[映画] やさしい本泥棒 (The Book Thief)

物語文学の映画化「やさしい本泥棒(原題:The Book Theif)」。舞台はナチス政権下のドイツ、里子に出された少女リーゼルが、時代の波に翻弄されつつも書物を糧にして生き抜く話。

里親とのはじめはぎこちないが時と共に深まる愛情、隣家の少年との友情、匿ったユダヤ人青年との心の交流、そしてその傍らにいつもあった書物。

文字の読み書きが出来なかった少女だったが、養父のサポートを得て書籍と出会いその魅力に取りつかれて行く少女は、本を持ち主の許可なく「拝借」するという行為にまで及んでしまうまでに・・・。その行為を見た隣家の少年は「盗んだ」と少女を責めますが、少女は「借りた」だけ・・・と言います。

少女が「盗んだ」いや「借りた」ものは何だったのか?

死神が語り部となり、書籍を通じて世界を再発見していくこの少女話は、シンプルながらも最後まで見るものをひきつけます。

ここ数日映画鑑賞の機会が幾度となくありました。これはその中の1つ。The Book Thief、泥棒の話かい?ってあまり期待していませんでしたが、良かったです。本当に。

冒頭に物語文学と書きましたが、観る人によっては反戦映画でしょう。意図はされていないと思いますが、そう感じました。

残念なことに日本では映画館で公開されなかった模様。しかし、来年度レンタル化されるようです。

外国映画の日本語訳、タイトルはそのまま訳される時もありますが、多くは日本語的に書き換えられます。プロの翻訳者さんによる力量を感じ、むむとうなる時、なるほどこういうタイトルがつくのもありか~と感心する時がただただありますが、こんかいの「やさしい」の部分は一体どこから来たのか、映画を観終わった今も意味の由来を探しています。

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