[ジョージア] 他国で図書館を利用する!ジョージア国立国会図書館(National Parliamentary Library)利用のススメ

異国で生活し、必ずやることの一つは、その国の図書カードを作ること。ここジョージアでも早速作成しました。貸し出された本には、自分所有の本を持つほどの高揚感はないのですが、様々なよい点があります。

National Parliamentary Library
National Parliamentary Library Building III

各国で図書カードを作る理由

図書館の場合は、借りもの故の不便さ(書きこめない、折れない、期日がきたら返さないといけない、借りる冊数が限られている、図書館が遠いなど)があるが、以下のような良さがあると思います。

面白そうな本に出会えること
自分所有の本は、「選んで」「目的をもって」購入したもの。それゆえに、利用度が高いものの、自分所有の書籍のパターンがあるため、時に少々つまらなさを感じてしまいます。ところが図書館に行って、本棚を眺めていると思いがけず、面白い本に出会ったりします。

その国以外では入手しづらい書籍と出会えること
フィリピンでよく経験したことですが、海外だけではなく、全国的な本のマーケットに流通していない、入手が難しい本を図書館で見つけることができます。

気軽に本が楽しめる
期限つきで貸し出されるため、手にとって、読んでみて、面白くなかったら、次!という切り替えがしやすい。そういう意味で、「ちょっと面白そう!」という本を気軽に楽しむことができます。

ジョージアの国立議会図書館(National Parliamentary Library)

国立図書館は、トビリシとクタイシにもありますが、メインはトビリシの中心部にある4か所です。貴重な書籍のあるBuilding I、読書室を有するBuilding II、図書館事務室、ワインに関する書籍などが置かれているBuilding III、図書の保全を行うセクションがあるBuilding Ⅳ、それらは互いに隣り合っており、トビリシの国立博物館の裏手にあります。国立図書館全体の書籍数は、3,641,456冊(2010年度時点、図書館のウェブサイトより)、他にも新聞、雑誌、オーディオ系の資料もあります。
図書館の目玉は、ジョージア人の識字伝播学会(the Society of Propagation of Literacy among the Georgians)のコレクションージョージ王朝の貴族や貴族のプライベートコレクション、サメグレロの ディビット・ダディアニ(David Dadiani)、19世紀の有名な公人のコレクション、ディビット・チュビナシヴィリ (David Chubinashvili)、ラフィエル・エリスタヴィ(Rafiel Eristavi)、ヤコブ・ゴゲバシヴィリ(Jacob Gogebashvili)、ピーター・ウミカシヴィリ(Peter Umikashvili)など・・・貴重なコレクションあります。

書籍の532,523(14,7%)がジョージア語の書籍、3,091,469(85.3%)が外国語の書籍で構成されており、そのうち2,876,300(79.3%)がロシア語、 152,419(4.3%)のヨーロッパ諸言語で、その他の言語では62,750(1.7%)です。ロシアの統治下が長かったことがロシア語書籍の多い理由ですが、改めてびっくりです。

図書館の利用方法

図書カードの登録
まず、図書カードがないと建物の中には入れないので、図書カードを作成は必須です。登録はReader Registration Officeで行います。図書館(The National Parliamentary Library Building II)の裏手側にあります。
Reader Regisrtaion Officeの看板
Reader Regisrtaion Officeの看板

中に入ると、受付の人が何人か居るので、図書カードを作りたい旨を伝えます。身分証の提示を求められますので、パスポートなどは必ず持参してください。

ジョージア語ができないという前提で、ジョージア語の記入フォームは電話番号とメールアドレスを除いて、担当の人が書いてくれました。名前の他、住所、最終学歴(何を学んだのかまで聞かれました!)、仕事等、登録用紙に記入する関係で聞かれました。
著者は、丁度同じように登録していたジョージア人女性のフォームをみて、どこに電話番号と電話番号を書いたらよいのか、学びました(笑)

デジカメで、その場で写真撮影がされ、その顔写真が印刷されたカードをその場で入手することができます。

カードと一緒に、図書館の説明の書かれたしおりを1セット頂きました。登録は無料、5年間有効です。カードを入り口のゲートにかざすと、入館できます。

書籍を閲覧する
まちにまった、図書の閲覧・・・ところが、この図書館は来館者が直接書籍にアクセスできない仕組みとなっています!

まず、図書館に入って、読書室を有するBuilding IIの場合は、階段を上がって二階に行き、それから図書カードの入っている棚の奥にパソコンの前に座っている女性たち(なぜか、男性が一人もいない!)にお目当ての書籍を告げる、あるいは自分の読みたい本を探してもらいます。
National Parliamentary Library Building II
National Parliamentary Library Building IIの読書室

見つかったら、記入用紙に書籍と借り手の情報を記入します。それを持って、2階入り口右手側にあるカウンターに行き、表示すると本を探してもってきてくれます。時間がそれなりにかかるので、ここでは気軽に待ちます。

暫くすると、お願いした本が書庫から届くので、それをカウンターで図書カードを引き換えに受け取ります。
History of Georgia
書庫から持ってきてもらった本と図書館カードと引き換えに渡された券
本の館外貸し出しはできません。ただ、一度出してもらった本は、カウンターで10日間取り置きされます。

利用した感想

図書カードの登録と発行があまりにスムーズで驚きつつも、図書館の前近代的なシステムに少々驚きました。司書さんが本を取りに行ってくれるため、あの図書館に並んだ本棚の間を歩く快感も、それら一つ一つを手にとって楽しむことができないことに、少々のストレスを感じました(泣)。

図書館にはそれなりの数の人が書籍やら、数十年前と思しき新聞を読んで、読書のひとときを楽しんでいました。図書館司書さんたちの人数はシステムの関係上多く、忙しくない時はひとしきりおしゃべりをしています。図書館に迷い込んだのか、それとも住み着いているのか、鳩が高い天井を羽ばたいており、なんとものどかな光景でした。

利用・サービスに関して思うところはあるのですが、著者の家の徒歩圏内にこのような図書館があることに大満足でした。ジョージア滞在中、お世話になります。

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