zijn wij allen die de oorlog willen en aanvaarden.
戦争を望んでいるのも、受け入れているのも、すべて私たちです。

Wij leven allen met het doel gelukkig te worden, wij leven allen verschillend en toch gelijk.
人は皆、幸せになるために生きており、生き方はそれぞれ違っていても平等です。

Ik denk niet aan alle ellende maar aan alle moois dat er nog is.
私はすべての不幸を考えるのではなく、そこに残っているすべての美しさを考えるのです。

もちろん、日記にはティーンらしく恋愛や親や家族への思い、同居人のことも書かれています。日記の出版というと、13歳の誕生日にもらったチェック柄の日記帳そのものが出版されたと思われますが、13歳の誕生日にお父さんから贈られた赤いチェック柄の日記帳はすぐにいっぱいになってしまったので、アンネは他のノートに書き続けました。また、アンネはこれ以外にも、別用紙に日記を書きました。アンネは作家になることを夢見ていたので、「戦後、出版できるかもしれない」と考えて、日記を書き直したもので、実際にはチェックの日記帳そのものが出版されたわけではなく最終的に、父親のオットー・フランクにより編集されてから出版されています。日記はこれまで調査・筆跡鑑定が行われ、本人が書いたものということが証明されています。

ユネスコの世界記憶とは

アンネの日記は、2009年に国際連合教育科学文化機関(ユネスコ)の世界記憶に登録されました。世界記憶1992年ユネスコが歴史的な文書や絵画、音楽を後世に残すために登録する事業です。手書き原稿、書籍、ポスター、図画、地図、音楽、写真、映画等の記録遺産を対象とし、以下の3つの条件を満たすこととされています。

1.多くの人のアクセスを可能とすること。
2. 記録遺産の存在及び重要性の啓もうを加盟国に行うこと。
3. 最新の技術で保存、広く公開すること。

 関連ブログ

スポンサーリンク

スポンサーリンク

0 件のコメント :

コメントを投稿

Subscribe