横入りも、ゴリ押しも許される、フィリピンのお年寄りを敬う文化と社会

”シ二アシチズン”という言葉をフィリピンでよく聞きます。フィリピンでシ二アとは60歳以上の人を指します。ここでは60歳で定年、もし企業・団体が60歳以上の人を雇いたいという場合は雇うことは出来ますが、65歳で辞めないといけません。その後は契約を更新していくという仕組みです。

日本で60歳の方々を見かけてもあまりの若々しさに定年、おじいちゃん、おばあちゃんという言葉があわぬように感じますが、それはここでも同じです。

なので、電車の特別車両に乗車するシ二アの方々を見て最初はしっくりきませんでした。ちなみに、シ二アは男性であっても女性車両に乗ることが出来ます。ですので、私は思わずこのシ二アのピンシャン歩いている”おじいさん”、若い女性が乗る車両に乗りたいだけなのではと思ってしまったほどです(汗)。こんなこと思ってすみませんが!

この国のシ二アの特権は電車の車両の別から、駅の切符売り場、ジョリビー、ショッピングモールのレジが長蛇の列であっても割り込めます。みんなが並んでいようともそんなものはシ二アの証明書が印籠のようになり、周りの人々も文句は言えません。

また、場所によってはシ二ア割引きがあります。シニアが薬、食糧の購入、ジプ二ーなど交通機関使う場合は身分証を見せて20パーセントか差し引いてもらえます。

フィリピンは年長者を敬うために、年長者が老人ホームなどに行くといった話はきいたことはありません。そもそもそうした施設があるなどという話はほとんど聞いたことがありません!

フィリピンで、年をとるもの悪くないわねぇ・・・と思わなくもないです。

この国にはしっかりした社会保障のシステムはありませんが、年長者は殆どは家族に面倒をみてもらい、不自由なく生活をしています。勿論色んな話は聞きますが、年老いた親を見捨てて・・・というフィリピン人の話は殆ど聞いたことはありません。社会保障は、シ二アの特権も老後の心配を埋めるには充分ではありませんが、それは共に生きる社会の仕組みでカバーされていると言っても過言ではないと思います。

これまで、山あり谷ありの人生を生きてこれらた年長者を思うと、特権ぐらいあってもいいよなぁと思います。それでも、皆が長時間立ちで待っている列を当たり前のようにピンシャン歩いて追い越されると何とも言えない思いはしますが(笑)

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