[ハーグイベント情報] オランダ生活を楽しむイベント―インターナショナル・オープンデー

9月にイベントが集中しますが、その一つ、今日はインターナショナル・オープン・デー、ハーグに事務所を置く国際機関がそのオフィスを一般向けに公開するイベントが、Just Peaceというイベントの一環として行われました。

ハーグは、その地を「平和を正義」の土地とよび、国際司法裁判所をはじめ数々の国際機関を有しています。市民ももちろんそのことを知り、そして一定数の外国人ワーカーが働いています。せっかくハーグに居を移したので、それらを世界を垣間見ることも一興と思い、参加を申し込みました。

公開された組織、団体で日本人にもよく知られるのは、国際刑事裁判所(The International Criminal Court (ICC))、国際司法裁判所 (The International Court of Justice (ICJ))、化学兵器禁止機関 (Organisation for the Prohibition of Chemical Weapons (OPCW))、ユニセフなどではないかと思います。

団体は2つしか選べないので、せっかくなら有名なところを回りたいと思い、ICCを登録しようとしたら、すでに定員に達していました。早々にあきらめ、今回は旧ユーゴスラビア国際戦犯法廷 The International Criminal Tribunal for the former Yugoslavia (ICTY)とノーベル平和賞を受賞した化学兵器禁止機関 (Organisation for the Prohibition of Chemical Weapons (OPCW))を訪問しました。

旧ユーゴスラビア国際戦犯法廷 The International Criminal Tribunal for the former Yugoslavia (ICTY)

International open day 2016
旧ユーゴスラビア国際戦犯法廷の入り口*内部は撮影禁止

1991年以後旧ユーゴスラヴィアの領域内で行われた国際人道法に対する重大な違反、レイプや虐殺などについて訴追のための国際裁判所です。

ここでは法廷ツアーに参加できました。



法廷がどのようにすすむのか、また誰がどこに座るのか、説明してくれました。私が座った席は裁判官席、部屋の全体がよく見渡せて、なおかつ証言者の正面に位置します。すべての席にはスクリーンがあり、そこに証言者の言葉が話し言葉とほぼ同じスピードで映し出されるといいます。

証言者が法廷で一番重要な立場にいるといいます。証言者がいなければ法廷は成立しません。これまでに4,500名以上の証言者が証言台に立ち、2千5百ページもの証言があります。

正義を求める声に国際社会は応じるべきだと、証言記録を読み、聞いて思いますが、職員数、予算規模、法廷の数を考えると、本当に国際司法はお金がかかることを実感します。

化学兵器禁止機関 (Organisation for the Prohibition of Chemical Weapons (OPCW))

化学兵器禁止条約(CWC)に基づき、化学兵器の禁止と拡散防止のための世界的な活動を目的とし1997年に設立された国際機関です。

化学兵器の排除のための多大な努力をたたえ、2013年にノーベル平和賞を受賞しました。本部の一階にノーベル平和賞のメダルも飾られていました。

nobel peace prize medal OPCW 2013
ノーベル平和賞のメダル

化学兵器とは何か、そしてこの団体がどういう役割を果たしているのかなどを簡潔にレクチャーしてくれました。
内容自体は、ウェブサイトからも十分学べるものですが、実際それらに関わる人たちから直接話を聞き、またいろいろな展示物を見て、触れるというのは、かなり行った甲斐があったというものです。

OPCWの活動の説明
化学兵器の分類は、以下の4つ。1) 窒息剤:呼吸器系障害を起こす。2) 血液剤:シアン化物剤 呼吸障害を起こす(例:シアン化水素)。3) 糜爛剤:皮膚のただれを起こす(例:マスタードガス)。4) 神経剤:神経伝達阻害を起こす(例:サリン、VXガス)。

OPCW International Open Day 2016
説明を追加

OPCW内では、査察の際に使うガスマスク、プロテクター、救急救命セットなどが展示し、触れました。

OPCW International Open Day 2016
ガスマスク、プロテクターの着用
*他の参加者に許可を得て写真撮影、ブログ掲載しています。
この女性、ポーズなどをとって結構ノリノリでした♪

ガスマスクは、ともかくプロテクターは16キロの重さ、着させてもらいましたが、かなりのおもさ。そして救命セットは、全部で100キロほどの重さがあるといいます。

OPCW International Open Day 2016


救急セットは、とくに化学兵器の詳細がはっきりしない限りはすべてを持っていく必要があるといいます。救急セットはもちろん予防のためです。
1995年にオウム真理教が使ったサリンやVXガスなどの神経性の化学兵器は即時の殺傷を目的としているため、緊急の措置が必要です。なので、査察官は注射針と薬のセットを常に手元携帯し、万が一の時は、太ももに注射を打つそうです。服の上から注射が打てるように針は長く、そして太くて、注射の苦手な私はぞっとしました。


展示の説明を行う人の中でダバオ出身のフィリピン人を発見!なぜわかったか?顔と英語のアクセントからです。ついついタガログ語で話しかけてしまいまいました(久々にタガログ語を使い、こちらも勉強せねばと改めて思いました)。

やや、見世物じみたところもあり、そしてこんなに国際機関があるということは、外国人職員も多く、税金免除され、住宅手当や家族手当もついて悠々自適な生活を送って人も多いのだろうなぁと、こちらの友人は厳しいコメントをいっておりました(汗)。まぁ、税率の高いオランダ、無理もないことです。

レクチャーの内容は上記のとおり、一般的なことを言うにとどまり、またレクチャー後の質疑の時間も短く、一部の参加者には消化不良だったかと思いますが、ハーグ滞在が短い私のようなものにも、そして滞在が長いものにも「舞台」の一部がちょっとのぞけるオープンデーで、日曜日の娯楽としてはよいものだったと思います。

毎年開催されているとのことなので、オランダ旅行がこの時期に重なる場合は、ハーグ市役所のウェブサイトをチェックするのがよいかと思います。

ハーグ市ウェブサイト:http://www.denhaag.nl/en.htm
Just Peace イベントページ:http://www.justpeacethehague.com/en/ 

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以下が、公開された組織、団体です。
化学兵器禁止機関 Organisation for the Prohibition of Chemical Weapons (OPCW)、旧ユーゴスラビア国際戦犯法廷 The International Criminal Tribunal for the former Yugoslavia (ICTY)、The Mechanism for International Criminal Tribunals (MICT)、国際刑事裁判所 The International Criminal Court (ICC)、ハーグ国際私法会議 Hague Conference on Private International Law (HCCH)、国際司法裁判所 The International Court of Justice (ICJ)、常設仲裁裁判所 The Permanent Court of Arbitration (PCA)、平和宮図書館 Peace Palace Library、Europe House – European Commission (EC) and European Parliament (EP)、OSCE High Commissioner on National Minorities (OSCE-HCNM)、Eurojust、UNICEF、The International Development Law Organization (IDLO)

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