オルモックからビコールまでの長距離バスの旅

18時間!

バス会社に聞いたレイテ島オルモックからビコール、ナガ市までの所用時間。走行距離約580キロ、距離にしてそれほど遠いわけではない(?)のですが、途中フェリーで海を渡るため、かなりの時間を要しました。
しかし、実際は18時時間ではなく20時間。
レイテ島西部オルモックからビコール地方ナガ市までの道のり
レイテ島西部オルモックからビコール地方ナガ市までの道のり
google mapでは、12時間と書かれていますが、バスでは実際20時間かかりました。


ブログ「フィリピンの公共交通機関ー長距離バスの旅(1)その良さ、困ったこと」に書きましたが、フィリピンでは、飛行機の国内線も多いのですが、お値段と利便性の関係で、まだまだ長距離バスを利用する人は多いようです。

飛行機が不便かつ一般庶民向けでない理由はいくつかありますが、地方空港を出発し、フィリピンの比較的小さな都市を目指して行く場合は常に地方の中心都市(マニラ、セブ、ダバオ、レガスピ等)を中継地とします。そのため、地方都市に行きたい場合は、常に、地方のハブ空港を経由せねばならず、その乗り継ぎの時間のため移動時間も長くなること、料金も割高になることが主な理由です。

例えば、著者がレイテからビコールに行きたいという場合は、タクロバンから一度マニラへ、そしてマニラからナガ(ビコール地方の商業の中心都市)となります。お値段は約3,000ペソ~。バスが、1,000ペソなので、お値段は3倍以上です。

オルモック(レイテ島西岸)からタクロバン(レイテ島東岸)へ

ビコール、ナガ経由マニラ行きのバスはオルモックから一日に2便。著者はなるべく早くビコールに到着せんがため、朝は一番の5時のバス券を購入。
オルモックの長距離バスの停留所
(2014年7月26日撮影)

無事に朝5時にオルモックを出発・・・のはずがドライバーの寝坊(汗)で5時半にオルモックを後にしました。バスは途中何箇所かに停泊し、お客さんを拾っていきます。
台風から3カ月
港町オルモックから昨年の台風で甚大な被害をこうむったタクロバンに到着したのが8時半。タクロバン通過中、前回訪問した教会が修復工事をしている様子が見えました。この町の台風からの復興はまだ続いています。
修繕の進む教会(タクロバン)

旅仲間?

流石に10時間以上の旅なので、席のお隣の青年に挨拶。その後タクロバンの朝食休憩で、その青年と朝食を摂りました。

流石フィリピン人、仲良くなると色々と話してくれます、ただあまりにプライベートなことを話してくれ、少々引いてしまったのも事実。海外労働者(OFW)として船乗り(タンカーなどの乗船員)をしており、また妻子がいるものの実は彼女がいる云々という話まで。こういうことを悪びれず話すこの青年の神経を少々疑いましたが、まぁ話したいのだから仕方ない。

関連ブログ「フィリピン人男性は浮気性?

ちなみに、船乗り、そして海外で石油プラットフォームで働くフィリピン人OFWは多く、ここオランダでも多くのフィリピン人がそのように働いています。その青年もオランダのロッテルダムに仕事の関係で来たことがあるようです。

レイテ島からサマール島、サマール島からルソン島へー島と島を渡る

サン・ファニーコ橋
サン・ファニーコ橋
タクロバンを過ぎ、レイテ島とサマ―ル島を結ぶサン・ファニーコ橋を渡ります。全長2,600メートルのこの橋はフィリピン最長、マルコス政権下の1969年日本からの戦時補償によって作られました。鋼鉄構造の橋の最高点は41メートル。

かつては船などで渡っていたであろう海峡は、地図で観るとわずかな距離ながら非常に長い橋でした。橋の景観を楽しみながら、あっという間にサマ―ル島に上陸。しかしここからが長い。海を左手に走ること数時間島の先端の港に到着した時には既に夕方の4時。

サマール島上陸後、バスから視えた国道沿いの人々の暮らしは、シンプルなもの、竹で作られた小さな家は台風の後の修繕の様子が見られます。中には、援助団体が配布したであろうビニールを使い屋根を覆う応急処置的な様子が見られました。*著者がこの地方を旅したのは、2014年7月、台風ハイヤンから8カ月後のこと。

夕方の4時にサマール島北部の港に到着し、そこからフェリーの出航を待つこと約2時間!更に2時間の船旅でサン・ベルナルディノ海峡を渡り、ようやくルソン島の南端のビコール地方へ。

ルソン島とサマール島の間の海峡を渡るフェリー
ルソン島とサマール島の間の海峡を渡るフェリー
乗車したフェリーからルソン島の先端ビコール地方の明かりがほのかに対岸に見えはじめ、最終的に到着したのは午後8時。ソルサゴンの停留所にはようこそルソン島への看板が見えます。

2014年7月中旬、レベル3の大きな台風グレンダに見舞われたビコール地方はその後ゆっくりと回復しているものの、なぎ倒された電柱、木などが国像沿いに見られ、またろうそくを灯す家々も見られ、一部は電気の供給がまだ安定していない様子でした。
ビコール地方名産のピリナッツ菓子が売られている長距離バスの売店
これを見てビコール地方に到着したことを実感しました。
あまりの長旅の故、現在の位置が分からなくなるバスの旅でしたが、休憩所で見たビコールの名物ピリナッツを見た時に同リージョンに戻ってきたことを実感しました。

自宅に最終的に到着したのは午前1時すぎ。合計約570キロほどの走行距離、20時間ほど旅がひと区切りです。

旅をした2014年当時はNGOの仕事の調整があり、移動の直後もレポートをまとめるなどの仕事が残っていましたが、台風の影響で同地方は2週間以上の停電を経験しており、パソコンを使用しようにも自家発電機のある隣町のカフェに行かねばならなかったこと、また到着直後は、移動の疲れで泥のように眠ったことが今でも思い出されます。

以前夫が、ミンダナオ島のダバオからビコール地方までバスで旅をしたことがありますが、その時は30時間ほどかかったようです。一度長距離バスで旅をすると、まぁそんなものかと思えるようになります。

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